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厄災の始まりは 神戸 から  作者: Ryu-zu
第6章 閑話
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次元の狭間 ネコの戦い方

(ネコ)おいおい、またりとしとる所を悪いが、ちょいと狩り場に来てくれんか?」


朝昼兼用の食事を済ませ、缶コーヒーを片手にこれからの事とかを話していた2人の元に、ネコがフワフワとやってきた。



『んっ?どした?』

真剣(まじ)な顔をして何かあったんです?」


(ネコ)おぅ狩場にゴブリンが30~40体くらい湧いとる」


『「はぁ~?」』




訳が分からない2人は、フワフワと浮きながら狩場に向かうネコに尽いて行く。

『こいつはいったい何を言ってるんやろうか?』

「ゴブリンが()いてる?頭が()いてるんじゃないですかぁw」


(ネコ)こりゃ真凛、聞こえとるぞっ!」

「あちゃっw」




2人は狩場の前に着くと、中を見て驚きの顔を見せる。

その顔を見て、ネコは笑う。


(ネコ)クックックwほら見た事かw」


「なんでかな~?なんか凄くネコさんに腹が立つw」

ラグレアは二人の会話に耳を向け、そして微笑む。




『レベル3~7までのゴブリンが居るなぁ』

「なんでしょう?これは・・・」


レグレアは鑑定で見た事をネコと真凛に告げた。


『ふむぅ~ レベル6,7が8体づつ、レベル3が9体、レベル5が16体だな』

「ん~と、41体かな?」



それを聞いて、暫く考え込んでいたネコが話を進める。


(ネコ)ワシの見解を言っても良いかな?」

『何か思いつく事でも有るのか?』


(ネコ)レベル3の奴は真凛が召喚した奴で、レベル6と7はワシが召喚した奴じゃ。

 おまけに言うと、レベル5は2回召喚したぞよ。狩場を出て8時間が経っとる。

 1時間で再生産(リスポーン)しとると思うんじゃが、それならなんとなく辻褄が合うとは思わんかの?」


『ふむっ・・・ それなら本当に狩場としての機能が優秀だと言えるな』

「じゃぁ一回刈り取りましょうよ」


『ネコよっ!こいつらを狩るから、おまえもダメージを入れて行けよ』

(ネコ)ほいよっ、ワシのレべルがのぉ、せめて真凛に追いつけば皆で狩りが出来るしな」


ラグレアは地面に手を付き、爆砕魔法の振動波を使う。

レベル3のゴブリンはそれだけで(こときれる)


残ったゴブリンも息絶え絶えで、ネコは牙爪だけで倒せることに楽しさ倍増であった。

真凛はすでにレベルも17を超えてるので、然程(さほど)の経験値は入らないが、ネコのサポートに徹している。


「経験値は少な目だったけど、2レべも上がったよ~」

(ネコ)ワシも13までレベルが上がったわい♪」


『真凛よ、最初に召喚したゴブリンは消せるか?』

「ん~ このキャンセルってのかな?」

「あっ?ポイントが20ポイント増えてる」


(ネコ)おぉそうそう、そのポイントじゃがな

 同レベルなら20ポイント、1レベル下なら15ポイントでの、それ以下なら10ポイントなんじゃ。

 まだレベル以上の奴は倒して無いからわからんがの」


『ほぉ~1レベル10ポイントじゃないんやな?でも複数倒した場合はどうなるんや?』


(ネコ)そりゃわからんがなw

 今、5レべ上がってポイントは65ポイントじゃな。おまけは15だけか」



「キャンセルOK、ポイントも増えたから今度はレベル19のゴブリン出すね~」

(ネコ)んじゃ~ワシも一旦全部キャンセルするかの」


ネコは4体のゴブリンをキャンセルし、新しくレベル12のゴブリンを呼び出した。


(ネコ)キャンセルしてもポイントは帰って来ないんじゃな…理不尽じゃ…」

欲どおしい(よく深い)事ばかり考えんなよw」





真凛は自分と同じレベルのゴブリンと対峙する。

ラグレアに貰った長さ50㎝程の西洋刀を右手に構えて、ゴブリンの出方を見ていた。


ゴブリンには知恵も思考も無い様で、手に短めの棍棒を持ち、それを闇雲に振り回して来た。

真凛は華麗に避けながら隙を探すが、しばらく観察していると単調な攻撃で隙だらけであった。


右手の西洋刀を後ろに引き、低く構え1歩踏み込んでゴブリンの左腰辺りから右肩目掛けて振り上げた。


バシュッ!


避けようとしたゴブリンだが、避け切れずに身体前面に大きな刀傷を付けられる。


(ゴブリン)ウグゥゥゥ・・・」

大量に血が流れ始めた。


真凛は間髪入れずに今度は返し手でゴブリンの右腕を狙う。


シュバッ!

スカッ


今度はゴブリンに避けられて体制を崩す真凛。


ゴブリンはこん棒を振り上げ、真凛の頭部に叩きつけた。

真凛の頭部から血しぶきが吹き上がった。


『ま、真凛、大丈夫かぁ~』

「だ、だいじょうぶ・・・」


片手でラグレアを制した。


「ちょっと痛いだけだから、自分で殺らせて・・・」


『・・・』


(ラグレア)あんなに優柔不断で自分で物事を決められなかった奴が・・・)


『成長したのぉ~真凛よw』


それもこれも種族進化した恩恵だろう。

ラグレアはそう深く思いいった。





ネコは空中からいつもの様に一方的に攻撃を仕掛けていた。

ゴブリンはイライラしながらネコを追いかけまわす。



(ネコ)武器を持つのは無理じゃから、やはり魔法を覚えんとなぁ)


元々戦闘スキルや攻撃魔法を持ち合わせていないガリレオキャットと言う種族の為に、新しい技や魔法は自分で習得しなければならない。



(ヒュン)


(ネコ)おっ?何か覚えたようだぞ?)


スキル欄には新しい攻撃スキルである[牙爪術]と言うスキルが増えていた。

今までは単純に牙や爪で物理攻撃をしていたのだが、牙爪術の枝で[掻爪(しょうそう)]と[厭牙(えんが)]と言う攻撃スキルも覚えた。


(ネコ)ほぉ~また都合よく覚えおったわいw まぁワシが強く望んだからかのぉ?)



ネコはまず掻爪を使ってみる。



ザシュッ!


ネコの自爪からは想像も出来ない大きな4筋の爪が、ネコの腕の動きに合わせ、虚空から現れ敵に襲い掛かる。

その攻撃はゴブリンに大きな爪痕を残し、致命打を与えた。


(ネコ)おっ?一撃かよ・・・」



(ラグレア)ほぉ~やりおるわい)

『ネコよっそんな攻撃も出来るんやな~』


真凛から目を離しネコの戦いに目をやったラグレアが、驚きの顔を見せ、ネコに語り掛けた。



(ネコ)いやっ偶々(たまたま)今覚えたばかりのスキルじゃよ」


『格下とは言え、一撃で葬るくらいの強力な攻撃やな』

(ネコ)まぁスキルを使うまでにかなり削っていたからのぉ~」





「はぁはぁはぁはぁ・・・」

横で真凛がやっとゴブリンを倒したようだ。

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