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厄災の始まりは 神戸 から  作者: Ryu-zu
第6章 閑話
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次元の狭間 前進

『あぁ、あったあった!真凛、こんなのどうだ?』

「凄いけど、2人と1匹ですよwあまりにも広すぎますw」


ラグレアが真凛に見せたのは、中世っぽい大きな石創りのお城だった。

その大きさは、外壁も入れればこの空間には収まり切れないだろう。


『まぁ2000ポイントも必要だから買えなかったけどなw』

「買うんですかwまぁポイント払って手に入れるんだから買うで間違いないかっw」


『ん~これならどうだ?』


それは芦屋の六麓荘(ろくろくそう)に建ってる様な大豪邸だった。


鉄筋鉄骨2階建て18LLLDDDKKKK、トイレは12カ所、お風呂も4カ所、洗面所は大小入れて8個も完備されているうえに、納戸が5つ、ウォークインクローゼットが6つにシューズクローゼットが3つ、リネン室が2つ、庭には25mと10mのプールが二つあり、バーベキュースペースや奥には露天風呂もある。

値段は800ポイント。



「夢の御殿ですねw ところで、"モンスターの狩場"って項目を見つけたんだけど」

『ほぉ~それは何ポイントくらいするんだ?』


「狩場自体は50ポイントで、モンスターを出すのにまたポイントが掛かります。

 レベル1のゴブリンで1ポイント、レベルが1上がるごとに1ポイント追加ですね」


『・・・ 住居も欲しいが、その狩場は魅力的だな』

「ここでしばらく暮らすなら、何か出来ないと退屈で死ねますねw」


『ゴブリン以外は居ないのか?』

「いえ、かなりの種類のモンスターが書かれてますよ」


『武器が無いから魔法頼りになってしまうが、それは仕方ないか』

「この膨大なリストの中に武器とか探せばあるかも知れませんねw」


『まぁまずは寝れる処を作らないとな・・・

 真凛はどれくらいのポイントがあるんだ?』


「ん~これかな?180ポイントです」


『今のレベルは18か?』

「はい、そうです」


『ん~やっぱり1レベルで10ポイントって事かな』

「ラグレアさんはレベルいくつで何ポイント持ってるんですか?」


ラグレアはパネルをステータス画面に戻し、もう一度確認する。


『さっき12ポイントで芝生を植えたから、今はレベル33で318ポイントあるぞ』

「それは凄いっ!流石ですね~」



ラグレアはステータス画面を眺めていると、鑑定のスキルを持っている事を思い出す。

一々真凛に聞かなくても、鑑定を使えば分かったのにと苦笑いする。


そしてまたリストに目を通す。





『おっ?これくらいが適当な感じだな、値段も290ポイントと手頃だしなっ』


真凛はラグレアのパネルを覗き込み、その家を眺めて言った。


「あぁこれは良い物件ですねw」


6LDKにトイレ3か所、洗面所2カ所、大きな岩風呂と1820のユニットバスがある少し豪奢な家。


『2階に2部屋と洗面トイレ、1階に4部屋と広めのリビング、ダイニングキッチン』

「少し広すぎるけど、それくらいでも良いですね」


『それならこっちはどうだ?』


2階に4部屋、玄関入ってすぐに大きなリビング、横に6畳ほどのダイニングに3畳ほどのキッチン。

石英(せきえい)の大理石風呂に広いトイレに広い洗面所。

外観も、異世界転生物に出て来るようなとんがり屋根のウロコ壁。

異人館のうろこの家のようだ。

屋根裏部屋まで完備されたファンタジーな物件だった。


挿絵(By みてみん)うろこの家



「あはは♪これは愛の巣って感じじゃないですかぁ?w」

『んじゃぁこれにしようかw』


2人は半日もの間、瞑想に(ふけ)るような時間を過ごしたために、今やる事が有るのが少し楽しい。

そして今はまだ先の事はあまり考えないようにしている。


否が応(いやがおう)でもその事態には直面しないといけない時期は来る。

それは遠い未来では無く、すぐ先の事であろう。





グゥゥゥ~


「あっ、ご、ごめんなさい・・・」

『あははっ 俺も腹が減ってきたがどうしたもんだろうなぁ・・・』


そう言いながら、ラグレアはふっと空間倉庫の事を思い出す。


『そういや、異次元倉庫に何か入ってたはずだが』


空間倉庫の中身を調べると、武器も有るし食料も入っている。


『これはっ!』


なんと、空間倉庫の中には大量のコンビニおにぎりや惣菜、唐揚げや焼き鳥、その他、レジ近くに並んでいるようなジャンクフードっぽいものが結構な種類と数が入っている。

武器も、槍と大剣が数本、短剣や斧、鉈などが入っていた。



『あぁやはりちゃんと確認するべきだったな・・・』


ラグレアは空間倉庫の中身にまったく関心が無かった。

ただ便利に物が入れられるスキルだとの認識しかなかった。


武器や食料以外にも、文房具やボンド、ハサミやティッシュに同じ種類ばかりの雑誌、そして洗剤。


そこら辺にあった物を手当たり次第に放り込んだのだろう。

使用用途も考えずに入れただけであるのが良くわかる。


『ほれ、おにぎりだ』


ラグレアから手渡されたおにぎりを、真凛は袋から出してノリを巻いてかぶりついた。



『まずは家を作るぞ』

「はひっ、んぐっ」


最後にラグレアが真凛に見せた、うろこの家の様なとんがり屋根の家にした。



ラグレアの立つその前にリストで見た家が魔法の様に建っていく。

敷地から始まり土台が出来上がり、玄関が作られる。

外壁が立ち上がり、屋根が出来上がる。


「す、すごいですねぇ~」

『どう言う原理でこんなものが出来上がっていくんだろうな・・・」


「ファンタジーですよw

 私たちが知っている事なんて、森羅万象のほんの1%も無い位なんだと最近想いだしました」


そんな話をしていると、ネコがラグレアの足元に寄りスリスリと頭を擦り付けて来る。


『おまえも何か食うか?』


空間倉庫の中のドッグフードとキャットフードを取り出し袋を開けてみる。


ネコは袋に顔を突っ込み、ボリボリとペットフードを齧る。


『美味いか?w』


(ネコ)・・・ 味は良いけど、喉が渇くわいっ」


『ウオォ~?』


いきなりネコがしゃべった。


「ね~こがしゃべる?そ~んな馬鹿な~」

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