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厄災の始まりは 神戸 から  作者: Ryu-zu
第五章 六甲アイランド小戦争
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不思議の森の探索1

20階層のボスを倒し、次のマップに出た所で、ダンジョンの様子が変わってきたのを感じる。


それまでは自然洞窟や石造建築で出来た通路で、形態は迷宮だったのが急に空が現れた。


(Erica)な、なんじゃ?ここは?」


Erica達は最短で下層へと降りて行き、すでに20階層を踏破していた。


底生の草原に、少し高い木々が並び、奥に続く不思議なマップ。

Ericaたち一行はしばらくその景色を眺めていた。



(胡蝶)ここは私たちの舞台ですねw」

(緋羽)飛び放題ですw」


黒蝶鬼には、胡蝶と言う名前が付けられた。

そして、その眷属の山原緋羽(あげは)と二人でフワフワと飛んで行く。





胡蝶と緋羽(あげは)は、空中から敵に攻撃し、そして嬉しそうに両手でハイタッチをしている。


それを見て、氷魔鬼、黒魔鬼の2人も飛翔スキルで飛び上がる。

まだ黒蝶鬼以外の名前は考え中だが、魔法の威力は高く、上空からアルマジロの様な魔物をサクサクと倒していく。


Erica達も前方に進んで行くと、正面から豚顔のオークと言う魔物が現れた。


だが、21階層に現れる魔物は、どれもLv21~Lv26くらいの奴らしか居ない。


進化した鬼分けのゴブリンと、優先的に狩らせて貰って急速にレベルアップしているEricaには、余程の大群でない限り少し物足りないくらいである。








藤浜セブンズと瑛伖7girl'sは、1層の安全地帯で進化の儀式を行った。

セイラとポイの眷属たちも、同じ場所で進化をしてレベルを付ける。



 ハァハァ・・・ フゥフゥ・・・ ゼィゼィ・・・



16人の新しい戦士が誕生した。



(藤浜)それじゃ~ここからは別行動しよう、ポイとその眷属は俺と共にな。

 瑛伖とセイラの眷属達と、五十惟の部下の子達は一緒に行動してくれ。

 その後、分かれて狩るなら安全重視で頼むぞ。


 さすがに20人以上が一緒に行動してもレベリングにはならんだろうしw」


(セイラ)それじゃ~10時半くらいまで狩りましょうか?

 今日はみんなで7番街の組織のメンバーと顔合わせが有りますからね」



藤浜が言わないと駄目な事をセイラがさらりと皆に告げた。


すこし苦笑いしている藤浜武人であった。









(ラグレア)おおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!」


クレアとカントが無事にレベル8を超えた。


そして、進化の先は龍鬼の上位種。


クレアが進化した先は、[姫龍鬼]だった。

カントが進化した先は、[王龍鬼]だった。


どちらも皇龍鬼の少しだけ下位ではあるが、とてつもないポテンシャルを秘めている。

普通の鬼分けゴブリンの中では最上位種と言っても過言ではない。、








--AM10:45--


『みんなっ揃ってるか~』

 (リー)まだダンジョンから上がってきてない子は居るかな~?」


櫻庭通とレイン・リーがダンジョンの前室で軍団員たちに確認の言葉を投げ掛ける。



(當間)五十惟さんと数人が外の事務所に居ます」


『あぁ、配給係の人らはだいたい居残るから、その選定に時間が掛かってるんだろう』


トオルは全体を見渡し、ざっくりとした人数を数えようとしている。

その時に、フッと目に留まった人物が居た。


『おいおいwなんでラグレアがここに居るんだw』


(ラグレア)昨夜ぶりだなw 実はレイン嬢の(つがい)になったんだよw」


『はぁ?(笑)』


見ると、そこには龍鬼と化したラグレアと小さき2人。


『ラグレア、何があったらそんなに成長するんだよw

 ってか、いつの間に子供を産んだんだ(笑)』



トオルはラグレアの夕べのステータスを見ているので、いきなり皇龍鬼に進化して、そして眷属を携えて、ステータスが急上昇している現状に驚きを隠せない。


リーは掻い摘んで、Ericaの事やクレアとカントの事をトオルに説明した。


(ラグレア)まぁ詳細は向こうに歩きながらでも話すから、俺に時間を掛けないでくれw」


ラグレアなりの気遣いであるが、それよりもその話の方が興味津々なトオルだった。



その横で、佐助がラグレアに対して、不穏な表情を投げかけている。






(リー)みんなダンジョンから上がってきたようなので、出発しますね」


悪魔軍、総勢100人がゾロゾロと南に向かって歩いて行く。


中学校や小学校の窓からは、避難民が「何事だろう?」と言うような顔で覗いている。




『しかし、いつの間にかここの組織も人数が膨れ上がったな・・・』

 (五十惟)今、48人抱えてるから、このうち半分はうちの部隊だわw」


『まぁ配給部隊と事務部隊の二つがあるからな、主恩恵もとんでもない数字だなw』

 (五十惟)まぁ色々とやる事も多いので~? 人数は多いに越した事は無いですよ~w」


『すまんのぉ~w』 

 (五十惟)もういいですよ、なんかとんでもない補正が付いたしw」


中学校と小学校の昼ご飯を素早い仕事でもう作り終え、配給は各組室長とクランの長である七和田亜生良たちに頼んできている。

給食組は久しぶりの自由な午前の一時を味わっている。


七和田とも話していたが、配給の仕方自体を変えないと給食係に負担が掛かりすぎる。

学校給食のように、調理したものを寸胴に入れ、各部屋で配膳するようにし、食器は各部屋各自で洗い保管するようにしてもらう。


そうすれば、給食係は作るだけで済むので負担も大幅に減る。


問題は小学校の301号室だけだ。



あとは火魔法を使えるようになった事で、とても火力が上がったため、調理室が燃えない様に特別な部屋を作りたい旨の話もしている。


トオルの姉、加奈子が拠点を石魔法や土魔法で作ると言っていたので、それも加奈子に作って欲しいと頼むことに、七和田達幹部は決定している。




小学校の南の正門を全員が低いハードルを飛ぶ程度に軽く飛び越えていく。



8番街と9番街の間から見えるその景色は、普通なら10番街の巨大なマンション群が見えるのだが、どう見ても一面に広がるのは大きな木で囲われた 森だった。

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