おったまげぇ~
「んじゃ奥の2体も拘束するよ」
「はいっお願いします~」
そして残った2体のゴブリンも金縛りからの眷属化で、無事に5体の高レべゴブリンを眷属化出来た。
「昨夜はまだ10体近くはゴブリンが居たんだけどね~ あれからまた淘汰されたんだ」
リーのその言葉の通り、眷属にした5体のゴブリンは、戦闘力だけではなく、全ての領域で高いステータスを持っていた。
そして5人全員に【同種喰い】と【暴食】とか【暴虐】とかの称号が付いている。
「んじゃちょっとゴブリン操作っての使ってみますね~」
「お~い、そこに隠れてる子たち~ 敵じゃないよ~ もう大丈夫だから出ておいで」
そう声を掛けたが、向こうから見ると獣人と怪しげな男と夕べ見た女と逃げ出した女。
素直に出るにはリスクが大きい気がしている。
「どうする?もうちょっと様子見る?」
「すぐに逃げれる用意だけはしとこ」
「やっぱり5人共、進化の状態がロックされてますね。
それを解除してから適切な進化の道を作れるみたいです。
なにか特殊な進化もあるようですね・・・
このスキル、なんか楽しいですw」
Ericaの新スキル、ゴブリン操作は、ゴブリンの進化まで操作できるハイスペックなスキルだった。
「じゃぁ一旦ロックを解除してから進化の道を見てみるね~」
Ericaがスキルを使うと、ゴブリン達の身体が淡く光り、本来なら出ていたであろう進化の枝が発生した。
「さて~面白い進化の隠し枝を見つけたから、そっちに行ってみようか?」
「主にお任せいたします」
「ゴブリン超進化ぁ~~」
5人のゴブリン達は鬼分けの進化を始め、身体変化の大苦痛が始まった。
ウガァァァァ!
グギャァァァァァァ~!
そして、Ericaとリーの後ろで様子を見ていたラグレアも何故か悶え始めた。
「えっ?ラグレア殿っ?!だ、大丈夫か?!」
「だ、大丈夫、じゃ・・・ない・・・」
ぼてっと太り、大柄だったジャイアントゴブリンロードのラグレアは、その場で転がり始めた。
5人の眷属ゴブリンも進化の苦痛で悲鳴を上げながら、悶え転がっている。
人間種はその苦痛を知っているだけに、見ているだけで何もしてあげられない。
数分の後、5人のゴブリンは人化率の高い鬼分けの進化を終える。
氷魔鬼、黒魔鬼、鉄戦鬼、壊闘鬼、黒蝶鬼、と一人居るだけでも超強力な眷属が複数出来た事で、トオルの四天王を追い越す戦闘力を手に入れたErica軍は最強軍団になった事だろう。
そして、Ericaのスキルの影響を受けて、ラグレアも超進化を遂げた。
ラグレア・ソウ・バクシャス(22)
Lv33
種族 【皇龍鬼】 選択
職業 【爆砕士】【龍使い】 選択
称号 【破壊王】【水龍を操る者】
状態 【深成長】【覚醒】
基本能力一覧
GMR/MPL+G
HP 30171/30171
MP 38401/33392<+5009>
STR 8604/5283<+1321>〔+2000〕
DEF 4851/4111<+740>
AGI 2939/2939
DEX 4697/4697
INT 9922/6454<+968>〔+2500〕
SP/1358
基本技能一覧
言語理解 言語操作 眷属契約 水龍 水神龍
練魔 魔力増幅 深成長 空間倉庫 鑑定
気配探知 索敵 剛腕
爆砕魔法-[破壊拳]-[爆破]-[振動破]
水魔法-[超水流]-[水没]-[大津波]-[水纏]
巻風魔法-[竜巻]-[螺旋風]-[タイフーン]-[渦纏]
耐性一覧
威圧耐性 物理耐性 水系魔法無効 精神支配耐性
35374/33369
その見た目は、筋肉質で長身のガタイに、人化率が高くなり人の顔そのものになっていた。
リー達が見上げても、頭頂部が見えない位の高身長だった。
精神に干渉したからだろう、精神支配耐性までも覚えたようだ。
「はぁはぁはぁはぁ・・・・・
おい、女、無断で俺の身体をいじくった事は許される事では無いぞっ!」
「ご、ごめんなさい・・・ まさか自分よりも高位高Lvの相手にまでスキルが作用するとは思わなかったのです・・・」
「だが、一応礼を言う」
「い、いや、あはは」
「いっやぁ、ラグレアさん、ほんま、おったまげたわ」
「うんうん、なかなか良い物を見せてもらった」
「しっかし体格の良い男前になったよのぉ~ラグレア殿よw」
「ははは、これでレイン嬢の横に立っても見劣りしなくなったかなw」
180㎝台後半のリーよりも頭一つ大きいラグレア。
「ん?前のガタイでも見劣りはしなかったはずだが?」
「ふふっ、それは俺の心の問題よw」
「???」
進化の苦悩も終わったので、ジャックと武人は奥に隠れている女の所に歩いて行く。
「ジャックよ、ハーレム作るならまずは6人だぞ」
「ほぉ~アルジよ、それはどういった了見で?」
「1週間単位で、毎日一人ずつ、そして1日休みだw」
「がはははは、それは面白い事を考えるwさすがは我が主w」
くだらない会話で近づいて来る男に、話の内容は聞こえないが女性達は少し警戒心を強める。
「それよりも、主の拠点をここに移すのですかな?」
「ん~ あっちも今、隣の音楽室と美術室を改装して寝場所を作ってはいるんだけど、ドンドン仲間が増えて来てるからなぁ、俺らだけこっちに移動しても良いかな?とは思っている」
「みんな広い所に移動して、朝に出勤みたいな感じで良いんじゃないかなぁ」
「これだけ人数が増えたら必然的にそうなるやろうな」
住環境がまだ整っていないが、食の確保がある程度先まで見据えて来たので、増えた仲間の寝る場所の確保が取り敢えず最優先である。




