表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
九十九異能者物語  作者: 白木飛鳥
2/33

第2話 氷川武蔵という男

廊下を出ると氷川さんは、ペットボトルを渡してきた。


  僕「ありがとうございます。」

 氷川「礼には及ばないよ。一つ言い忘れていたことがあってね。君は異能者になった。なる前の記憶や名前は憶えていなくて当然なんだ。僕もそうだったからね。」

  僕「え?たしかに、名前が全然出てこない。」

 氷川「まだ何も分かってないんだがそういうことがある。」

  僕「名前が分からないのは困りますね。どうにかして思い出さないとな。」

 氷川「僕が考えた奴ならあるけど?」

  僕「氷川さんが考えた奴ですか。どんな・・・?」

 氷川「西野白虎にしの はくとらってどうだい?」

  僕「かっこいいですけど、名前負けしそうです。」

 氷川「そんなことないと思うよ。」

  僕「じゃあ、それでお願いします。」

 氷川「それでこれから、僕の仕事場行くんだけど大丈夫そう?」

  僕「はい、ぜひとも」


仕事場は、階段を上ってすぐのところにあった。

ドアには「内務省異能者係」と書かれた看板があった。


 氷川「ここが僕の仕事場だよ。白虎くん。」

  僕「ここが・・・?」

???「おい、氷川。どこに行ってやがった?こっちはお前のせいで仕事が増えてんだ。早く手伝え。」

 氷川「ごめんごめん。この子を迎えに行っててさ。」

???「うん?あー、【白虎】か。なら仕方なくはないな。まぁ、いい。おれは鹿島常陸かしま ひたちだ。よろしくな。」

  僕「西野白虎です。よろしくお願いします。鹿島さん。」

 鹿島「まぁ、客はその辺でくつろいでおけ。氷川は手伝え。」

 氷川「えー。なんで僕は。仕事に行ってきたようなもんじゃないかー。」

 鹿島「うるさい。黙って手伝え。」

 氷川「あ、係長は?」

 鹿島「係長なら今日は帰ってこないとか言ってた気がするが・・・」

 氷川「えー?せっかく白虎くん連れてきたのになぁ。」


二人は黙って書類の整理などを行っていた。するとドアから女性が入ってきた。


???「あら、お客さんなんて珍しいわね。」

 氷川「鹿島くんの連れ子だって。」

???「あらまぁ、かわいそうね。」

 鹿島「二人とも失礼だろ。こいつが【白虎】の異能者だ。」

  僕「西野白虎です。」

???「この子が白虎なの?可愛いじゃない?」

 氷川「あー、白虎くん気を付けてね。彼女ショタコンだから。」

???「ちょっと氷川。ふざけないでよね。わたしショタコンなんじゃないから。白虎くん、私は寒川相模さむかわ さがみよ。よろしくね。」

  僕「よろしくおねがいします。」

 氷川「ねぇ、寒川くん。係長どこ行ったか知らない?」

 寒川「係長は、今日有給取ってたはずよ。」

 氷川「有給?俺らは働いているのに?」

 鹿島「おまえは働いてないだろ。」


氷川さんのイメージが少し揺らいだ会話だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ