Episode.32:夏の軌跡、そして集大成
投稿が遅れてしまい、申し訳ありません。
ここ数日、体調不良が続き、寝込んでいましたので執筆作業ができませんでした。
続きを楽しみにしてくださっていた皆様、本当に申し訳ありません。
今日から連載再開させていただきます。
第3期ダイバー試験、開始!
ルナ視点スタート!
昨日主人と寝転んでいたら、もう夏休みも終わりだなと言われた。
最近のようなダンジョン漬けの生活も終わりを迎えるようだ。
主人とボクはダンジョンの探索を続けていた。
たくさんのモンスターと戦い、新しい風魔法の技も編み出した。
主人と一緒に考えたオリジナルってやつだ。
モンスターを倒しているうちにボクのレベルも16まで上がった。
まだ進化は遠いみたいだ。
あとはトオルとヒカルさんがよく家に来ていて、たくさんかわいがってもらった。
テレビでは、もうすぐ第3期ダイバー試験が行われるというニュースが流れている。
トオルとヒカルさんがこれを受けるらしい。
トオルはちょっぴり不安なようで、ボクを撫でながら弱音を漏らしてきた。
「ルナぁ~、やべえよ1週間前だよ~。おれだけ受かんなかったらどうしよう?」
それは残念だな。別にトオルが受かんなくてもいいんだけどね~。
「わふ!」
「いけるって?よし!ルナがそういうならいける気がしてきた!」
なんか勝手に元気になった。まあいいや、がんばれ!
★ ★ ★ ★
今日で夏休みも終わり、明日からはまた大学生活が待っている。
俺とルナは東京駅ダンジョンの攻略を続けたが、4階層の先へと進む穴をいまだに見つけられていない。
金剛さんとも何回か階層について話していたが、世界でも攻略が一番進んでいるダンジョンの一つが東京駅ダンジョンで、実は俺とルナが最初に4階層のボスを倒したダイバーらしい。
次点でロシアのソロダイバーだということだ。
その話を聞き、ロシアのソロダイバーヤバすぎると素直に思ってしまった。
そのダイバーが挑んでいるダンジョンの4階層ボスはゴブリンジェネラルというゴブリンの上位種だったようだ。
まさかソロで4階層まで攻略できるとは、かなりすごい部類なんだろう。
いつか会ってみたい。
さて、最近では俺とルナは4階層を中心に探索している。
4階層は広すぎて、まだまだ足を踏み入れていない領域が多くある。
その間もモンスターを倒し続けていたら、レベルも上がった。
今の俺のレベルは59、ルナのレベルは16。
だんだんとレベルも上がりにくくなってきていて、特にスキルレベルなんかは明らかに上がるスピードが遅くなった。
ただ身体能力はもはや超人と呼べる域に至った。
ついこの間、能力テストとしてDCOで高校生とかがやっている体力テストをダイバー全員が行った。
かなり大規模な実験と呼べるもので、俺も能力を測ってみた。
俺の体力テストの結果は控えめに言って、超人だった。
100メートル走はなんと6秒。
コサイン・ポルト氏の持つ世界記録をあっさり塗り替えてしまった。
他の国でも、ダイバーの身体能力がすごいことになっているらしい。
これを受け、ダイバーのスポーツ競技への出場は禁止されている。
身体強化を使わず、素の状態でこれだ。
他のテストでもすごい結果を出しまくり、サポートしてくれていた高崎さんはどこか怖いものを見るような目でこちらを見ていた。
そして、徹と光さんの親友カップルだが、夏休み中、よく俺の家にトレーニングをしに来ていた。
第3期ダイバー試験までは残り1か月を切り、徹も光さんもかなり気合が入っている。
先日発表されたクランについてだが、2人がダイバー試験に合格したら、俺とルナ、そして2人とクランを立ち上げようと約束した。
クラン名はまだ決まっていないが、とりあえず試験に受かることが目標なので後回しにした。
遂に第3期ダイバー試験の1週間前、俺と友人カップル2人はなんと日本支部に来ていた。
これは昨日金剛さんと話した内容が関係してくる。
昨日、俺はステータスの更新やら何やらで日本支部に来ていた。
その時金剛さんに呼び止められたのだ。
「お~い、ハルトー。」
「金剛さん!こんにちは!」
「おっす。もうすぐ第3期だが、有望そうなやつ来るかね?」
「どうでしょうね。そう言えば俺の友人も2人試験受けるんですよ。受かったらクラン作ろうぜって話してて。」
「ほお~。友人がねえ。どんな奴だ?」
「そいつらカップルなんですよ~。男のほうは俺の幼馴染ですね。腐れ縁です」
「なるほどなあ。というかお前クラン作るのはいいけどよ、一緒にダンジョン潜れないじゃねーか。そこはどうするんだ?」
「別々でダンジョンに行くことにしようと思ってます。」
「そうか。なら明日の休日、暇ならそいつら連れてきてくれ。俺が面接して大丈夫そうだったら特別枠に推薦してやるよ。それと軽く体力測定もしてみるか?」
「へっ?なんでそうなるんですか?」
「なんでって、一緒に潜れたほうがいいだろ?それと今度クランができるときのことを考えててな。詳しくは言えないがお前みたいな特別枠ダイバーを増やすつもりだ。」
確かに一緒に潜れたほうがいい。ここは素直に受けてみたほうがいいか。
「ちょっと今聞いてみますね。」
そして予定が合った二人は、こうして日本支部までやってきたのである。
「じゃ、がんばれ!金剛さんいい人だからそんな緊張しなくてもいいぞ!」
徹はがちがちに緊張している。
ただ光さんはそうでもないようで、徹を励ましながら面接部屋へと入っていった。
しばらく待っていると、金剛さんが二人を連れてやってきた。
「面接のほうはなんも問題ないな。2人とも良く頭回るしなかなか賢いじゃないか。」
よかった。面接は問題ないみたいだ。
「じゃあ、特別枠に推薦は...」
「ああ。してやるよ。実はこの2人以外にも10人くらい推薦してるんだ。まあないと思うが不合格にはなるなよ?」
そう言われた2人は緊張した面持ちで頷きあっていた。
★ ★ ★ ★
今日はダイバー試験の日だ。
「ルナぁ~。おれに幸運を分けてくれぇ~。」
そう言ってトオルが抱き着いてきた。
ちょっと背筋がぞわっとしたので離れる。
「あああ、ルナぁ~。幸運が逃げていったぁ~!!」
「ちょっと、徹君。ルナちゃんが嫌がってたじゃないですか。ちゃんとしていれば受かりますよ!自信をもってください!」
ヒカルさんが励ましている。トオルは少し元気になって、次はヒカルさんに抱き着いていた。
「ルナちゃん、頑張ってきますね!ちょっとだけ元気をもらえますか?」
トオルがトイレに駆け込んだ後、ヒカルさんがそう言って頭を撫でてきた。
すこし不安そうな表情をしていて、撫でてくる手もちょっとぎこちなかった。
仕方ないな、ヒカルさんには目いっぱい元気をあげよう。
ボクはヒカルさんの肩に頭を乗せた。
ヒカルさんはボクをぎゅっと抱きしめてくる。
しばらくそのままでいたが、トオルがトイレから出てきそうになった時にヒカルさんは離れた。
「行ってきます!一緒にダンジョン行きましょうね!」
そう言い残すと、ドアからトオルと一緒に出ていった。
主人も一緒に行くらしい。
ボクは一人で留守番だ。
ごろごろして待っていよう。
あくまでサブキャラであるということで、2人のステータスはあとがきには載せません。
【今日のステータス】
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【名前】ルナ
【種族】迅狼
【称号】夕凪陽人の眷属,先駆者,進化する者,風の支配者
【Level】16(16/30)
【経験値】16/80
【体力】134
【魔力】120
【攻撃力】123
【防御力】122
【素早さ】163
【運】90
【スキル】噛みつき(Level.Max),咆哮(Level.Max),感知[改](Level.7),隠密(Level.Max),身体強化[改](Level.9),威圧(Level.Max),感覚強化[改](Level.7),俊足[改](Level.6),風魔法[改](Level.3)
【ユニークスキル】言語理解(Level.Max),伝心(Level.Max),回復魔法(Level.2)
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【名前】夕凪陽人
【種族】人間
【称号】先駆者,水の支配者
【Level】59
【経験値】56/70
【体力】144
【魔力】126
【攻撃力】123
【防御力】136
【素早さ】136
【運】50
【スキル】体術[改](Level.Max),隠密(Level.Max),剣術[改](Level.Max),身体強化[改](Level.9),感知[改](Level.9),感覚強化[改](Level.7),水魔法[改](Level.3)
【ユニークスキル】回復魔法(Level.2)
【エクストラスキル】鑑定眼(Level.2)
【眷属】ルナ(迅狼)
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