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Episode.29:1匹と1人、束の間の休息

10000ポイント達成!!!!

本当にありがとうございます!

夢見てるのかと思ってます!笑


今回は日常パートです。

ダンジョン攻略はありません。

魔石とか、誰かと電話するとかそんな感じです。

ルナ視点スタート!


ふわぁ、よく寝た。


昨日までダンジョンで生活していたからこのふわふわの布団で起きるのは久しぶりな感じがする。


さあ、今日も主人にダイブして起こそう。


そう思い、体を起こすと、隣に寝ているはずの主人の姿がなかった。


「わふ?」あれ?


主人がいない!いつもならぐーぐー言って寝てるのに!


しかし、ボクは気づいた。あっちからいい匂いがする。


そちらへ行ってみると、主人が料理をしていた。


「わおん!」


「おお、ルナ。おはよう。すまんな、今日は用事で早めに起きなきゃダメだったんだ。」


「くうん」そうなの


「今日はオークションの手続きするためにDCOに行ってくる。で、昼ごはんを友達と食べることになったんだ。帰ってくるのは昼過ぎちゃうな。」


ということは今日は主人とあまり一緒にいられないのか。


寂しいな。何か紛らわすことはないかな。


「ルナ、たぶん寂しいと思うからテレビつけとくよ。途中でテレビについてるカメラ使って話そうな。」


最近ボクはテレビのリモコンとやらの使い方を主人に教わった。


どうやらテレビ越しに主人と話せるらしい。


帰ってきた時にはたくさん撫でてもらおう。


ついでにあのおいしいお肉も食べたい。


そう伝えたら、主人は笑って了承してくれた。



★     ★     ★     ★



さて、準備も終わったし行くか。


「ルナ、行ってきます。」


「わん!」お肉!


「はは、わかった!肉だな!うまいの買ってくるよ」


「わおん!」撫でて!


「はいはい。ほれ、ここが弱いだろう。」


わしゃわしゃ撫でてやるとルナはごろんと転がって手を捕まえてきた。


「こら、捕まえない。帰ってきたらいっぱい可愛がるから今は行かせてくれ。」


ルナはしぶしぶ捕まえた手を離してくれた。


「危ないことすんなよ!昼くらいにテレビ電話するから。」


そうして少し寂しそうなルナに罪悪感を抱えながら、家を出た。



そして俺はDCOへとやってきた。


ルナと一緒だとかなり目立つので、今回ルナは留守番というわけだ。


事前に旭さんに言っておいて、オークションの手続きと昨日までの成果の報告をすることになっている。


俺は個室に通されて、そこで旭さんと話すことになった。


「陽人君、昨日までお疲れ様。早速報告聞いてもいい?」


俺は階層ボスの情報と、報酬、ステータスの今の値、スキルの成長度合いを簡潔に伝えた。


「4階層は針葉樹の森か。写真もありがとう。それで階層ボスは"オークジェネラル"ね。攻略報酬はユニークスキルの【回復魔法】。世界で3例目の確認ね。おめでとうって言えばいいのかな?」


回復魔法は俺たちの前に発現した人が2人いるらしい。


1人はイギリス、もう1人は公開されていないそうだ。


「で、これが魔石ね。前のよりもまた一回り大きいわね。高崎さんに確認してもらってもいい?」


もちろんだと答えると、旭さんは高崎さんを呼びに行き、数分後に帰ってきた。


「こんにちは、夕凪君。また黒魔石ですか。えっとこれは...なるほど。鑑定結果は【黒魔石[大]】ですね。間違いなく黒魔石ですよ。」


「ありがとう高崎さん。じゃあこれはオークションに出すってことで良い?」


「はい、お願いします。」


俺は書類を書いて、出品手続きを済ませた。


今回の魔石のスタート価格は150万円。


前回以上に高騰しそうだ。


これでルナにいくらでも肉を買ってやれるな。情けない主人にはならなくて済むようだ。


そして、俺は旭さんに断ってから、イヴさんに電話をかけた。


『ハロー、私だ。』


「こんにちはイヴさん。ハルトです。」


『おお!ハルト!今日はどうしたんだ?』


「昨日までダンジョンにいましたので、そちらに送る分の資源の話をしようかと。」


『ああ、その件か。わかった。日本支部に預けておいてくれ。金は君の口座に振り込ませておくよ。』


「わかりました。どのくらいにしましょう?」


『魔石はどのくらいあるんだい?』


「えっと...」


その後交渉を詰め、決まった分を日本支部に預けた。


『じゃ、またよろしく頼む。』


「はい。それじゃ」


電話を切り、次の報告をする。


ステータスは少しごまかして伝えた。


そうじゃないとバレてしまうかもしれないからな。


DCOでは、組織側にステータスを見せることは強要されていない。


なので、誰も俺の正確なステータスを知らないのだ。


DCOでの用事は全て終わらせたので、次の予定までの時間、家のテレビにテレビ電話をかけてみることにした。


最近、ルナにリモコンの操作方法を叩き込んでいたのでたぶんいけるはずだ。



★     ★     ★     ★



ボクはテレビを見るのも飽きてきて、テレビの前のソファに寝転んでいた。


まだ主人からの電話は来ない。


あくびを一つして、またうとうと眠ろうとした時、つけっぱなしのテレビから聞いたことのある音が流れてきた。


きた!この音は主人に教えてもらった音だ!


ボクはすぐに飛び起き、爪でリモコンの丸いところを押す。


すると画面に主人の顔が映った。


「わおん!!わん!」


ボクは嬉しくてテレビに映った主人の顔を舐めたが、感じる味はなかった。


『こら、ルナ!テレビを舐めるな。あともうちょっと離れてくれ。こっちから見えにくい。』


主人に言われた通り、少し離れた位置に座った。


『良い子にしてるみたいだな。次の用事が終わったら帰るよ。』


「わん!」


その後、電話は切れてしまった。


だが、少し話せただけで寂しさはどこかへ行ってしまった。


今は、主人の帰りを待っていよう。



★     ★     ★     ★



電話越しに見るルナは何か新鮮だった。


そして、もう一つわかったことがある。


電話越しに【伝心】が使えないということだ。


ルナは鳴いたりしていたが、その意思は伝わってこなかった。


「近くにいないと伝わらないってことか。そこまで便利じゃないよなぁ」


俺がそう考え込んでいた時。


「何が便利じゃないんだ?」


突然真後ろから声をかけられた。


「うおっ!びっくりした!(とおる)か!」


声をかけてきたのは高校からの友人、徹だった。


今日、会う友達というのはこいつだ。


久々に一緒にラーメンを食べに行くことになっていた。


「さっきのはなんの考え事だ?」


「いや、別に大したことじゃない。」


「ふーん、そっか。それは置いといて夏休みだなぁ〜」


「そーだな。今日はどこのラーメン屋行くんだ?」


「よくぞ聞いてくれた。今回行くのはラーメンオタクの私が発掘した隠れた名店だ!行くぞワトソン君!」


「誰がワトソン君だよ。なんて店?」


「それはだな...」


その後俺たちは、隠れた名店と呼べる、かなりうまいラーメンを食べ、色々話してから別れた。



世間ではおやつの時間を少し過ぎた頃、俺は帰り道を歩いていた。


俺は帰りにスーパーに寄り、かなり高めの肉をルナのために買い、家に帰ることにした。


玄関を開けると、鍵の開く音で気づいたのか、ルナがすでに待機していた。


「ただいま、ルナ。」


「わおん!」おかえり!


「ちゃんと肉買ってきたからな〜。今日の夜は肉だぞー」


ルナは寂しかったのか、俺にすり寄ってくる。


何も言わずとも、かまってオーラが出ているのがわかる。


その日はルナを散々甘やかしてから一緒に寝た。



次の日はしっかりダイブを決められた。





ダイブ炸裂!


次回、ルナ進化の時。


10.6追記:活動報告あげました。もしよければご覧ください!

レビューいただきました!本当にありがとうございます!



【この小説を読んでいただいた皆様へ】


面白いと感じていただけたら、評価を頂けると嬉しいです。


感想もぜひお寄せください!返信は絶対するので!


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新しく読んでいただいた皆様、面白い!続きが読みたい!と思ってもらえたら、ブックマークよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[良い点] ルナのスキンシップ(ダイブ)をまさか回避するとは思わなかったが、しっかり後日決めるとは流石です [気になる点] ダイブ、顔なめ ときたら、次は尻尾で起こすのかな?(笑)
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