Episode.25:1匹と1人、有名になる②
初のレビューいただきました!
素敵なレビューありがとうございます!
総合評価もまもなく5000ポイント!!
たくさんの方に読んでいただいて幸せです!
ブックマーク登録が1000件突破しました!
本当にありがとうございます!
ルナ視点でスタート!
こういう話の内容の時のルナ(飼い犬)視点は難しいですね...
ボクと主人が受付のお姉さんに連れられて日本支部へ行くと、コンゴウサンが待っていた。
コンゴウサンは声を荒げて主人に詰め寄っていった。
どうしたんだろう。今日はコンゴウサンが怖い。
そうするといきなり大きな声で叫ぶのでびっくりして主人の後ろに隠れた。
主人がコンゴウサンに何か言うとコンゴウサンはボクに話しかけてきたが怖くなったので逃げた。
ショックを受けていたらしいがそんなの知らない。
ボクは怖いものには近づきたくないんだ。
その後主人たちは難しい話をしていたが、ボクはとりあえず一番暇そうだった受付のお姉さんのところでおとなしく撫でられていた。
主人は場所を移動することになったそうで、受付のお姉さんの運転でディーシーオーを出た。
★ ★ ★ ★
さて、俺が選んだ場所は東京駅ダンジョン。
なぜここかというと、このダンジョンは特別指定ダンジョンになっていて、さらに金剛さんが権限でダイバー達を撤退させてくれたからだ。
ここなら誰にも見られることなく話ができるだろう。
そうして待つこと1時間。
ヘンリーさんに居場所を聞いた穏健派の人間がやってきた。
なんとここに来たのは穏健派ナンバー2、副総長本人だった。
「こんにちは、君が夕凪陽人君だね。私はイヴ・スカーレット。DCO副総長を務めている。」
その身長の高い、金髪の美女は流ちょうな日本語で話しかけてきた。
「初めまして、夕凪陽人です。日本語お上手ですね。」
「ありがとう、先進国の言葉はすべて話せるようにしているんだ。何よりいろんな国の人と現地の言葉でコミュニケーションをするのは楽しいからね。」
「なるほど、さすが副総長になられる人物は視点が一味違いますね。」
「ははは、イヴと呼んでくれ。堅苦しいのは好きじゃない。さて、時間も限られているから本題に入ろうか。
率直に言うが、私の本音は君にDCO本部直属として働いてもらいたい。が、強要はしない。
君は今まで通り自由にダンジョンに入ってもらっていい。
私たちは君に最大限の支援をすることを決定した。プライバシーの保護のための新しい住居はすでに15か所確保した。君の気に入るところに住んでくれ。マネーの心配はいらない。ただその代わりに条件がある。拒否してくれても構わない。まず一つ目はダンジョンの資源、主に魔石を私たちに融通してほしい。もちろん全てではないが、買い取るときは通常の2倍の報酬を支払おう。
そして二つ目、私たちにとってはこちらのほうが重要だ。君の持つスキルの情報が欲しい。言いたくないものは言わなくてもいい。だが最低限あの動画に映っていたスキルは教えていただきたい。
これが私たちの出す案だ。どうだろうか。」
俺は金剛さんと顔を見合わせて、頷く。
事前にヘンリーさんに聞いていたこととそう変わらないことだったからだ。
「イヴさん、こちらこそよろしくお願いします。今まで通りゆるく・楽しくが俺とルナの願いですから。」
「ああ、承諾してくれてうれしいよ。そうだ、そのルナにも会ってみたかったんだよ。おや、その黒いのがルナか。おいで。」
イヴさんがルナを呼ぶと、ルナはすぐに駆け寄ってきた。
「この子は素晴らしい毛並みをしているな。それに色も美しい。元はハスキーだったらしいね。進化とはここまで変化をもたらすものなのか。驚きだよ。」
ルナは気持ちよさそうに身をゆだねていた。
横で金剛さんが、「ああ、ルナ、俺にも撫でさせてくれよ。悪かったから...」とつぶやいていたのが妙に印象に残った。
★ ★ ★ ★
その後、俺たちはDCOの準備してくれた物件をいくつか見て回った。
どれもかなり家賃の高い物件で、親に引っ越すことを伝えると、いきなりで驚かれたが、わけを話すと納得してくれた。
親にもしっかり口止めして、俺は見た中の一つに決めた。
そこは東京駅ダンジョンに近い高層マンションの最上階で、DCOにも約15分で行ける、立地の良い場所だった。
ペットも自由で、部屋は完全防音。
その屋上にはなんとヘリポートがあり、緊急時にはヘリが飛んでくるらしい。
他の場所はここよりさらに豪華だったりもしたのだが、それほど贅沢するのも性に合わないし、一番"ちょうどいい"場所を選んだ。
ちょうどいいの度合いがおかしいけど!
さらに決め手となったのは、ここには住民が自由に使用できる大浴場と、ペットと使用可能な体育館、スポーツジムまであるところだ。
ここならルナとも遊べるし、運動もできる。
最初は遠慮しようかとも思ったのだが、DCO日本支部の前に詰め掛けているマスコミの皆さんを見ると、その気はすっかり失せてしまった。
ルナを連れてくると、広い室内は新鮮だったようで、リビングを走り回っていた。
その姿を見て、その場にいた全員がほっこりしてしまった。
イヴさんは忙しいようで、当たり前かのように俺に連絡先を渡すと、帰っていった。
そして4日後、引っ越しの準備も終わり、俺とルナは新たな家へと引っ越した。
★ ★ ★ ★
ボクと主人は新しい家に住むことになった。
新しい家は前よりも広くて走り回れるくらいだ。
新たな家に引っ越して2日が過ぎた時、ニュースではこんなことが流れていた。
『では、次のニュースです。先日、SNS上で話題となった映像の撮影者のダイバーが、撮影された側の許可を得ず動画をアップロードし、プライバシーを著しく侵害して日常生活に支障をきたしたとして、DCO日本支部はそのダイバーを除名処分とし、被害者の男性は警察に被害届を提出したということです。この動画はすでに世界中に拡散されており、プライバシーの問題に詳しい弁護士は、賠償請求額は数千万円に上ると予測しています。
また、先日の動画についてアメリカのDCO本部の副総長、イヴ・スカーレット氏が公式に声明を発表しました。あの動画に映っていたのは、ステータス内のスキルの一種で、スキル名は【水魔法(water magic)】だということです。第3期ダイバー試験を2か月後に控える中のこの発表はさらに志願者が増加する要因となりそうです。...』
主人はこのニュースを見ながらコンゴウサンと電話していた。
それにしても、テレビに会ったばかりの人が映っているのは不思議な気分だ。
あのきれいな髪の色をした人は、何か優しい雰囲気で甘えたくなる人だった。
撫でられるとふわふわした気持ちになって、つい力を抜いてしまった。
またあの人に会いたい。たぶんそのうち会えるだろう。
主人の携帯からも1回だけあの人の声が聞こえたしね!
★ ★ ★ ★
俺とルナの姿が知れ渡った騒動はすぐに結末を迎えることになった。
幸い、俺とルナの名前は特定されることもなく、平穏な日々だった。
撮影者の元ダイバーとは示談が成立し、向こうが俺たちに相応の賠償をすることとなった。
なんとその額は3500万円。
全世界に俺たちの姿を無断で公開したことは取り返しのつかないことだが、済んだことはもうしょうがないので我慢することにした。
そしてしばらくの間、ダンジョンには車で行き来し、一般ダンジョンには潜らないことを決めて、ほとぼりが冷めるまでの間、大学と買い物以外、家からは出ずに生活した。
次に俺とルナがダンジョンに潜るのは、世間が夏休みムードに入る直前、7月のことになる。
俺とルナはその時のために、1週間かけて準備をしていた。
初レビュー記念!ということで今日は2話更新です!
たくさんの感想、評価、ブックマークに感謝デス!(/_8)/""
余談ですけど顔文字に8使うと涙流してるみたいじゃないですか?(笑)↑無視してね!
【この小説を読んでいただいた皆様へ】
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