Episode.18:1匹と1人、そしてダイバーのこれから
ルナ視点スタート。今日は2話投稿です。1話目。2話目は夜に投稿します。
東京駅ダンジョンの次の日と、その次の週デス。
めっちゃ説明回です。正直つまらないですが、この後の展開に必要なので入れました。
ただ、フラグも立てといたのでそちらがどうなるのか今後に期待ですね。
良かったら最後まで読んでください。
あの強い階層ボスと戦った後、ボクと主人は疲れ切っていたので次の日はダンジョンに潜るのをやめた。
ダンジョンに行かない休日は久しぶりだったが、一日をだらけて過ごすのもたまにはいいと思った。
寝転んでゲームにいそしむ主人の横で、ボクはテレビを眺めていた。
すると、これは主人も興味を持つだろうニュースが流れだしたので、ボクは主人の服をちょっと引っ張ってテレビを見させた。
『...来週の日曜日から、ダンジョンへ入ることのできる資格、"ダイバー"の第2期試験がDCO地方支部で始まります。今回の試験では、この1か月の第一期ダイバーの調査結果を踏まえ、合格者数を大幅に増やすことをDCO日本支部の金剛支部長が発表しました。試験の内容は、身体能力・判断力・面接の3段階で行われ、最終的に一般枠では3000人が合格となる見込みだということです。ダンジョンについてはネット上などですでに情報が出回っており、先日の犬の進化のこともあって、志望者数は著しく増加する見込みです。ただ、金剛支部長は、今回の試験では一般枠のペットの同伴は不可能とのことで、ダイバーの資格を得られるのは災害救助犬など、一部のみとなりそうです。また混乱を避けるため、ダイバー2次試験では1週間期間が設けられています。受験される方はDCOのホームページをご覧ください。ここで専門家の方におは...』
「へえ、もう次のダイバー試験か。早いなあ。まあ、こんなファンタジーみたいなのには皆あこがれてるし、そこらのバイトより稼ぎいいからなあ。そりゃあ志望者も増えるか。」
「わふう?」いっぱい?
「ああ、いっぱいだ。その中から選りすぐりの1000人が選ばれるわけだ。選ばれた奴らはすごいよ。」
よくわからないけど選ばれた人はすごいらしい。
まあ、今日はゆっくりしよう。ボクらはもうダイバーだし関係ないよね。
★ ★ ★ ★
次の週、俺とルナはDCOに来ていた。
今日も今日とて新宿ダンジョンに行こうと思っていたら、急に旭さんに呼び出されたのである。
並ぶ机の一つに向かい合って座った。ルナは旭さんの腰かけるソファの隣に丸まった。
「えっと、明日からダイバー試験があるのは知ってるよね?」
「はい、ニュースで見たので。それがどうしたんですか?」
「うん、これからダンジョン関連がどうなるのか話しておきたくて。陽人君はちょっと特殊なケースだからね。それで話なんだけど。えっと、これからダイバーの人口はどんどん増えていくよね。
それでDCOでは国の機関、つまりDCOが直接管理するダンジョンと、一般枠のダイバーの出入りを自由にするダンジョンの二つに分けることにしたの。国が管理するのは10か所のダンジョンだけで、そこを特別指定ダンジョンっていう名前で一般枠のダイバーは入れないダンジョンにする。
そして、今はダンジョン産の資源の販売権をDCOが独占している。それに反対する民間企業もいてね。
それで、特別枠のダイバーは国の所属、一般枠のダイバーは資格だけ持ってダンジョン資源事業を始めようとしている企業の所属になるの。もちろんフリーの人も出てくると思うけど。
で、これから一般ダンジョンにはDCOの出張所を置いて、入退場を管理。
そこで出た資源は個人所有かDCOの公式のオークションにかけられて、ダイバーの収入になる。他にも企業がDCOを通じて依頼する制度の導入も決まっている。こんな制度が世界中のネットワークを通じて構築されるの。
ここまではいい?」
ふむ、なるほど。特殊なケースってのは俺が自衛隊とかに所属していない一般人なのに特別枠のダイバーというところか。
で、ダンジョン事業の本格的な開始。これが世界中で起こるわけだ。壮大だな。
「はい。まあ何となくですけどわかりました。」
「おっけー。で、陽人君は特別枠だけど一般人っていうちょっと変な立ち位置だよね?それで陽人君の扱いなんだけど、陽人君みたいな立場の人は日本支部にはいなくて。特別枠って国の所属でだいたい自衛隊の人とかだから、10か所の特別指定ダンジョンに振り分けられてそこの所属になるの。でも君は一般人だから配属とか勝手に決められない。だからどうするかって言うと...」
「俺を一般枠に変えるとかですか?」
「う~ん、違うね。答えは"配属されない特別枠"だよ!」
「"配属されない特別枠"?」
「そう、陽人君は特別指定ダンジョンにも入れる、一般のフリーのダイバーってとこかな。」
「え、それっていいんですか?ほかのダイバーに比べたらめっちゃいい待遇だと思うんですけど。」
「いいのよそれが。金剛さんが決めたから。」
「金剛さんが!?なんでだ?」
「君たちがよほどお気に入りなんじゃないの?」
「お気に入りって...私情しかないじゃないですか。」
「でも嫌なわけではないんでしょ?」
「それはまあ、はい。」
「それに特別枠じゃなくなったら私陽人君の担当受付やめることになってたわよ?」
マジか。それは困る。こんなきれいなお姉さんと話す機会なんてないしな。それだけじゃあないけど。
「なら、このままでいいです。その配属されない特別枠でいますよ。」
「それは私と離れたくないってことかな?照れちゃうなあ~」
「なっ!?ちっ違いますよ!からかわないでください!」
「あはは、顔真っ赤だ。か~わいい~。」
ああ。この人にはかなわないな。はあ。
俺と旭さんの長い話も終わり、お昼から新宿ダンジョンに潜ることになった。
旭さんは昼ご飯をおごってくれた。かけそば、うまい。
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