Episode.14:レベルと進化とダンジョンと
読んでいただき感謝の極みです!
ルナ視点からです
ダンジョンパートありません!
ダンジョンから出て自衛隊の人のところへ行くと、みんなボクを見てびっくりしてた。
そりゃ、いきなりおっきくなたらびっくりするよね。
でも一人が
「進化してもワンコはワンコだろ!でかくなってますます撫で心地がよくなったじゃないか」
って言って撫でまわしてきた。
ほかの人も同じようでまたもみくちゃにされた。
おっきくなるのは悪いことじゃない!こんなに撫でてもらえるんだから!
進化とかよくわからないけどボクはまだ進化するらしい。
進化したら強くなれるし撫でてもらえるんだ!
がんばるぞ!
「わん!!!」
「おー!急にどうしたワンコ。威勢がいいな。撫でられるの嫌だったか~?」
そんなわけないでしょ。ほら、おなか出すからなでて。
★ ★ ★ ★
ルナが撫でられまくっているのを横目で見ながら、俺は責任者の佐倉さんと話していた。
「...というわけでルナは進化したみたいですね。信じがたいですけど。」
「う~ん、そうだなあ。もしかしたらほかのダイバー犬も進化するかもしれん。これはすごいことだぞ。大発見だ。」
やっぱりそうだよな。進化とかヤバいもんな。
「目の前でルナが光りだしたときはマジでビビりました。」
「そりゃそうだろう。写真とかないのかい?」
「いやあ、咄嗟のことだったし10秒くらいで終わっちゃったんで何にもないです。進化前と進化後の写真ならありますけど。見ます?」
「ああ、見せてほしい。」
俺はスマホを出して写真を見せた。
「これはすごいな。一気にでかくなってる。前の子犬らしさの残った感じもかわいいが、今の凛々しい感じもいいな」
「いや、どこ比較してるんですか?」
「陽人君、ちょっと私もルナちゃんを撫でてくるよ。写真もいいがやはり実物のほうがいい。」
「はあ?いや、ちょっと...」
佐倉さんはルナを愛でている集団のほうに行ってしまった。
「はあ、仕方ない。旭さんは金剛さんとこっち来るみたいだししばらく待つか。しかしルナはモテモテだな。ここの人たちが優しくてよかった。」
その後、金剛さんと旭さんが来て、事情聴取された。ひたすら。
研究機関にルナを預けるかとか白衣のオジサンに言われたが拒否した。
そのおっさんは残念そうにしていたが、ルナと引き離されるとか日々の生活が寂しくなる。
そのかわり、時々異常がないか、変な病気にかかってないか俺も同伴で検査させてもらうことにした。
そのあと、旭さんに晩御飯をごちそうしてもらった。
家に帰るともう夜の9時だった。
明日は大学ということもあり、さすがに今から日課のランニングは行きたくなかったので、風呂に入ってからルナと一緒に寝た。
★ ★ ★ ★
一匹の犬の進化は世界中を驚かせた。
進化(evolution)というワードは日本中、世界中を駆け巡り、SNSのトレンド1位を一週間維持し続けた。
しかし、"レベルが上がると進化する"という法則はすべての動物には当てはまらなかった。
調査の結果、【眷属】という称号の有無が進化の可能性を左右することが分かった。
ステータスに眷属として自分のつけた名前で動物が表示されていないと進化しないことが分かった。
ただその辺の動物に名前を付けても、両者の間に信頼関係がないと眷属にはならないことも分かった。
日本やその他の国でもダイバー犬はいたが、バディの眷属とはなっていなかった。そのほとんどが自分で名前を付けていなかったからだ。
結果、眷属として世界に存在するダイバー犬はルナを含め、3体のみ。
ほかの動物にいたっては、まずダイバーとして登録されておらず、進化の有無は確かめられなかった。
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