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第9話 それで?(怒)

魔導術は俺が本来あった魔術を改造して作り上げた魔術の新形態。

戦闘含めいろんなことで役に立つ便利スキルだ。


ますは全身を調べる。

呪刻印の反応は二か所、左手首と心臓。

片方ずつ解除しようかと思ったがこれは…解除対策なのだろう。

どちらかの刻印が消滅…及び解除された場合、片方が被刻印者を死に至らしめるらしい。


「ほぼ同時解除か…」


かなり難しいことになっているようだ。

しかし、やるしかない。

俺はこの少女に両手をかざした。



「それで?」

「いや…あの…」

「どうして半裸の女の子の胸の上で寝てるのかなぁ~?」


そう、あの後刻印の撤去は完了した。

しかし疲れ果てた俺はその子の胸に顔が挟まれるように寝ていたのだ。


「いや…まってくれ!これは誤解だ!」

「状況にみて誤解もクソもないわ!」

「ぐぅの音も出ない正論やめて!」

「あーむしゃくしゃする。顔洗ってくるからさっさとそこどいてなさいよ!」

「は、はい」


そう言い残しナツは近くに見える湖に向かっていった。

雲の隙間から差し込む朝日、光が反射する湖、そして朝日を浴びた草原。

なぜこんな気持ち良い環境で説教されなければならないんだろう。


「あの」

「はい?」


聞きなれない声の方を見ると山…じゃなくて、今俺の枕となっている女性の声だった。


「とりあえず、抵抗しないのでどいてもらってもいいですか?」

「…あ、うん」


俺は痛む体を強引に起こす。


「私の名前は アリシア=エインといいます。

あなたは王城から女性と駆け落ちした夜城 冬希で間違いないですよね?」


「は?」

「え?」


さっそく相違点かよ。

俺が困ったような顔してるように見えたのか質問してくる。

それに対して俺は自身の経緯と見解を答える。


「確かに違いますね。隣国との戦争なんて2ヶ月前に集結してますし。」

「やっぱりか」

「私から質問してすみません。そちらの質問どうぞ」


相手からのせっかくの申し出に聞きたいことを聞いていく。


「エインは俺達が逃げている国からの刺客という認識でいいんだな?」

「アリシアでいいですよ。そうですねあなた達の首をとりにきました」

「ふむ、それは君の意思か?」

「というと?――」

「…なるほどそういうことね」

「はい」


アイコンタクト+スキル〈直観〉で違和感を感じたところにアリシアから奪っていた投げナイフを投擲する。

ブシュッと音を立ててハエ(?)みたいな虫が砕けた。


「……っぷはぁ!何年ぶりの監視がないこの解放感!ありがとね」


ウインクから♡が飛んできそうな勢いのアリシアに若干戸惑うがこちらが本省なのだろう。


「私は元暗殺一家の長女で、あの国に一族殺されたあげく刻印植え付けらえ逆らえなくされていたのよ」

「法律で裁けない悪を裁く暗殺一家…てところか?」

「そうそう、でもあいつら私を暗殺道具として…。話はここまでね」

「終わりなのか?」

「ええ、この状況で刻印が発動しないわけがないわ。監視が途絶え負け確実の状況で私を生かすメリットがあいつらにないもの」

「ああ、そのことなんだが…」

「ん?」

「刻印は俺が無効化したんだが…左手首、赤かった刻印が黒くなってるだろ?」


アリシアが不思議そうな顔で左手首と俺の顔を見やる。


「心臓のほうが発動…いや、そもそも刻印を打ち消す方法なんてあるの!?」

「俺の強引な手段だけどな…さて、君は今か自由の身だけど俺の首まだ狙うかい?」


アリシアは目に涙浮かべて俺に抱き着いてきた。


「そんなわけないじゃない!ダーリン♪」


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