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倉庫からひきづり出してみた(短編集)  作者: たのみこむこ
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よって、解なし。


雨の日にベランダに、洗濯物を干した。



どうせ、洗濯したてだから、濡れてる。



だから、別にいいのよ。



濡れたままの、洗濯物をとりこんで、しまわずに、ほっておくの。



どうせまた着る、から。



でも、拾い上げた、ちょっと濡れた、生乾きの服は、嫌いな臭いがして、また、洗うの。



晴れたら、干そう。



でも、今日もまた雨。



だから、いいのよ、濡れたって。



洗っても、洗っても、本当はどうせ、着ないんだもの。



濡れてるし。



臭いし。



見つめたくない。



着たくない。



雨が降るとまた濡れるし。



洗濯して、汚れてもいないのに、洗って。



雨は止まないのに、わかってるのに、干してるの。



無情の雨は、恵みの雨である時もあるんだって。



そうかな、、



だって、私、やることない。



濡れて、泣いて、もう、何も進めないの。



濡れた私は、乾く前に、焦って、急いで、嫌な気持ちがする。



わかってる。



また、朝の日差しは見えなくて、だから、また、洗濯物に顔をうずめて泣くの。



わかってる。



晴れたら、干そう。



でもまだ、何も、濡れたまま、進まない。



晴れを待てない。



だって、つらいの。



雨の日、駅前、私。



人がまばらに歩いてく。



みんな、濡れて帰ればいいのに。



でも、晴れればいいのに。



わかってる。



晴れればいいのに。


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