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ため息の足音
在りし日々
百篇聞いた昔語り
今一片も
聴くこと叶わず
筆を拙く走らせて、仏間に飾った。
僕らは、歩くから。
でも、未来には轍はない。
まっさらで、捉えられない。
そうして、誰のものでも無い足跡が、誰も後をたどることの無い道が。
時には深く踏みしめられて、雨溜まりが出来ているのもあるでしょう。
時には乾いて、跳ねていたのもあるでしょう。
雨溜まりには鳥たちが集い。
乾いたところには、蒲公英が生えている。
靴を履いたら、靴の跡。
裸足で歩けば、君の跡。
憧れは遠く、だのに後ろを歩けない。
誰しも、人の背中は本当には見ない。
誰にも、自分の背中は見られたくない。
でも、裸足で歩けば、少しだけ、分かるかなぁ。
やっぱり、夜に、星は見える。