出会いは最悪1
人生ってすごく残酷だ。人類皆平等なんて嘘八百、天は二物を与えぬなんてものは最早ただのお笑い草だ。
「……はぁ」
たった18年されど18年、こんな自分と付き合った私、赤頭 市は自分でも性格がひん曲がっているのは分かっていた。どんなに贔屓目でみても人が良いとは言えないだろう。だからこそ、こうして一人反省会をしているのだ。
4月中旬のまだ肌寒い空の下、橋に寄りかかって一人川を見ている淋しい女。端から見れば可笑しいのかななんて自嘲気味に笑ってまた小さくため息をついた。春ってもっと明るいもののはずだったのになーなんて。
「おい」
「!」
突然声を掛けられ反射的に肩が揺れる。
やはりこんなところに一人でいる女なんて可笑しいのだろう。首だけで振り返り、声を掛けてきた人物をみやる。
黒みがかった茶髪に目付きは悪いが整った顔立ち、所謂イケメンがそこにはたっていた。きっと学校にいればカッコいいカッコいいと騒がれるタイプの人間だろう。
わー、すごいな。出会いの春ってほんとだねー。なんて心の中で棒読みしていると、男は軽く目を細めて(身長的に必然だが)私を見下した。
「お前、自殺志願者か」
「……はい?」
言葉の意味が理解出来ず、思わずポカーンとしていると、男は私の方に近づきそして私の両肩をつかんだ。
「人生は長いんだ、ましてお前はまだ若い。こんなところで諦めるんじゃない」
「いや、だから違」
男の勢いに負けて弁解の言葉が続かない。なにこの人、初対面のくせにグイグイきすぎでしょう!もしかして男嫌いってこうやってなっていくのかな、なんて顔をひきつらせながら思っていると男はようやく私の肩から手を離した。
そして、少しの間思案するような素振りを見せると言葉を続けた。
「それでも死にたいと言うなら……」
ドンッ
「えっ」
「手伝ってやる」
後ろに傾く体、そしてコンマ1秒もかからず感じた浮遊感。あれ……これってもしかして、いや、もしかしなくても私、落ちて……
「き、きゃあああぁああああ!!!」
出会いは最悪1




