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都市伝説ファイル  作者: 藤笠 紺
警察の捜査
2/13

被害者、口裂け女 (1)

八月三日、日曜日。午後一時のS町のR公園ー。

大勢の人間が右往左往している。

空は快晴。気温は夏にも関わらず、やや涼しい。

「所持していた運転免許証によると、殺害されたのは屋代洋子さん、三十歳。死因は心臓を刃物にさされての、出血死。検視官によるとさされてから、数秒は多少の意識があったようで、即死ではないようです。」

口元にハンカチをあてた刑事が警察手帳を見ながら、報告をした。

「ふむ、そうか。それにしても……」

島田警部は普段から遺体に見慣れてるとはいえ、これほどまでぞっとしたのは初めてである。

「一体どういうことだ…ガイシャの口が耳元まで裂けているなんて。これじゃまるで…」

そう言いかけて、島田は遺体から目を背けた。

「耳元まで裂けた口…口裂け女ですか。」

若い一人の刑事が呟いた。

「おい、この傷は一体どういうことだ?説明しろ。」

「はい。どうやら、この傷は殺害された後につけられたもので、直接の死因には関わっていないそうです。」

「殺害された後につけられた?おいおい、何故犯人はそんなことをする必要があるんだ?」

「それは分かりませんが、とにかく先ほど述べた通りです。被害者は鋭利な刃物で口が裂かれています。」

多くの人が楽しみにしていた、夏休みは突如起きた猟奇的な殺人事件により、気まずいものとなってしまったのだ。

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