表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

第5話:無職ギャル、騎士邸で目覚める 《ルート状態:一時保護/居場所:騎士邸/睡眠効率:92%/寝具補正:+32%》

 朝。


 ――鳥の声がする。


(……え、なにこの自然音アラーム)


 ゆっくりと瞼を開けると、視界いっぱいに白い天蓋。

 柔らかい光がカーテン越しに差し込んでいた。


「……あ、ここ異世界だった」


 『おはようございます、アヤカさん。

 睡眠ログを解析しました』


「え、なにそれ急に」


『昨夜の睡眠は――

 深い睡眠:2時間12分

 うとうと:1時間48分

 ぐっすり:4時間6分』


「待って待って。

 アタシの睡眠、可視化されてるんだけど!?」


『総合評価:

 とてもよい眠りです』


「なにそれ!

 起きた瞬間に褒められるの最高なんだけど!」


『睡眠効率は92%。

 高級寝具による補正が確認されました』


「ベッド、SSRだったか……」


 満足しきった顔で起き上がり、軽く伸びをする。


 『高品質寝具です。

 睡眠効率は通常比で約32%向上しています』


「なにそれ。

 もう一生ここで寝たい」


  ベッドから起き上がり、窓の外を見る。

 庭は手入れが行き届き、朝露に濡れてきらきらしていた。


(騎士んち、やっぱすごいな……)


 身支度を整え、案内された食堂へ向かう。


 長いテーブル。

 温かいスープ。

 焼きたてのパン。


(ホテルの朝食じゃん……)


 すでに席についていたラインハルトが、軽く頭を下げる。


「……おはようございます、セレナ殿」


「おはよーございます!」


「……よく眠れましたか」


「爆睡! 秒で意識飛んだ!」


 ラインハルトは、少しだけ安堵したように視線を落とす。


 数秒の沈黙。


 やがて、彼が口を開いた。


「……それで。

 これから、どうなさるおつもりですか」


 来た。


(朝イチ進路相談)


「うーん……」


 アヤカはスープをひと口飲んでから、あっけらかんと答えた。 


「とりま、バイトでもするかな!」


「………………」


 数秒の沈黙。


「……ばいと、とは」


『補足説明を行います』


 ジョミりんが即座に割り込む。


『“バイト”とは、

 短時間労働によって対価を得る雇用形態の俗称です』


「そそ!

 前の世界ではクレープ屋でやってたんだよね〜」


「……くれーぷ」


 未知の単語が増えた。


「住み込みとかあると最高なんだけどな〜

 家もないし!」


 ラインハルトの眉間に、じわりと皺が寄る。


「……待ってください。

 なぜ“働く”前提なのですか」


「え?」


ラインハルトの眉が、わずかに寄る。


「……セレナ殿は、貴族です。

 そのようなことは――」


「あー、今それ言われるとさ」


 パンをちぎりながら、軽く肩をすくめる。


「実家から追い出されたお陰で、

 今、アタシの肩書き、無職なんだよね!」


『身分的安定度:極めて低下しています』


「追い打ちやめてー!!」


 ラインハルトは、言葉を失ったまま黙り込む。


(……冗談ではない)

(だが、軽すぎる)


 目の前の少女は、

 昨夜と同じく、未来を“悲劇”として見ていない。


「……行く当てはあるのですか?」


「今のところゼロ!

 でも、意外とどうにかなるっしょ!」


 その楽観に、

 騎士の胸がざわつく。


(放り出すわけにはいかない)

(だが、囲う理由もない)


 沈黙が流れる。


 そのとき――


『提案があります』


 ジョミりんが、淡々と割り込んだ。


「マジでジョミりんの指示、ウケるんだけど!w」と思った方は、ぜひ↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして、AIの精度向上にご協力ください!


ブックマークも登録頂けると泣いて喜びます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ