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書庫と異世界と悪夢  作者: 橋下悟
第二章 近衛騎士
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第51話

俺は周辺の確認をしたあとカガシとニッコーの村へと戻ってきた。

奴らがくるまでまだ少し日にちがある。

確か初回はターワラからニッコーに来た。

そのときに野盗と鉢合わせになったのだ。


ということは3日後に奴らがやってくる。

俺がニッコーへとやってきた道。

それ以外の道からやってくるはずだ。

とりあえず、道沿いに何かあるか確認しておこう。

それから……


「さっき見せてくれた地図、売ってくれるか?」

「えぇ、もちろん」


「それから、周辺以外の大きな地図も欲しい」

「了解です」

地図は必須だな。

とりあえず野盗がやってくる2本の道は通っておこう。








それから移動と野営をする。

完全に野宿だ。

幸い街道沿いに野営の跡があり、そこが安全地帯だということがわかる。

まぁ完全に安全というわけではないのだが、比較的安全ということらしい。


今日のうちにニッコーに戻っておかないと、奴らとすれ違ってしまう可能性があるな。


いや、どうだろうか。

仮に今いる道から奴らがくるとすれば、ここで待ち伏せしておくのもありか。

野営地に潜んで、奇襲をかければ数人は仕留めることができるだろう。


ただし、金髪ロン毛がいたらアウトだ。


しかし、あの目立つ鎧で野盗と一緒に来るだろうか。

野盗と組む理由は、ニッコーの壊滅の罪を野盗になすりつけるためだろう。

もしくは、常にそういう部隊を持っているとか?

どっちにしろ、一緒に行動するのはリスクがあるはず。

野党だけで来るという希望的観測で、ここで待ち伏せしてみよう。









はずれか?

もうすぐ日が暮れるが、野盗はやってこない。

そして人の気配がない。

奴らはもう一つの道からニッコーに来る可能性が高いな。


ただただ夢が長ぇんだよ。

待ち伏せは拷問に近いな……

何もない道でひたすら時間を潰しただけだった。


ん?


誰か来る……


野党の軍団ではない。

一人……


あれは金髪ロン毛だ……

ただし、例の鎧は身に付けていない。

そして単独行動だ。


ここで仕留められれば、ニッコーの救出の成功率は大幅に上がる。

しかし……


「……………………」


無理だ。

強すぎる……


レベル80くらいはありそうだな。

不意打ちを狙っても瞬殺されるだろう。


奴を倒すなら武力以外、それこそ奴らの使った手と同じ毒でもなければ倒すことはできないだろう。


倒せないなら、今できることは……

情報収集だな。


俺は離れた位置から野営地に近づく。


「………………」

金髪ロン毛は俺に気づいたようだ。


「やぁ、あなたも単身で移動ですか。

 珍しいですね」

「………………」

無視ですか。

ですよね。


え!?



ズバッ!!









ガバッ!!


俺はベットから飛び起きる。


チュンチュン……


別荘の朝だ。

問答無用で攻撃してきやがった。

あいつマジ無理だ。

強過ぎ。


「ふあぁーぁ……」

俺は大きく欠伸をしながら背伸びをする。


とりあえずコーヒー飲んで朝飯だな。


コーヒーを飲みながら夢について考察する。


『近衛騎士』は難易度が高い。

『罠師』も相当無理ゲーだったけど、『コクテの歴史』があったからな。

あの攻略本には助けられた。

今回はタイトルからレベルアップ条件を見つけるまでも苦労したし、攻略本もないし……


「まぁとにかくやるしかないか……」

そして本日も書庫の整理である。








ニッコーの村から出発をする。

昨日とは別の道だ。

多分だけど、野党の集団はこっちの道からくるはずだ。


あのあと金髪ロン毛と野盗達があっちの道で合流することがなければだが……

しかし、長いんだよな……









「これは……」

橋だ。

大きな橋がある。


吊り橋だ。

下は深い深い谷……

落ちたら戻っては来れないだろう。

というか生きていないだろう。


使えるぞ。

こいつは使える。


俺は吊り橋の中央に【落とし穴】を使う。

野盗以外の人には申し訳ないが、橋はぶっ壊させてもらう。

奴らを谷底に落としてやる……

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