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日常の呟き  作者: 笛乃木 公子
28/33

…ぬかったわ!!

17日の出来事です。

例のアノ虫とはカメムシのことです。

なんだか冬に入る前の風物詩になりつつあります?(でも絶対に慣れたくない)。

――つまらぬことばかり考えて中々眠れないでいた深夜、ようやくその考えに折り合いをつけて、うつらうつらし始めた頃、窓の方で


『ブ、ブブ』


…と、いつもの音がした。


奴だ。

あれは、その名を口に出すのもオゾマシイ例のアノ虫がゴソゴソしている音だ。


ただ、音が遠い。

部屋の中には入っていないようだ。


外にいる奴をどうこうしようとは思わない。

このまま気にしないで寝ることにしよう。


そう思って眠りについたのだが、この後、私はこの時の判断を悔やむことになる。


しばらく経った後、耳元で『ポスッ』という小さな音がしたが、私は音を気にすることなく、そのまま深い眠りに入りかけていた。


…ここで起きて何があったか調べてみれば、あんなことにはならなかったかもしれない。


姿勢が落ち着かず、横向きに体勢を変えたその時だった。

私が枕に横顔を沈めた瞬間、あの吐き気を催す強烈な悪臭がしたのだ!


一瞬で目を覚まし、私は飛び起きた!


『カメッ!!!』


クソ! 何故今頃になって現れた!

とにかく、奴が雲隠れする前にすぐ探さなくては!


しかし、電気をつけるわけにはいかない。


横では夫が眠っている。今日の彼は休肝日で酒を飲んでいない。このまま明かりをつければ起きてしまうだろう。夫は一度目が覚めると眠りにつくまで時間がかかるのだ(ガサツな妻だが、これでも一応気を使っている(つもり))。


静かに、慎重に探さなくてはならない。

こんな時は携帯の明かりを頼るしかない。


狭い範囲しか照らさない小さな明かりを枕元に向け、少しずつ移動させる。


一通り見たが、奴はいない。

どこだ? どこへ行った?


枕を持ち上げて敷布団を確認するが、いない。敷布団を少しめくってみるが、いない。まさか、枕の裏には? と思ってひっくり返したが、いない。


おかしい。すぐ近くで匂いがしたというのに…と自分の髪に手をやると、髪の感触ではない、小さな硬い物が手に触れた。


…ま、まさか?!


急いで手で髪を漉き、硬いものを落とす。

布団の上にポンと落ちたソレは、紛れもなく奴であった!


内心『ギャ―――!!!』と叫びたいところだったが、夫を気遣う優しい私は(誰も言わないので自分で言う)何とか落ち着いて行動し、枕ごと窓の外へ運んでぺ―――ンと奴を叩き落とした。


もう大丈夫。

しかし、髪に匂いがついてしまった…。


だが、今から髪を洗うのは無理だ。仕方ない、このまま寝るとしよう。

そして、匂いのついた髪をそのままにして横になり、私は何とか朝まで耐えきったのだった(単に眠気に勝てなかっただけです)。


……外が温かいから、室内に入る奴が少なかったので油断していた。まさか奴からこんな仕打ちを受けるとは!


お前たちは人を何だと思ってるんだ? 

こっちは二十四時間年中無休の暖かい暖房器具じゃないんだぞ?!


ともかく、今日は奴の入りそうな窓の隙間を念入りに埋めていかねばなるまい…。



―――という、昨夜ホヤホヤの出来事でした。


これから寒くなるので、奴の出現も益々酷くなるんだと思います。こちらはそれに対して忌避剤を使ったり、隙間を埋めたり、洗濯物をしっかり振ったりして防御するしかないんですよね。は~ヤレヤレ。



話は変わりますが、異世界小説や漫画に最強の主人公の話が色々ありますよね?


そこで私も考えてみました。

自分が最強だと思う、なってみたい主人公。


本当になれるとしたなら、使命のないバビル二世になりたいですね(古いTVアニメです)。


誰もが到達できない砂の嵐に隠された塔で一人ひきこもり、ロデム相手にお喋りし、ロプロスと一緒に空を飛んで旅行し、ポセイドンに頼んで魚介類を取ってきてもらう、フフフ。


主人公に危険なことがあっても大丈夫。

本人には超能力もあって、万が一の時は戦うことも出来るから。


…巨大な力の凄い無駄遣い。なんて平和なことだろうね。

お読みいただきありがとうございました。

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