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怖い話13【招き猫の中身】400字以内

作者: 雨間一晴

 商店街にある古い骨董品屋に来ていた。店前にも所狭しと様々な形の壺やたぬきの置物がある。


 店全体を囲むように、水の入った猫除けペットボトルがバリケードを作っていた。


 一匹の黒猫が、少し離れた場所から座って店を見ていた。


 変わった物が好きな俺は、店内で陶器製の赤い招き猫を買った。片手ほどの大きさだ。

 人間の歯が埋め込まれた大きな口を開け、細い目で笑いながら、両手を上げている。実に気持ち悪くて良い。同じような招き猫が残り二体あったので、危うく全部買うところだった。


 店を出た途端に、黒猫に襲われ、招き猫の入った紙袋を落としてしまった。黒猫が紙袋に顔を突っ込み、長い髪の毛の束を口に加えて逃げていく。


 紙袋の中を見ると、バラバラになった招き猫から、残った数本の髪の毛と、赤い爪、二つのシワシワになった眼球が転がっていた。


 警察に通報して、調べられた骨董品屋の、業務用冷凍庫から、解体された人間が三人分見つかった。

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