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バカダンジョン!  作者: チャンスに賭けろ
ローズ・ダンジョン
15/18

海派か山派か

・ラッシュ: 黒髪の戦士。主につっこみ役。

・フロウ: 金髪の魔法戦士。美少年。

・ダー: ドワーフの戦士。白髭で基本ボケ役。

・エクセ: エルフの魔法使い。常識人。

・アビー: ダークエルフの盗賊。褐色の腹筋美女。

・エリス: 人間の女僧侶プリーステス。かなりの天然。

じめじめと代わり映えのない、どこまでも続く壁面。

複雑に入り組んだ通路。

唐突に襲来するモンスター。

ふと誰かが、フーっと溜息を漏らした。


ダンジョン稼業はとかくストレスが多い。

ダーは年寄りくさく、とんとんと自分の肩を叩いてほぐしている。

しんがりをつとめるアビーも、周囲の反応を窺いつつも、時折身体をほぐすようにウェストを左右に回したり、肩をぐるぐる回したりしている。


「ここを出たら、どこかレジャーに行きたいですね」


雰囲気を察したエクセが、気晴らしにと明るい話をしだした。


「それはいいね。ダンジョンはストレス溜まるし」とフロウ。


「ちなみに聞きますがー。山と海、どっちが好きですー?」とエリス。


「俺は山だな」


とラッシュは即答した。


「野生の獣、突然の崖、ありとあらゆるものに警戒を払いながら、ひたすら剣を振るう。山はまさに修行にうってつけの場だといっても過言ではない」


「それってレジャーって言いますー?」


「いや、自分で修行って言い切っちゃってるし」とフロウ。


「レジャーというよりレンジャーじゃの」とダー。


「私も山が良いですね、山林には自然のパワーが降り注ぐ場が、様々な位置に眠っています。そこで瞑想すると、大いにリラックスできますよ」


いかにもエクセらしい解答だった。

フロウは流れに反して、


「僕は海がいいな。どこまでも続いている青い水平線を見ているだけで、心が癒されるよ」


エリスは、自分で海か山かと聞いておきながら、

「私は教会ですねー」とか言い出した。


「あの神聖にて荘厳なる雰囲気、他のどこでも味わえませんよー」


「本音は?」とラッシュ。


「差し込むほどよい陽光、まるで睡眠にいざなうかのような大神官さまのお言葉がー…」


途中でまずいと思ったか、後半もごもごとエリスは口ごもった。


「アビーはどうなんですー?」


照れ隠しのようにエリスはアビーへ振った。

すると、なぜかアビーは赤面しながら口ごもり、


「あ、アタシは暗闇が好きかな」


「えー、なんでなんですー? ストレスじゃないんですかー?」


「明るいとなんか、逆に落ち着かないというか。アタシみたいな裏稼業の女が、まっとうにお天道様の元を歩くなんて、性に合わないというか・・・・」


「なるほど」ダーが感心したように言った。


「ダークエルフというのは性格もダークなのじゃのう」


「・・・・ほっとけ」




バカダンジョンはつづく・・・→


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