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バカダンジョン!  作者: チャンスに賭けろ
メインキャラクター紹介
1/18

メインキャラ紹介と舞台設定

 エデルーネという島がある。

 

 そこには誰が創りあげたのか、大小さまざまなダンジョンが地中深くに根をはっている。それは太古にドワーフが造り上げたものだという説が有力だが、決定的な証拠はない。

 

 島の所有主は、ここを観光名所にしようという思惑のもと、ダンジョンの解放を宣言。

 

 一定の通行料を払えば誰でも参加できることとなった。

 

 一攫千金をねらう冒険者には、ありがたい話だ。

 

 今日もこの島には、冒険者パーティーがひっきりなしに訪れる。


 ダンジョンに巣食うモンスターと闘って経験値を得たり、あるいは力及ばずに逃げたり、

 宝箱を見つけたり、解除に失敗して罠にはまったりと、それぞれの冒険者人生を、それぞれに謳歌している。

 

 今回はそのなかでも、初心者でもなければベテランでもない。

 まして英雄的活躍なんて望むべくもない。

 ごくごくふつうの、とある中堅パーティの1つにスポットを当ててみたい。


+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:


「ここも何度目かなあ……」


 そう微笑んだのがフロウヴィス・フォーサイシア。

 通称フロウ。

 くるくるでふわふわの金髪で、美少女のような顔立ちだが、男である。

 パーティでは魔法戦士。

 前衛を担当しつつ、ちょっとした初歩呪文も唱えることのできるハイスペックな少年だ。


「思えばここだったよね、ぼくらが最初に冒険したの」


 夢見るような口調でふりかえると、そこには1人の茶髪の少年がいる。


「そうだったか?」


 と答えたのはラッシュ・キットカッツ。

 つり目がちの生粋の戦士だ。

 歳のころは16といったところ。体格はまだ少年のそれだが、戦法はとにかくゴリゴリのパワーファイターである。

 フロウとは小さいころからの幼馴染。

 うぬぼれが強いところが玉に瑕だ。


「そうだったよ」と返すフロウ。


「まあいいさ、昔のことなんて覚えちゃいねえ」


「去年のことだったと思うけど」


「男はな、小さい事にこだわらねえ。ナイスヒップの金はもたねえ」


 首をかしげるフロウ。


「――なあに、ナイスヒップの金って?」


「よいこし」


「……バカなのも程々にしてね」


「うー、ふたりとも、歩くのはやいですー」


 顔をバッテン印にして走ってくるのが回復担当。

 プリーステスのエリス・ファだ。

 さらさらの長い黒髪が、風に流れて光をはなつ。

 その正体は、ふわとろ系のド天然娘である。

 もうひとつの特徴は、僧衣の中で上下にはげしく揺れるおっぱいである。


 さらに後ろから特に急ぐでもなく、マイペースで歩いてくる2人がいる。

 1人はエルフ。

 緑のローブをまとい、床まで届きそうな長い銀髪を風にさわらせている。

 瞳は閉じているように見えるが、うっすら開いているらしい。

 女性的な容貌だがこれまた男性。

 名前はエクセリアン・ラ・ルルーラン。長ったらしいので、メンバー内ではエクセで通っている。


「急ぐとトゲに刺さります。注意深くいきましょう」


――さて、今回の目的地は、ローズ・ダンジョン。

名前のとおり、ローズダンジョンの出入り口へいたるまでは、バラが優雅に咲き誇っている。ふらふらしたり、あまり横に並びながら進むと、とげがささっていたいのだ。


「そうだそうだ、早い男は嫌われるぞ」


 そう下品にはやしたてるのは、ダークエルフの女性。

 頭のうしろで手を組んで、マイペースで歩いている。

 彼女はシーフのアビニア・バイアランジ。

 通称アビー。

 赤髪でショートカット。ズボンとレザーアーマーの間からこれ見よがしに覗く褐色の腹筋がえっちだと評判だ。


「えーい、またんかお前ら!」


 最後にガシャガシャと、重そうな装備を鳴らして走ってくるドワーフがいる。

 でっかい斧にでっかいリュック。チームの必要なアイテムを、とにかくいろいろ背負っている。

 もしゃもしゃと白い髭を生やしたパーティの戦士、サンダー・ヤッケンウッフだ。

 ゼーゼーと息を切らせつつ、サンダーは言った。


「おまえら、もっと遅く歩け。ノロマめ」


「―—どっちなんだよ?」


「ワシをもっといたわれという話じゃ!」


「年寄り扱いされると怒るくせに……」


 サンダーはちっちっと指を左右にふった。


「ほかの年寄りはいたわらなくてよい。ワシがいいたいのは、ワシだけはいたわれという話じゃ!」


「わけがわからないよ」


「そこのビア樽は、どついて転がしときなさい」とエクセ。



 この話は、このバカ含有量の非常に高い6人組の、何の意味もない、

 とりとめもないオチもない会話をただただ記録したものである。

 なので過剰な期待は避けていただきたい限りである。



こうしてバカダンジョンは始まる・・・→

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