「私」(5)
「え、えぇ?」
目の前の大事にしていた水晶の見る影もないガラスの破片をみて
ベランドは何が起きたのかわからず、とりあえず冷静に考える。
なぜ今水晶が爆散してしまったのか、そもそも爆散することが
あるのか考えられるのは普通に割れてしまった場合。そしてもう一つは
魔力が多すぎて耐えられず爆散してしまったかだが。。。
そんなことは過去一人しかおらず、それも本当だったかは定かではない
だが先ほど起こった黒くなる現象は知っている情報とうまく一致する。
それでもまだ7歳の子がそんな魔力を持っているかと
いうことになるが。そうだとしたら天才どころの話じゃない
この子に本当に魔法を教えていいか悩む。しかしラキスの不安な表情を
みてラキスがそのような子ではないことは知っているので自分の力を正しく使うように私が教えればいいんだと気づき笑顔でラキスを落ち着かせると
席につかせて早速授業を教える。
「あ、あのさっきのは何だったんですか?」
「えっと貴方の魔力量が多かったから、ちょっとね壊れちゃったのよ」
ラキスが何か自分の知らない能力に恐怖を覚えているのでは可愛、
可哀そうに見えてすかさずより不安そうな顔になっているラキスの顔を自分の胸で押さえつけて「大丈夫よ」と言い聞かせ落ち着かせる。
「え?な、なんですか?」
ラキスは本当に何が起きたのかわからず質問すると何かを悟った表情を
しているべランド先生が急に抑えてきたので困惑していると。
ここはひとまず落ち着いた方がいいなと思い冷静になると
胸をこすりつけた後満足したのか離れて眼鏡をかけ始めピシッと
ボードに杖を当てる。
ラキスは何故爆散したのか後で自分で調べておこうと考えていた。
さっき杖で当てたところがみるみる文字が浮き上がってくる。
授業はかなりわかりやすい内容になっており時々ある
べランドのなでなでタイムやほっぺスリスリタイムがなければ
最高なのだがと思いながらもラキスはその時間を耐える。
「え~ではまずは魔力の簡単な説明をしますね。まず魔力とは何か
魔力は必ず人に存在し、その量や質は個人によって違います。
魔法を起こすための元と考えるのが一番しっくりくるでしょう
更に6つの「基本属性」が存在する。火・水・木・土・光・闇これは個人によって
使いやすいものと使いにくい物があります。他にも体を守る鎧のような使い方や
武器に魔力を纏う使い方があります。ちなみに帝国警察はほぼ全員光属性のの魔法を鍛えているわ。光の最も優れたところはほぼ全部の属性に効くというところよ。
そして基本属性以外の属性を「特別属性」という属性の種類。
これはごく一部の才能ある者だけが持っている属性で例えば能力持ちのかなりレアな
能力じゃないともっていないわね。」
「例えばどんな能力が存在するんですか?」
眼鏡をクイッと上げ「いい質問よラキス君」と待っていたわという顔を向けてくる。
「現在確認できている属性は3種類氷属性と空間属性そして電気属性
そのうち電気と氷は何というか属性ではなく能力によったものね。
氷属性が使えるのはある有名な貴族の家の血筋だけが使える属性なんだけど
それが恐ろしく強大な力でほかの属性よりかなり上位でまず会ったらすぐに逃げるべきでしょうね。電気属性が使えるのは今帝国警察が手配中の能力犯罪者
が持つ能力よ。3年前から姿を現してから未だに捕まっていない大犯罪者の一人ね
最後に空間能力だけど。。。」
少し表情が曇ったようにラキスには見えたが、笑顔でラキスの方を向くと
咳ばらいをひとつしてから続ける。
「これはある実験の失敗作から生まれた属性なんだけど。。。まああまりこの属性は
知らなくていいわね。」なにかあったのだろう目が少し暗く遠い方を見つめている
明らかに避けた感じになっているのでベランドは感のいいラキスをわき見に見る。
ラキスも少し気になるが別に先生が教えなくていいといったものを聞くのも
あまりよくないのであまり気にしていないといった表情を向ける。
それに安心したのか、またラキスを撫でたりし始めながら続ける。
「8級から1級まであり8級から6級が普通の人間が一般に覚えられる階級。
5級は才能があり努力した天才だけがたどり着ける人間の限界。4級は一つの国に一人か二人存在し確実に「王国特別魔法士」という称号を国からもらっており様々な許可が得られる。3級は世界に5人しか存在しないどこの国も欲しがっている人材だが後に5人の内二人は魔法士協会のトップだ。2級を使える人物は一人いるが
現在は行方不明。。1級は本当に存在するかどうかすらよくわかっていないわ
そしてちなみにベランド先生は3級よ!!」
大の大人が7歳の子供の褒めてと目で訴えてくるのはどうなんだろうかとラキスは
思ったが、褒めてあげることにした。
そんなこんなで時間は飛び、訓練から得た知識や能力を確実にラキスは
吸収していった、2年が過ぎると武器の扱いは達人レベルにまで達し
魔法は4階級の魔法まで扱えるようになっていた。9歳で4級まで行ったのは
ラキス一人だけだ。銃に関しては三人は仕事があるのでいつも付き添っていたわけでは無いのだがラキスは自分で本を読んだり体を鍛えている姿に感心したシルズは
様々な貴重な銃を借りてきたリ時には買ってあげたり品がら多くの銃を
扱えるようになっていた。本気で戦ったら実戦経験がないにしても勝敗がどっちに
あがるかわからないほどラキスは強くなっていた。流石の三人も化け物を育ててあげてしまったのではともったが初めて会った時から変わらずこの子は正しく生きるだろう信じていた。だがラキスは自分が強くなったとか、魔法の知識を得たとか正直どうでもよかたった。
いやどうでもいいと思うほどラキスは知識をつけていき
世界の事を知ったり、ゼぺルやシルズ、べランドと関わってきた事で
一つの何か理解できないもやっとした感覚が強くなっていった。