「私」(3)
「それに一瞬確実に見えたあの紫色の眼まさか全能の力を持つと言われる
あの有名な神話に出てくる0番の能力者「絶対者」の眼に似ているような。」
じゃあ、ラキス君いろいろあったがライフルと拳銃の授業を始める。
ちなみにゼぺルさんみたいなふざけ、、荒い授業はしないから安心してくれ。」
ちなみに片手剣の授業は、ゼぺルに一撃当てられるのだから十分だろうと
一日で終わってしまった。流石にラキスが「全能の能力持っている能力者」って事をを二人が納得しないと思い、それにまだ推測でしかないのでラキスには元々才能があった(あながち間違ってはいない)ということにして次の授業が始まった。
「わかりました、じゃあまずライフルからでいいですか?」
「ああいいぞ好きなのからやってみなさい。あ、そうだあそこにある的を
狙ってくれ。じゃあまず先に俺が撃つから見てて。」
そういうと台に乗っているライフルを持つと構える。
すると急に空気が変わりこちらまで集中しているのが分かる。
静かで物凄い集中のなか引き金をゆっくりと引く。
「じゃあ見てみるか」といって1km先の的まで走る。
ラキスは自分で走ろうと思ったが実は走ったことがなく
困っていると、「そうだよなぁ~流石に7歳じゃ無理だよな」と笑いながら
ラキスをシルズがおんぶする形で持ち上げ走る。
ラキスは何故かすごく恥ずかしいことをされているのではという感覚に7歳で感じ
今度からシルズと同じくらい走れるようにしようと思ったのであった。。。
(シルズ:現在時速40km)
着くと丸く平べったい鉄でできた的の丁度真ん中の赤い部分に45mmぐらいの穴が
空いていた。
シルズはさっき掠っただけでもゼぺルさんに攻撃を当てたラキスが
あの距離から当たった事にどんな反応するか気になっていたが。
ラキスの子供ながらに出す純粋に目をキラキラとさせている所を見る
ラキスはシルズに顔を向けると満面の笑みで
「シルズ先生ってすごいんですね」
この時シルズのテンションは頂点に達しっていた。。。
だが、それは一瞬の出来事だった。
その後、ラキスが同じように撃つことになったシルズの予想では
白、青、オレンジ、赤の順に的が小さくなっているのだが、
この距離なので初めて扱ったのなら的に当たっただけでも
かなり才能がある方だがあのゼぺルさんに当てたラキス君だ
(白、、いや青には最初から当たるだろう)
と思って見ていると、、、
ラキスが放つ、シルズは実は能力者で遠くの物や人を
様々な方法で見ることができるといった索敵能力を持っている
念のため先に見に行く前に的のどこの当たったか見ると。
「___ん?どこだ?」
何故かあまりよく確認できなかったのでより正確に見ようとすると
「____!?」
なんと的の赤い部分の真ん中にある弾の幅ほどしかない黒い部分に
正確に貫いていたためさっきは見えなかったことに気付く
(ま、マジか、、いや俺も先生だ真実を告げて思いっきり褒めてあげよう!)
だがさっきのラキスの自分に憧れた表情が頭をよぎる。。。。
その的を見ようとしているラキスをチラッと見た後
そっとラキスの肩を掴む。
「な、なんですか?」
「ラキス君、すまないそろそろ時間なんだ今日はこれで終わり。
この後、魔法学の授業があるからさあ帰るよ。」
そういってラキスの手を引き、後を振り返らず戻るのであった。
***
その後、こっそり見ていたゼぺルとべランドは草むらから
出ると的の方を見る。
「これは、、、あいつ大人げないわね・・・」
「確かにそうだな、、、大人げないな・・・」
帰る最中、ラキスはずっと的の方を見続け、シズルの気持ちを察し
今度からあまり本気でやらないでおこうと思った。。。
(現在7歳)