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犯罪的な美帝  作者: 古舘
美しき終焉
11/21

「残酷な動悸」(4)



「んゥ、、、」



激しい痛みを抱えながらeleven目を覚まし、そのまま立ち上がると


さっきの変な仮面を頭につけた、国王が咎めるようにラキスを


睨みつける。



「起きたか、ラキス、、なんで今私の目の前ではいつくばっているかわかるか?」



ラキスは目の前のこの狂った王の首を握りつぶそうかと本気で思ったが


よく見ると40人以上の傭兵が後ろに構えていた。



ここから逃げ出すことは無理だと考え、全力でこの場を何とか


することに全神経を働かす。まずこの狂った王を何とかしないといけ


無いのでひとまず心の中を調べる。



すると常人には理解できない感情や考えがラキスの中へと入っていく。


一瞬吐きそうになるが、今目の前にいる狂人のなんとかするために


覚悟を決め少し笑いながら王の方をじっと見つめる。



「私があの女性をぐちょぐちょに壊したかったんですよ。


でも本当はやってはいけないと分かっていたんです。。。


しかしどうしても我慢できず。。。すみませんでした王いやお父様」



今、彼が欲している答えを口にする。


ラキスは相手が考えている事と性格、状況からこの答えが相手にとって一番


欲している質問に対する答えだ。



王は目を見開きながら口に手をあて信じられないといった表情でラキスを


見る。相当今の答えは王にとっては衝撃的かつ心地良い答えだっただろう。


だが王からはまだ信じられないといった感情が生まれ。それがダイレクトにラキスに伝わる次はどんな事を言い出すか伺っていると。



急に国王は笑い出し、衛兵に先ほどの女性を連れて来るように言うと


ラキスの目の前に連れ出す。国王は懐から一丁の拳銃を取り出すとラキスに


投げる。



「これは?」落ち着いて聞くが凄く嫌な予感を感じながら悟られないように


より笑顔を強くする。



「本当にお前がそんな考えを持っているのか調べるために


今から簡単な試験をだす。安心しろ簡単な試験だ。


さっき庇ったその女を殺せ。ほら簡単だろ。」



ラキスはそれを聞いて、なんて残酷な野郎なんだと睨みつけそうになるが


この試験の意味を理解する。この狂った試験は殺す事なんて最低条件に過ぎないということに本質はどんな殺し方をし、この人間が本当に同じ考えを持ったものか


図るのだ。



一瞬で覚悟をきめ、「計画のためだ」とラキスはこの女を殺そうと引き金に手をかけた時。殺すという感覚がラキスを襲う。そう今この場所でラキスはこの女を殺すのだとそしてこの先また同じような出来事が起こり自分はすべてを騙し殺し本当にこの国王から信頼を勝ち取らないといけないということ。計画が失敗した場合そのすべてが意味のないものになるということ。


その事をもう一度深く理解したラキスは数時間前まで思っていた自分の覚悟やら


人間性を捨てるとか何もかも甘かったことに気付く。


失敗したら二度と再挑戦はかなわない計画。



ラキスは何もかも甘かった事に気付き、笑いながら拳銃を女の口の中に入れ込み


笑顔で引き金を引く。まるで子供のようのに。無邪気に。怪しまれないように。


心の中で涙を流しながら。



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