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芽吹き摘まれる人生摂理
人は生まれ持ってして運と言う名の芽を持つ。
運がある者は芽を大きく成長させ、やがて花となる。
運が無いものも何かしらの芽を持つ。
僕は幼少期から人の「芽」を見ることが出来た。
これが普通のことと思っていたが、やがて周りから忌避されるようになり、それが異端だとその時初めて知った。
芽の大きさは人それぞれだ。
高校の時には、今にも咲きそうな大きなモノを持つものもいれば、萌んだばかりの様な大きさのモノを持つ人もいた。
だけど、自分のモノを見る事は出来ない。
僕のは既に花を咲かせているのか?それともまだ芽なのか?
色々気になる事があるが、知る事が出来ない。
いつも通りの登校時、ふと横切った彼女のモノを見たら今にも枯れそうな花だった。
同世代の人で枯れそうな花を見たのは初めてだったので、気になったが行き先からして学校も違うので、縁がないなと興味を削いだ。
そう。
縁がないと思っていたんだ。