歩く災厄 ガーネット・マダー
話が進まないので珍しくペース上げてみました……
城壁は高く壁のようだった。
今も足場を組んで作業員たちが高くレンガを積み上げている。
外套をかぶってる時点で俺達はよそ者だと周囲の人間から注意を集めるには十分だった。
城壁の入り口からさほど遠くない場所。
そしてガラのあまりよくない作業員が所々でサボりながら俺達を値踏みしている。
早々にこの場を辞したい。
何気に足早になってしまうも、それよりも作業員たちが俺達の行く手を塞ぐ。
「よう旅人さん。
今から宿をお探しかい?」
「何だったらあっちに宿屋があるぜ」
そう言って指を指すのは外壁に近い、そしてお仲間がたくさんいる裏路地のいかにもいかがわしいと言うべき場所でもあった。
「宿は自分の目で見て決めたいので」
言うも既に後ろも横もお仲間が囲んでいた。
やっぱり女子供の旅は不用心だよな。
心の中で盛大に溜息を吐く。
だって隣にはガラの悪い連中よりももっと手におえないルーティアが目深にかぶった外套のフードの下で楽しそうにほほ笑んでいるのだから。
血は見るよな。
寧ろガラの悪い連中の血を。
俺まで戦闘狂なんて思われるじゃんと無言れ抗議するもルゥ姉は外套をするりととってその長い髪を優雅に揺らし
「それとも、貴方達の骸を抱いて眠れと?」
「うわあああ!!!
ガーネットだ!!!」
「にげろっ!!!」
「違うっ!よく見ろっ!!!」
「違ってたまるか!」
「あの髪!絶対兄弟かなんかに決まってるっ!!!」
「まじかっ!最悪だ!とにかく逃げろーっ!!!」
「逃げろーっ!歩く災厄が来たぞーっ!!!」
すっころび、腰が砕けながらも逃げようとする男達の慌てっぷりに呆然としていればルゥ姉もさすがにこの反応は予想外かキョトンとしているも、腰を抜かした一番最初の男をとっつ構えて
「来たばかりだと言うのにこの歓迎は理解致しかねません。
説明していただけますよね?」
美しく綺麗にほほ笑むルゥ姉の笑顔に男は失禁しながら意識を手放してしまった。
「失礼ですね」
静かに怒りをあらわにするルゥ姉は男の服を奪い取り放置すると言う非道っぷりに逃げそこなった人達は顔を真っ青にしてプルっていた。
さすが二児のおっかさんになるとやる事がえげつねぇなと、ハウオルティアを脱出する頃の初々しさが懐かしいと昔を思い出す。
「さてと、お話を聞きたいのですが、この方の命と引き換えに勇気ある方はいませんか?」
どこまで煽るんだと呆れるも、あれだけ失礼な態度を取られた後だ。
黙って背後から様子をうかがっているのが賢明と言う物だろう。
「は、話をしよう!
だから兄貴を食わないでくれ!!!」
俺とそう変わらない年齢の子供が飛び出してきて、まっぱの男の主に下半身に着ていたシャツをかけていた。
何か恩でもあるのか、目には涙をためたがりっがりの少年は怯えながらも男を確かに守ってるのを見て、さすがにと言うかルゥ姉も怒りの矛先を失ったようだった。
「別に食べやしませんよ。まずそうですし。
それよりもお名前を伺っても?」
「ま……マウル」
「それだけ?」
「貴族でもなければ家名を貰えるほど貢献してないからマウルだけだ」
「それはそれは、これから頑張らなくてはいけませんね」
言えば頷きもせずに俺達を睨んでいる。
「実は私達今こちらに来たばかりです。
少々この国についてお聞きしても?」
「だったらそこの軒先でも借りよう。暑いだろ?」
マントを着た俺達を見て気を利かせたつもりではないようだが、その軒下は外壁を作っていた作業員の屯している場所で思わずルゥ姉を見上げるが
「ええ、さすがにこの陽射しは強すぎますからね」
汗一つかいてない涼しげな顔で強烈な日差しを見上げながら軒下の日陰に潜り込んだ。
マウルはいくつもあるボロボロのテーブルに俺達を案内して溜り場となってる作業員の事務所なのだろうか、ガラスの入ってない窓から中を見れば好奇心を隠さずに俺達を見ているおっさんの隙間をマウルは奥に抜けて、すぐに戻ってきた。
その手には茶色く濁った水の入ったコップが二つあり、何のお茶だと頭を捻っていれば出されたそれは時間とともに茶色が沈殿していく。
「泥水ですか」
「井戸の水がまた減ってきているから仕方ないだろ」
ルゥ姉の視線に体を小さくするマウルにどうした物かとこっそりと周囲を伺う。
そこには俺達がこの水に口をつけるか、それとも逆上して騒ぎになるかというのを伺っている視線。
その視線の奥には俺達はこんな環境で暮しているのだ。文句あるかと言う物。
どうしたものかとルゥ姉を伺っていれば
「泥水を飲むと言うのは戦場ではよくある事でした。
ですが知ってますか?
鍋があると良いのですが……」
「持ってきます」
蛇に睨まれたカエルではないが、ルゥ姉に視線を向けるたびに小さな悲鳴を零して姿勢を正すマウルにあまり苛めてやるなと窘めるも、面白いおもちゃを与えられたと言わんばかりのルゥ姉は口の端を釣り上げてただ大人しく従うマウルが戻ってくるのを待ち遠しそうにその後ろ姿を視線が追っている。
勿論マウルもそうとわかってて小走りに鍋を持ってきて、ルゥ姉に差し出した。
「これでいいか?」
「はい。鍋なら何でもいいので」
言いながらルゥ姉は鍋に差し出されたコップの水をその鍋の中に開ける。
「魔術は使えますか?」
「火と土の魔術を少し」
「まぁ、いいでしょう。
光の魔術と火の魔術を合わせた物ですが、何大して難しい事ではありません」
言いながらルゥ姉は机の表面に取り出したナイフで傷をつけて行く。
誰もが勝手に何しやがると口を開けた物の、ルゥ姉の落書きが何か判り出した途端に誰もが口を紡ぐ。
丸い円に六芒星。そして何やら記号のような魔術に用いる文字を書きなれているのか瞬く間に描き上げていく。
その頃になると人垣が二重に三重に机をのぞきこんでいて、出来上がった魔方陣の上にルゥ姉は水の入った鍋を置いた。
「マウル、見ていなさい」
ルゥ姉は杖を取り出し、杖で鍋を二度叩く。
『水は浄化の炎を持って清く澄み
土は母なる地へと廻り恵むもの
我が手には癒しの雫をここに与えよ』
鍋の中の水が淡く輝き、そして土の匂いすらする濁った水が澄んだ透明の物へと変っていた。
その水を少しコップに入れて軽くゆすぎ、改めて水を入れる。
透明な透き通った、鼻を近づけても泥臭さのない水をマウルにつきだし
「これが水です。飲んで見なさい」
言われるままにその透き通った水をゆっくりと口をつけたかと思えば、三口目からは総て飲み干す勢いで水を飲んで、飲み干してしまった。
「お、美味しい!こんな水飲んだ事ない!!」
マウルは空っぽになってしまったコップを穴が開くほど眺めてしまえば、周囲に居た男達は鍋に残った水を空いたコップで掬って飲み始めた。
うめえ!
こんな水がまた飲めるなんて!
俺にも水を!
まだ残ってるだろう!
男達は鍋を掻っ攫って一瞬で空っぽになってしまったもののどこからか持って来た泥水を鍋に開けて机を俺達から掻っ攫って部屋の中でルゥ姉と同じ呪文を唱えては男達の雄たけびが部屋の中から溢れだしてきた。
「あんた凄いな!
あんな魔術知ってるなんて!」
「いえいえ、生活の知恵程度ですよ」
何て謙遜しているが、生活の知恵と言うより生存の知恵と言った方が正しいんじゃね?なんて頭を捻りながら
「俺達があんたらから身ぐるみを引っぺがそうと知っていたくせに何でこんな親切にするんだ?」
頭にタオルを巻いた厳ついおっさんが机の無くなってしまった俺達のテーブルに着いてきく。
「親切?別に貴方達に親切にしているわけではありません」
言えばタオルのおっさんは顔を歪めて警戒をするも
「あちらの通りに小さな子供達がたくさん見えました。
泥水は子供達の体には毒です。
せめて綺麗な水ぐらい飲ませてあげるのが大人の務めです」
警戒した顔はしかめっ面となり
「面目ねぇ。あんたが親切にしたい相手はちび共だったのか」
「こう見えても私もあの年頃の子を持つ母です。
あれぐらいの子を見ると大切にしてあげたいと言うのが母性でしょうか」
「ああ、なんか悪い事を言わせたな」
「気にしないでください。子供達は父親の下で不自由なく過ごしているはずなので」
言えば男は渋面を作り食えない女だなと毒づくも
「大して魔力も使わない魔術です。
子供達の魔術の練習にするとよいでしょう。
あの魔方陣を沢山の方に伝えてあげなさい。
子供達が病気しない為にも」
「ああ、ギルドを通して連絡させてもらうよ」
「ただで教えることが条件です」
「欲のねえ女だな」
「この程度の魔術で金をとる方がいたら鼻で笑ってしまいそうになるので」
その合間も室内では水の浄化が次々成功しているのか喜びの悲鳴が広がり、窓から小さな子供達が覗いて水を分けて大騒ぎになる始末。
そんな光景を見てタオルの男は肩をすくめて
「確かに。これに金をとる方が馬鹿馬鹿しいな」
誰もが笑っていた。
ただの透明な水に子供達は喜びの悲鳴を上げる。
初めて透明の水を飲んだ子供は目を白黒とさせ、お守りをしていた子供にその水を分け与えていた。
「ですが、この笑顔のお礼の代わりにですが」
「そら来た。何だ?目的は金か?」
タオルの男と何気に警戒していた男達は一気に殺気を立てるも
「言え。ガーネット・マダーの事について何か教えてもらえればと」
拍子抜け。
そんな言葉がふさわしいと言わんばかりの顔が目の前には並んでいた。
「ガーネットの事を知ってどうする?」
「これから会いに行くと言うのに全く知らないのも失礼かと思いまして」
ルゥ姉は小首を傾げて実は名前と遠目の姿、そして噂話ぐらいしか知らないのですと断りを入れて
「先ほど私と間違えた方が何やらいろいろ仰ってたでしょ?
歩く災厄だとか」
男は天を仰ぐように低い天井を見上げ
「ああ、あの女には一切の常識が通用しないんだ。
女の進む先の壁などなく、踏みしめて歩いた後には道路が陥没。
走り出せばあっという間に国境超え」
「酒のある所どこからか現れ」
「飯を喰らい」
「女達の注目を集めて」
「女だけをさらって別の飲み屋で飲みなおし!」
「立派な逆恨みですね」
途中から恨み言を吐き出す男共にルゥ姉はあきれ返るも
「ですが、国境まで走って行くと言うのは興味深い。
他にこのような逸話は?」
聞けばみんな何をと言うような顔で当然のように口を開く。
「獣暴の乱の時だ」
「あの女は騎士団壊滅国崩壊と言う所まで追い込んだ魔物を」
「魔法一発で全滅させたんだ」
これ以上の逸話はあるか?と言う顔に
「それはもう聞いたので別の話しを」
誰かが手を上げて
「そういや前に城塞の門を手で開けて出入りしてた」
「引っ越したいからって家を持って歩いていた」
「クマによく似た魔物を三匹ほど片手で持って引きずってたな」
「大人十人ほどの巨大ヘビを振り回していたのも見たぞ」
「狼と一緒になって走ってたな」
「馬と荒野を駆けっこしてたぞ」
「もういいです……」
興味深いと言えば興味深すぎるがやってる事は子供と同じような行動原理。
「そんなわけで俺達は畏怖の念を抱いて歩く災厄なんて呼んでいるのさ」
「確かに最悪だ、いや、災厄だ」
しかもそんな人物がそこらで普通に出没し、騒動を巻き起こすのだろうからこの国の住人もたまったもんじゃないだろう。
感心さえしてしまう内容に唸ってしまえば、外套を引っ張る先に見つけた小さな子供が俺を見上げ
「だけどガーネットはお腹を空かせている子供が居れば腹いっぱいにご飯を食べさせてくれるんだよ」
ニカリと小汚い顔で満面の笑みを浮かべる子供はお母さんにも仕事を与えてくれてご飯が毎日食べれるようにしてくれたんだと話を続ける。
「ありがとう。とっても参考になるよ」
言って誰も見ていないのを確認してからその子供が持っていたコップに魔法で水を注げば、突如現れた水に驚きながらも貰ったばかりの一杯ではたりなかったのかすぐにごくごくと水を飲み干してしまった。
それをよそに俺はルゥ姉の隣に立ち
「で、ガーネットって人はどこに住んでるの?」
その言葉に男達はガラスの入ってない窓から城の方を指さし
「城の城壁とこの先にある城壁との間の街さ」
「これは獣暴の乱の後に作られた城の南側にある移住者達の城壁だ」
「南側からくるとここを通って王都に入るのが一番の近道だ」
「東、西、北側ならすぐに王都に入れるが」
「東、西、北は雌黄の剣って奴らが城壁の出入り口を仕切ってる」
「北は王家の墓地があるから街なんて作れないって言うのは判るが」
「東と西を独り占めするのはずるいよな」
「でも王子だし、ここに新たに城壁を作る指示と方法を教えてくれたのも王子だしな」
「よってこの国の出入り口は主に南側になる俺達の手作りの街、通称南城壁街さ」
「けどガーネットは獣暴の乱以前から王都に住んでいるから王都の中に居る」
「この差は埋められねぇ」
「でもここなら俺達でも畑を作れる」
「家も持てる」
「また家族一緒に暮らす事が出来る」
「王都みたいに馬鹿高い市民権を買わないで済む」
男達は次々にこの街の事を語り出す。
と言うか、今聞き逃したらやばい言葉を聞いた。
「ちょっと待って、市民権ってなんだよ?」
はい、はい、はーい!と手を上げて聞けばルゥ姉が呆れた顔で
「市民権とはその町に住んでると言う身分証明みたいなものです」
「んなの判ってるよ。って言うか買える物なのか?」
聞けば、そう言う意味ですかと言うルゥ姉は納得し
「この王都の市民権は産まれたばかりの子から死にそうな老人まで全て1人金貨10枚必要だ」
「年に1度住民税じゃないが金貨1枚支払わないといけない」
「王都に住む者の義務だって聞いた事がある」
「獣暴の乱の時に随分とあやふやになったが、今じゃ住人名簿なんて物が作られてしっかりと管理されている」
「観光客には王都滞在証明書なんて物が発行されるが10日で金貨1枚必要になる」
「1日限り有効の通行証明書も銀貨1枚取られて、城壁の中の物価はそれによって吊り上げられちまう」
「呆れるほど高いが、その金が獣暴の乱の復興資金に充てられている」
「この壁を作る俺達の給料にもなってるのさ」
「なるほど。それは理解するしかないですね。
大切な事を聞き逃しそうになってましいました。
貴方達の給金となるのなら盛大に支払わなくてはなりませんね」
どこからかぜひ頼むよと声が投げられて誰ともなく笑いだす。
「それでは貴重なお話も聞けたところですし、私達はそろそろ参ります」
席を立てば誰かが
「王都に行くのならこの道をまっすぐに行けばいいさ」
「城壁の所で滞在許可書も市民権も買える」
金があればなと誰もが笑いながら教えてくれる辺りまだこの国はこんな状況と言うのに未来に満ち溢れているように見えた。
「ありがとうございます。
親切にしてもらえたお礼に一つ」
ルゥ姉は言いながら今も水を作っている男達の所に向かって歩き、呪文を唱えている男を押しのけ
「呪文は魔法の練習になりますが、これは既に呪文の描かれた魔法陣。
ですのでこのように魔力を注げば勝手に起動しますよ」
テーブルの魔方陣の内側に手を置いて少し魔力を注いだだけで濁っていた水は瞬く間に綺麗になってしまった。
「うわーひでぇ女だな」
「暇そうに遊んでいる子供達に呪文を教えて魔術の練習にはもってこいでしょう。
城壁を大人が作り、生活を子供が支える。
そして魔術が少しでも上達すれば何かの役に立つでしょう」
確かになと笑う男達に見送られる形で俺達はそのうち御縁がありましたら美味しい水でもいただきましょうと言って去る事になった。
途中まで子供達が好奇心で見送ってくれたが、どこからか現れた子供達と合流して二人で城壁の見えるまっすぐな道を歩く。
道は立派だがほとんど商品のない露店が続くのをどこかうすら寒く感じる。
人は活気があるのに、生活が追いついていない。
空回りしてるようだと思っていたのをルゥ姉も思ってたのだろう。
となると、心理的な問題も発生する。
少しずつ早足になる俺達はやがて辿り着いた王都の城壁の入り口の列に並ぶ事でようやくほっとする事が出来るまで俺達は不安と言う見えない何かに追い立てられていた。
長い事待って俺達の順番が待っていた。
城壁出入りを管理する役場の兵士はとても親切で、王都滞在かと聞かれるもルゥ姉が市民権をと言っても訝しがらずに職員を呼んで書類の説明をしてくれた。
通行証明書と言った物はすぐに発行され、紐のついたカードを首からぶら下げないといけないようだが、滞在証明書や市民権と言った物はそうとはいかないようだった。
室内のテーブルに座らされて名前や前に住んでいた住所の証明する者が必要となっていた。
幸い俺達にはフリュゲールでの証明書が発行されていて、アルトが俺達の保証人となってくれている書類をもたせてもらっているのでとんとんと処理は進んでいった。
二人分の金貨もきっちりと揃えて差し出せば、役場の職員は注意点として証明書が紛失した時には再発行するのにまた金貨1人10枚必要になるので大切にするようにと恐ろしい事を言ってくださった。
職員の男は申し訳なさそうに頭を下げて
「今では王族以外貴族制度が無くなってしまったこの国では税金のとりたても儘にならいので」
と、王都に住む、獣暴の乱であまり被害を被らなかった住民達からとりたてるしかないと言う意見には大変ですねとルゥ姉も納得せざるを得ない話に溜息をこっそりとつきながら貰ったばかりの、前にランに見せてもらったギルドカードによく似た物を手にして城壁の内側に入った。
城壁の中は整った石畳と煉瓦造りの家が並ぶ、どこぞの花の都とはまた違う王都と呼ぶにふさわしい街並みが広がっていた。
別世界。
貧富との差があまりにもあり過ぎて一瞬呆然としてしまったが、どこからかただよってくる匂いに腹に手を当て
「とりあえずなんか食べない?」
「ですね。匂いと空腹の忠実な下僕となってあの店はいかがでしょう?」
「食べれるならどこでもいいよ」
城壁の近くのさっきから人が次々に入って行く店へと足を向けた。




