そろそろ習い事を始めてみましょうか
先日ランのお小遣いの事情の話をふと思い出した。
貰ったお小遣いからランが至極年相応のお小遣いを工面しているのを思い出したものの不釣り合いな工具をいくつか持っている。
ブレッド達はあまり興味ないからランの部屋の、いかにも作業場と言うようにどこで見つけたのか戸棚で囲み、そこにはどこで拾ってくるのかキラキラとした石が並んであった。
勿論その石はランがこの場所でいつ学んだのか謎の技術で作るアクセサリーの工場なのだが……やすりや研磨するための皮とか穴をあける切とか、チェーンなどもちゃんと仕分けて在り、どう見てもランのお小遣いで賄えるものではない。
訳知り顔の聖獣達と、追及はしないがほどほどにと言う保護者達の暗黙の了解によって、ランの密かな趣味の場は日に日に充実していくのを俺とルゥ姉は秘密基地みたいだねと微笑ましく眺めるだけ。
仕事を手伝ってお小遣いをもらって近くの菓子屋におやつを買いに行くと言う市場偵察の合間にこの国の物価やレベルも勉強ができる。
落ちぶれてたとは言えエレミヤの屋敷で出されたデザートと同レベルの物が街のレストランで少し奮発すれば誰でもが食べれる程度の物になる。
生活水準が高い事が解り、文化レベルも高い事を嫌でも理解させられる。
そしてドヴォーの毛織物と言い、魔物の飼いならし、塩田事業、他にも斬新なドレスを始めとした縫製技術、ガーランドが独占していた造船技術の改革と鉄の製鉄技術の拡散。今この大陸で一番活気づいてるのはフリュゲールではないかと思わずにはいられないし、この産業革命の大半に俺が絡んでいるのが不安で仕方がない。
と言うか、ヒントを出しただけで好奇心旺盛なフリュゲール人は自ら試行錯誤を重ねて作り上げてしまう始末。
どれだけ勉強熱心な国民性だよと呆れてしまうも、よくよく考えれば俺が原因かと悩んでいればブレッドは書類から放さない視線でお前の事は伏せてあるから安心していいぞとあまり信用のない言葉を貰っただけ。
アイディア料をせしめてもいいよなと思うも、それだけ以上の分をこの国からもらっている。
「楽しんだもの勝ちですよ」と言ってくれたジルののほほんとした声に俺はもう深く考える事を辞めた。
段々フリュゲール人に染まって来たみたいで少し微妙だ。
そんな中よくランもお土産で買ってくる木の実のシロップ漬けを乾燥したものを食べながら幸せそうに頬張るランの顔を思い出して
「なぁブレッド、俺もランの稽古を一度見に行きたいんだけど」
ドヴォーの一件も国内最強の武闘派とか城塞破壊の魔物使いとかいう二つ名をもつランの戦闘能力が気にならないと言えば嘘になる。
それに剣もそろそろ構え方だけでも覚えておきたいしと、せっかく魔法が使えるのだから魔法剣士は基本として押さえておきたいジョブだ。
それを踏まえてこの世界の剣術の具合を知りたく俺はブレッドに引きつられて騎士団の隊舎で仕事を手伝わされている時に言ってみれば、流れるように、ペンを止める事無く進めていたその手がぴたりと止まった。
「よし、今日はノヴァエスの屋敷の訓練の日じゃないから騎士団の訓練場でやる事にしよう。
授業後ジルに学院まで迎えに行かせるように連絡だ!」
「総隊長!書類に飽きたからって……」
「了解しました!」
「いいっすね!たまには体を動かすって大切っすよね!」
「俺みんなに連絡してきます!」
「よし!俺は久しぶりのランとの訓練に向けて先に体ほぐしてくる!」
「ちょ!総隊長!せめて書類書き上げてからにしてください!」
「そんなのいつでも出来るだろ!お前に任せた!
ディ行くぞ!」
「え?あ、あれ……?」
「総隊長おいて行かないでください!」
むんずとつかまれてそのまま肩に担がれて騎士団の訓練場に連行された。
ランが良くやられているのを見ていたがこういう気分かと、集まる騎士団の皆様の視線に込み上がる恥ずかしさにランは良く笑顔で手を振れるよなと感心してしまう。
俺には無理だ。
瞬く間に騎士団の訓練場に辿り着けば既に何人かが集まっていて、集まった側から木刀をふるいだし素振りの練習やら打ち合いの練習が始まっていた。
何気なく、さりげなく軍服の人間も和気藹々と混ざり、軽く打ち合いをしている。
この光景に何が起きたのかと思うも
「ブレッド、お前な……」
頭を痛そうにして現れたアルトにブレッドは真面目な顔をして
「仕方がないだろう。ディがようやく剣の訓練を始めたいと言ったんだ。
物事の始まりとはこう言ったきっかけを大切にしないとな」
「お前が仕事に飽きて、ランと遊びたいだけだろう」
「それはおまけと言う物だぞ」
「どっちがだ」
とりあえず今更だが仕事よりもランが優先なのを知らしめる一件だ。
本当に今更だけど。
「お前も今からでも体を温めておけ。
昼飯前に言ってくれて助かった。腹に物が入ってたら大変な事になったからな」
グロッキー状態の光景を想像して思わずウンザリ。
気を付けようと心の中に留めておけば
「所でディータは剣を握った事は?」
「あー、まったくの初めてになると思います」
学校の授業で振り回したのはカウント外だからと言えば
「じゃあ、君の身長と腕の長さから行くとショートソードぐらいから始めようか」
「えーと……」
「アリシアでいいよ」
ちょっと口調があれだが妖精騎士団のシングルナンバーの人で学院の教師もしてると話には聞いていたので名前覚えはなくともちょくちょくと見る顔は覚えていた。
ラン達の会話からも良く出てくる名前だった事を思い出す。
穏やかそうな口調と柔らかな物腰のアリシアはしばらくして倉庫から刃を潰した本物のショートソードを持ってきて、俺に剣の握り方から教えてくれた。
それから普段の剣の持ち方、対戦の時の構え方、防御の構えから正面に構えてまっすぐ振り下ろしたりと言った基本の型を教えてもらった。
学校の授業の剣道は役に立たないようだった。
「当面変な癖がつかない様にこれだけを体に覚え込ませましょうか」
鉄で出来た剣は想像以上に重く、基本の構えからすぐに腕が下がり気味になる。
すぐに修正を加えられて、まっすぐ何度も振り上げて振り下ろすの動作の繰り返しに腕は瞬く間に重くなる。
「まだ30回しか素振りしてないぞ?」
「腕が……マジ剣が持ち上がらないなんて」
「ははは、根っからの魔術師さんには剣は重かったな」
これでも一番軽い剣を持って来たんだぞと笑うアリシアに嘘だ、もっと細身の剣とかレイピアとかあっただろと心の中の俺は毒づいて見せるも
「まぁ、騎士団の倉庫には鍛え抜かれた精鋭たちしか来ないから。
一番軽くてもいわゆる普通の物からしかないからねぇ。
今はもうお飾り部隊ではないから使えない武器は潰して新しく作り直したから」
仕方がないと言うその言葉にさすが最強の武闘派の部下だけあると心の中で感心して見せる。口に出したら絶対不敬罪になりそうだしと呻きながらも剣を振り上げていれば
「ただいまー!
ディが剣の訓練はじめたって?!」
ランがジルを連れて満面の笑顔で走って来た。
ブルクハルト・チェリウスの一件以来少し表情が暗かったが、久しぶりに見た太陽のような明るい笑顔に誰もがつられて笑みを浮かべる。
追従するジルは苦笑を隠せないでいるものの、その手にはランの棍と自分の剣がしっかりと握られていた。
「ラン兄おかえり。そして今剣の重さに負けた所……」
ついにヘタレて俺は石の継ぎ目なんてない床の上にごろりと寝転ぶ事になった。
「あー、もっと軽い剣を使わないと……」
確かにそうですが、生憎ここにはそんな俺にピッタリな剣はないのですよラン陛下。
これで明日は筋肉痛だなと心の中で涙を流していれば
「ディは初めましての初心者だからな。
まずは訓練の様子から見学しようか」
ブレッドがずるずると俺を訓練場の隅っこまで引きずってくれた。
コノヤロウと思うも動くのもしんどかったので正直助かった。
それからランは棍を持ちながら軽く体をほぐし、騎士団の普段あまりお目にかからない人達から5人纏めて相手を始めた。
剣を教えてくれたアリシアは俺のすぐ横に立ち、まだ妖精騎士になったばかりの若手の騎士たちの構えの状態、そして足さばきに彼らの視線の先を俺に解説してくれる。
同時に五人がかりで襲うと言う、騎士にあるまじき戦法だが、ランは正面の騎士の剣を棍で軽く弾き、背後に回り込んで一突きすれば瞬く間に崩れ込んでしまった。
残り四人はすぐさま左右に別れ、同時に剣を繰り出すも、体格から生み出す身長差は棍の長さでカバーし、力の差は棍の切り替えの素早さで力を受け流して、素早い身のこなしで騎士達の手から剣を叩き落とした所でこの一戦が終わり、休む間もなく次の五人に交代した。
次の五人も瞬く間に剣を叩き落とされて次の五人へと代わる。
こうやって次々に交代したり、再挑戦を挑む者もだんだん少なくなった所で見覚えのある顔ぶれが混ざるようになった。
「あ、ずりー」
「これも作戦の内よ」
アリシアは苦笑を零しながら剣を抜いてその中に混ざる。
ちなみに剣を潰してない普段から愛用している剣らしい。大丈夫かよ……
「ほんとこの国の大人って大人気ないな」
半歩、そして一歩ずつずれるようにジル、ブレッド、アルト、アリシアが連携を取りながら襲い掛かる。
だけどランは今まで以上に冷静な顔をして襲い掛かる剣を左右に捌いて行く。
棍をくるりと半回転してすぐに構えの体制をとり、剣を弾いて行く。
吹き飛ばされたブレッドは、それでも靴を滑らして視線をランから外さない様に睨みつけるも、ランはブレッドの位置を確認しただけで深い場所から襲い掛かって来るジルを棍ではなく足で横腹を蹴りつけたあげく、片足の代わりに棍でバランスを取り、アルトとアリシアに挟まれていた場所から抜け出した所でブレッドの背後に着地する。
「げ……」
呻くブレッドはランの一撃に壁まで吹き飛ばされ、一瞬そちらに目を奪われたアルトに強烈な一撃が襲い掛かり、体をくの字にして倒れ込んだ。
慎重に距離を取ったつもりのジルだったが、思わず目を瞠るような瞬発力のランにあっという間に詰め寄られて、剣を叩き落とし半回転した体の反動と共に背中に棍を叩き付けた。
最後に残ったのはアリシアで、この三人も健闘したが六合、七合と目にも止まらぬ怒涛の攻め合いは息をつくまもなく、相手に集中しているのに、足元やその視線を常に確認している。
剣と棍は今ぶつかり合っているのに、常に相手の先の動きを予測するかのように全神経を張り巡らしているようだった。
そう言えば、さっき若手の騎士の動きの足さばきと視線の動きを見るように言われたばっかりだったな……と思うも、あまりに速い動きにこれは見ただけで反応できる物かと睨みつけるように見てしまう。
「何も判らん」
「ええ、そうですね。
陛下はお強いと判ってましたが、ここまでの使い手だとは私も存じ上げませんでした」
いつの間にかルゥ姉が厳しい顔をして背後に居た。
「とはいえ、ウィスタリアの騎士ほどではありませんが、あの方に次ぐ実力者だと私は確信しますね」
「ウィスタリアの騎士?」
「ええ、有名な方です。
ウィスタリア王国騎士団・騎士団副団長ラルフ・ボイス。
私が知る限り、彼以上の剣の使い手は存じませんが、陛下が若干13歳と言うご年齢を考えればいずれはあの方以上の使い手となるでしょう」
「じゃあ、いずれランの方が強くなる?」
「って事はないでしょう。
ラルフ・ボイスは魔法の使い手でもあります。
私も何度か彼の魔法を見た事がありますが、天災級の魔法さえ呪文を使いません。
陛下にシュネルがいたとしても、魔法と剣術同時に最高峰の腕を持つあの人に勝てる人はまずいないでしょう」
私ですら軽く子ども扱いされて終わりですよなんて笑いながら言うも、どこか悔しそうな口元に圧倒的な差で勝敗を決したのは聞かなくても理解できて
「いつか二人の対決が見れたら面白いと思いますが」
「そんな物騒な時代にならない事を祈るよ」
「確かに」
なんて話をしてる間にランはアリシアを地面に突っ伏させた所で訓練は終わった。
「さて、救護の時間です。
練習も兼ねて行ってらっしゃい」
ルゥ姉に送り出されてみんなの怪我の様子を見る。
「どう?」
聞けば
「ああ、ここ最近まともに空なんて見てなかったな」
「ええほんとに」
「空って青いんだな……」
身体を丸めて蹲ってる三人が一番重症っぽく、とりあえず治療を施していく。
「痛いの痛いの飛んで行け……」
ランに惨敗した挙句、小さな子供になでなでと患部を撫でられながらの気の抜けた呪文に微笑ましく眺める視線は一つや二つではない。
とりあえず三人と、打ち身打撲で苦しんでいる人を治療すればそれを待っていたと言うようにランがニコニコとした顔で
「せっかくだからディもやってみようよ。
僕からは攻撃しないから打ち込んでみてよ」
「えー……」
ちらりとルゥ姉を見ればニヤリとした笑みを浮かべ
「せっかくなので試してみなさい。
これだけの実力差があればどちらも怪我する事もないでしょう」
「まぁ、するとなればディックだけだな」
「自分で自分を攻撃しそうですわね」
いつの間にかルゥ姉の隣にアルトがちゃっかりとやってきて俺の惨敗ぶりを笑っている。
笑いたければ笑えと刃の潰れた剣を持って構える。
この姿勢に
「アリシアに教えてもらってるんだね」
ニコニコと笑みを浮かべてランも剣を構える。
「僕も最初はアリシアに剣を教えてもらったんだ。
それからアウリールにも教えてもらって、今は棍術を学んでいるんだ。
弓術とか体術とかも教えてもらってるんだよ」
色々教えてもらい過ぎのような気がする。
と言うか、王様にこれだけのスキルが必要なのか首をかしげてしまう。
「剣の訓練は今日が初めてだから笑わないでね」
「もちろん!始めたのなら毎日一緒に練習しようね!」
楽しみだねと笑うランはそれではと仕切り直して防御の体制をする。
「好きな所に打ち込んでいいよ」
「とは言われても」
とりあえず剣を振り上げてまっすぐ振り下ろす教えてもらった事だけをやればランは笑みを浮かべたまま軽がると受け止める。
「形にこだわらなくてもいいよ」
そう言われれば左右に剣を振るったり、まっすぐ突いたりとするもランはニコニコした顔で剣を軽くいなしていく。
勝負以前の問題で、瞬く間に体力は尽きて剣は手から落ちてしまった。
「も、もう腕が……」
プルプルと筋肉が震えている。
筋肉なのだろうか、脂肪ではないと信じたいがとてもじゃないがこれ以上は無理だ。
「どうしたのです?
陛下との練習はまだ始まったばかりですよ」
何故かルゥ姉が俺の隣に立っていた。
今の俺には悪魔の顔にしか見えない。
にんまりと意地の悪い顔をして
『痛みよ退け、傷つき場所に癒しの光を』
ぱああああ……
光が俺を包む。
腕の痛みは消えて、そして握力が回復していて……
「さあ、せっかくの機会。
何度でもお相手をお願いしましょ?」
「すごい!魔法ってこんな使い方も出来るんだね!」
「当然です。陛下の貴重なお時間を頂いている以上一時とも無駄には出来ませんので」
再挑戦ですよと背中を押されて、正面のランを見る。
ランはいつものように笑みを浮かべているも、なぜかいつもの見慣れた笑みには見えなくて
「さあ!かかって来い!」
あくまでも俺の稽古の相手になれて楽しいのだろう。
だけど今のこの無限ループが決定づけられた瞬間を理解した俺には悪魔の笑顔にしか見えなくて、さあお行きなさいと背中から声をかけるもう一人の悪魔に俺は二大悪魔に魅入られた事を察した。
「ディがんばれよー」
「剣を構えて思いっきりどうぞー」
「陛下に一撃でも与えれたら美味いもん食わせてやるぞー」
「はいがんばってー」
気のない応援が、それでも休みなく俺に送られる。
「皆他人事だと思って楽しんでるだろー!!!」
力いっぱい叫べば
「そりゃ当然だろ」
「俺らだって似た様なもんだし」
「私も魔力が続く限り頑張りましょう」
「ああ、陛下が楽しそうで何よりです」
ダメな大人達に囲まれてランがニコニコと微笑んでいる。
門前の虎、後門の狼と言うのはこういう事だろうか。
使い方多分違う。これもどうでもいい……
「これから毎日朝ごはんの前と夜ごはんの前に打ち合いしようね!」
周囲からそれは素晴らしい提案だと湧き上がる中、インドア派の俺は目尻に涙を浮かべながら叫ぶのだった。
「さようなら俺の平和な日々よー!」
この日より俺は毎日筋肉痛を自力で直す羽目に、そして暇あればアリシアを筆頭に騎士団の人達に素振りを見てもらう羽目になり……
三年が過ぎて
「なんで未だにラン兄から一本も取れないんだよ!」
「ディに負けてたまるか!」
ブレッド達と一緒にランに襲い掛かるも気が付けばブレッド達と同じように床に寝転びポコポコと浮かぶヒツジ雲を見上げ
「次こそは絶対勝ぁーつっ!」
俺の志高い目標に
「安心しろ。俺達もずっと同じ目標だ」
「なんで一度も勝てないのでしょうねぇ」
「俺も強くなったはずなのに強くなった気にならねぇのは何故だ」
「まったくだらしないお兄様達ですねぇ」
「あーい」
三年の月日の間に俺はブレッド達騎士団と一緒に訓練が出来るまでになり、そしてブレッド達と共に攻略するも床に寝転ぶ仲間入りをしただけで。
毎日懲りないですねと呆れた視線のルゥ姉と、いつの間にかランの腕に抱かれるルゥ姉とアルトの息子ユリウスとアデラの腕の中で笑う年子で生まれたラフィウスも楽しそうにときゃっきゃと騒いでいる。
ルゥ姉は子供に懐かれない様に一切抱いたりはしない、母と認知させないと言う教育を施している。酷なようだが二人の子供には必要な事だと周囲は納得しなくとも理解はしている。
代わりと言ったらなんだがランはすっかりこの小さな子供の虜となり、叔父の俺より、父親のアルトよりもユリウスもラフィウスもランに懐いている始末。
二人して解せぬ。何が違うのかさっぱり理解できなかった。
それはともかく身体的な成長と、国の運営のノウハウとはもちろん魔法はもちろん剣の腕もブレッド式ソメッドで騎士団の皆様に引けを取らないくらいに成長し、フリュゲールを離れる日が刻々と迫っていた。
やべー。
もう少しでこの次の話しを投下する所だった。
二度目の誤爆は何とか回避できてほっとするね。




