光と闇
真っ暗な道
背後から遅い来る闇
僕は必死に走り続けた
この道の先に光があると信じて
しかし
いつまで経っても光は見えない
あるのは道と闇だけ
僕はそれでも走り続けた
存在を証明するように
みっともないくらい懸命に
闇に呑まれないように
僕は見た
遥か彼方に一筋の光を
光は希望となり力を与えた
視線も力強く
走りも力強くなった
それでも
闇は忍び寄る
僕を呑み込むために
光を汚すために
僕は走る
光に引き寄せられるように
闇に反発するように
何が待っているのかも知らずに
あと数メートル
そこで僕はふと思う
光は何なのか?
本当に終わるのか?
僕は答えを出せない
何も知らないから
無知ゆえにわからない
自分が何者かも
気づくと
闇が近づいていた
ゆらゆらと
走りが遅くなる
力を緩めているわけではない
足を見ると
闇に染まりかけていた
徐々に範囲は拡大し
闇は上に向かっていた
僕は
闇に染まりきった時
光への道を外れ
真っ暗な空間へ身を投げた