表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/3

情報量が!多過ぎる!!

公爵令嬢1日目です

怒涛の展開とはまさにこの事ね。

と他人事のように頭に浮かんだ瞬間、展開にも付いていけないというのに今度は怒涛の情報が押し寄せた。


「ああああ!転生者!」


あまりにも突拍子の無い現実にそんな言葉しか出なかったが、ここが誰も居ない自室で本当に良かった。

どうせならこんな目に遭う前に記憶が蘇っていて欲しかった気もしたけど、あの時蘇って無かったからこそ転生者だとばれなかった事を思えば良かったのだろう。

蘇った記憶には、私の中に入った彼女の語った物語の記憶も、含まれていたのだから。

この世界の事を知っている事、それが彼女にはバレていない事は今後必ず大きなアドバンテージになる。

そう考えて、記憶が薄れる前にと部屋を物色する。


「ノートとペンー!どこー?」


恐らくそんな予感はしていたが、この部屋の元の主は余程勉強が嫌いなのかノートは見つからず、侍女を呼んでノートとペンを確保する。

この家の令嬢に対する態度とは思えない横柄さだがつい先日まで両親に可愛がられていたはずの令嬢にこの手のひら返しは・・・その前までの態度が悪かったんだろうな・・・

遠い目をしながらノートを開くと記憶を掘り返す。


この世界の物語

『冤罪の悪役令嬢に転生しましたが第二王子と断罪回避ざまぁしてみせますわ』

はタイトルが全て物語っている系ラノベであるが、そもそもはその前提の乙女ゲームがあったという設定だった。

ゲームの世界に転生してしまったという物語の世界に転生したというなんだかややこしい状況だ。


『光と闇が紡ぐフーガ』通称闇鍋フーガ

通称が物語る通り光と、と銘打っているのに結局はさっぱり光の感じられない闇盛りゲームだった。


まずヒロインはお約束の光属性、悪役令嬢は闇属性。

大筋としては光属性を発現し次期聖女と謳われるヒロインと攻略対象との恋物語なのだがそもそもこの世界人間が人間以外の種族を全て魔族として差別している世界で、ヒロインは差別対象となる魔族の血をひいているのを隠して暮らしている設定だ。

そもそも魔法は全種族が持っていて、希少である設定の光属性もどの種族にも発現する可能性はあった。

しかし他種族に光属性が発現すると人間により命を奪われ闇に葬られてきた歴史があるのだ。

種族がばれれば即死というあまりに崖っぷちなヒロイン設定。権力者の攻略対象を種族をばらしても溺愛権力で隠して貰えるぐらいに好感度上げしないとバッドエンド。そこに愛はあるのか!?


そんな崖っぷちヒロインの前に立ちふさがるのが闇属性の悪役令嬢。

生まれ持った闇属性の能力を生まれた際に暴走させてしまい母親と父親を精神コントロール下に置いてしまう。

無意識だったが数年後発覚し両親の洗脳が解けたところで、恐ろしい能力に両親と兄からの嫌悪の対象とされ離れに追いやられ、王家との婚約が成らなければ不治の病で儚くなった設定で魔族との境界となる辺境へ生贄のごとく売り飛ばされる。唯一の救いは王子との婚約で家を出る事。こっちも崖っぷちかよ!というつっこみどころしかない。そこに愛は以下略。


そんな2人のキャットファイトが平和な学園物語なわけがない。

こちとら命がかかっとんじゃ!

ヒロインは光属性フル活用で光に吸い寄せられる蛾よろしく攻略対象を魅了していくし王子との未来の為に攻略対象を使って悪役令嬢にがっつり冤罪を被せていく。

「わたしの為にごめんね?」きゅるんとやったら許される。それがヒロイン。


悪役令嬢は闇属性フル活用で攻略対象やその他を精神コントロールしてヒロイン殺害を目論んでいく。

「そこのあなた次期王妃にして公爵令嬢のわたくしに逆らって生きていけるとお思い?」家で疎外されてたって外では圧倒的権力と闇魔法で強制的に許させる。それが悪役令嬢。


ゲームでのラストは攻略対象の数×2あるものの

基本は攻略対象を攻略して悪役令嬢に冤罪を被せられればハッピーエンド

悪役令嬢にあの世へ送り込まれればバッドエンドである。

どうして王子以外でも悪役令嬢への冤罪が必須なのかというと、悪役令嬢が両親洗脳期間にたまたま見かけた獣人をこわ~いと言った事で洗脳されていた両親による領地内魔女狩りならぬ魔族狩りが行われヒロインの弟が命を落としていたからだとラストで明かされる。


というどこの右手が疼く人作成同人ゲームだよ、乙女ゲームに分類していいのかよっていう闇盛り物語(個人的主観含む)

が、大前提の世界に転生してきた悪役令嬢の中のヒロインの物語である。


いや大前提がすでに情報量多過ぎる。


忘れる前に続けて思い出しておくと悪役令嬢ヒロインの方では悪役令嬢は

「獣人こわ~い」をやっていない。

その年には転生した記憶が蘇って前世の知識により洗脳を解除して関係改善に乗り出していたからだ。

そしてまさにそのこれから関係改善しないとならない洗脳解除直後の関係最悪状態タイミング。

それがまさにイマココ状態ですよ。


何故かって、私の体を持っていった相手が言う嫌な事全部に、

・確実に険悪な身の回りのもろもろとの関係改善の為の努力とか

・家族からの嫌味や嫌がらせを受けるしかないサンドバック状態期間だとか

・離れに追いやられて教師もまともに付けて貰えない状態での自力学習とか

・そんな状態なのにマナーがなってないといびってくる王妃のサンドバック状態だとか

・無関心過ぎてそんな状態放置の婚約者の対応だとか

があたるんだろうなと嫌でも分かるし。

公爵邸に連れてこられた途端に階段から突き落とされて痛い思いして見上げた先に、何故まだ生きているんだと言わんばかりの氷点下の両親と兄の視線を見たからだ。

生まれたての赤子の無意識の魔法によくもまぁそんな悪意を持てるな。

そんな面々と対峙するよりは庶民の生活の方がマシだと思ったんだろうな。

そこは完全同意だよヴァイオレットに転生した人。


とりあえず現状としては

ヴァイオレット・ジョアンブルク(中身アリア)8才 公爵令嬢

生まれる前から決まっていた婚約者が第一王子

6年後に学園に入学予定。


悪役令嬢ヒロイン物語では学園に入るまでに家族との関係は改善して時期王子妃として不足の無い淑女になっているんだけど、婚約者との関係改善は出来てないんだよね・・・

そもそも第一王子に会うのなんて王妃付きのお茶会のみだし会話どころか視線さえ合わない。

声を聞いたのは初対面の挨拶以降学園入学が初という状態だったはず。

え?どこのマザコン?そりゃヒロインも諦めるわ~


そんで学園に入って王妃ママンの目が離れた途端に浮気か。最低王子だな。

光属性魔法の魅了の力のせいもあったとはされてたけど。

事の発端として、婚約者にだって進んで会わないくせに王子みずから光属性魔法のアリアに会いに行くんだよ。夏の虫かよ。


で、魅了にかかってどのルートでも卒業まで延々アリアの傍に侍って婚約者に婚約破棄突きつける、と。


ヴァイオレットもこんな浮気男精神コントロールで取り戻そうとも思わなかったんだね・・・

結局浮気男とアリアを昔からヴァイオレットを好きだったという第二王子と協力してざまあして、そのまま次期王子妃に収まるのよね。


でもあれ王妃って実は第二王子の実の母だけど第一王子はお亡くなりになった前王妃の子だったはずなんだよね。

王妃が毎回お茶会同席してたのもいびってたのも自分の子に王位をあげたかったからなんだろうと思うとまんまと思うつぼに収まったというか・・・第二王子きっと第一王子のエセマザコンじゃなくてガチマザコンだよヴァイオレット・・・ちゃんとそこ読んでたかな?読み飛ばしてそう。


体を交換に来た現状を考えると、彼女にはすでに従属中の仲間が複数いるのだろう。

そもそも体を交換できるなんてゲームの方でも物語の方でも出てきた記憶が無い。

すでに第二王子ともつながっていて王家の秘宝的なものでも持ち出したのかもしれない。


もう情報量の多さに脳みそパンクしそう状態だが、挫けている場合じゃない。

確実に味方になり得る相手を慎重に見つけないといけない。


今後学園入学の1年前にはアリアの体の方は希少魔法が使える才能を見出されて侯爵家に引き取られる。

という話だけど実はパン屋を営むアリアの父は育ての父で実の父は侯爵でアリアの母は侍女として働いていた頃に無理矢理お手付きになっていたというもう盛り過ぎ情報いらんからって情報もあったな。

庶民生活が嫌になったら侯爵家に行くんだろうな・・・うちの親の傍で酷い態度を取られるぐらいならさっさと侯爵家に行って欲しいけど。


転生の記憶が戻ったって、うちの両親は大好きな両親だし。父親はパン屋のダンパパ1人だけなのだ。

3才下のレンもママも絶対に守り切りたい。

魔族の血を継いでいる設定も消えていないだろうし、光属性もさっきちらっと試したところこっちの体にきてしまっている。

向こうがこの事実に気付くのも時間の問題だろうから、転生バレしていないのを使ってまだ発現していないことにしてこっそり使うしかない。


この状況下での救いといえば光属性のおかげで闇属性の精神コントロールによる従属が効かないことぐらいか・・・断罪のタイミングになったら体を返すって、それそのまま口封じに処刑する流れじゃん。

この体のうちに下手な事は出来ない、体が戻った時にはもう犯罪者で処刑にまっしくら・・・

生存への道のりが厳し過ぎて泣けそう・・・


とにかく

情報量が!情報量が多過ぎる!!


ノートとペンを両手に携えて心の叫びと共に突っ伏した私を、誰も責められないと思う。

むしろ盛大なる応援をお願いしたい。

生きろ!そなたは〇しい!と!!


緊張感が足りないって言わないで・・・現実逃避でもしていないと浮上出来ないから、と誰に言い訳しているのかも分からない脳内言い訳と共に、メモを書き殴ったノートの隠し場所を探し出すのだった。

明日は学園入学してしまうので

【現在登場人物メモ】

主人公:アリア(庶民・転生者)8才

悪役令嬢もののヒロイン:ヴァイオレット・ジョアンブルク(公爵令嬢・転生者)8才

↓公爵家↓

公爵:クレマン・ジョアンブルク 36才

公爵夫人:サビーヌ・ジョアンブルク 34才

長男:エクトール・ジョアンブルク 10才

ヴァイオレットの従属協力者:セバス(ヴァイオレット侍従・元奴隷ヴァイオレット命名)年齢不明推定15才

↓王家↓

王妃:クリスティアーヌ・グランディス 30才

第一王子:ユリシーズ・グランディス 8才

第二王子:ジョルジュ・グランディス 7才(半年違いだが学年は下)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ