表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩人――Little wing

作者: イプシロン


  詩人は真実を歌う

  明けの金星に誘われて

  青い光が降り注ぐ梢で

  一羽の告天子になる


  雲雀は妄言を歌う

  「昨夜に見た夢は

  最高だった!」と

  でも告天子は――

  陶酔に溺れない


  詩人は気軽に話しだす

  仲間と心を通わそうと

  日差しが時を知らすよう

  時機をふと感じて


  雲雀は不実を歌う

  「腹ペコで食べないと

  確実にあの世ゆきだよ!」と

  でも告天子は――

  教訓は垂れない


  詩人は断られても気にしない

  孤独を抱えたまま飛びたつ

  青い空や緑のオリーブの木々が

  友達だと感じているから


  雲雀は空音(そらね)を歌う

  「飛びたい気分だから

  これから飛ぶよ!」と

  でも告天子は――

  説明はしない


  詩人は気ままに、あるがまま

  鼻歌やハミングを口ずさみ

  自由を友に、天を舞う

  心の翼、詩女神(ムーサ)の風に誘われて


  自己を見て他者を見て

  中を見て外を見つめ

  ふたつながらを一つの嘴と翼で

  詩人は歌い羽ばたくよ


  さながら、それは

  翼と大気がひとつに溶けて

  心と世界がひとつになって

  歌いだすよう羽ばたくよう


  詩人は真実を歌う

  小さな翼で

  星々を金に染めながら

  宇宙を旅する

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ