どきどきするとき
知らない一面が垣間見える時ってどきどきする
歩いていた道の先が
竹林に挟まれた下り坂になっていて
先は薄暗く
辿り着く先は見えない
けれどずっと先を見通すと
笹の葉の隙間から射しこんだ陽ざしが
坂の先をほんのわずかに照らしている
もしかしたらって期待を抱きながら
薄暗い坂道に一歩踏み出す
知らない一面を垣間見る瞬間はそんな感じ
意外な一面を見つけられた時ってどきどきする
鬱蒼とした木々の続く坂道を
何時間も何時間も登り続けていて
終わりは見えず
抜けられないんじゃって被害妄想
だからずっと下を見続けて
いつ訪れるとしれない終わりを気にしないようにして
気づけば視界の端が開けている
まさかって期待を抱きながら
見上げた先には一面の青が広がっている
意外な一面を見つけられた瞬間はそんな感じ
道に迷った時
前に進もうか
後ろに進もうか
悩んだりする
後ろは自分が歩いてきた道
自分の根源に続いている道
前は自分が歩きたい道
変えたいと望んで歩いていく道
どっちも間違いじゃないと思う
立ち止まるのも正解かもしれない
迷子になったら
歩き回っちゃいけないなんて
小さい子には教えるけれど
立ち止まっている内に
心配して探しに来てくれた
誰かのその手に救われている
そんな事だってあるかもしれない
一人ぼっちだって気づいた時ってどきどきする
迷ってなのか
突き放してなのか
気づけばなのか
分からずなのか
だから独り戸惑って
前に進もうか
後ろに戻ろうか
すくんで立ち止まってしまうのか
いつ訪れるとしれない終わりを気にしないようにして
もしかしたらって期待を抱きながら
薄暗い坂道を
一人ぼっちだって気づいた瞬間はそんな感じ
かもしれない
だから
いつだって誰かの事を思ってどきどきしてたい
憧れてなのか
尊くてなのか
気になってなのか
好きだからなのか
そんな自分に戸惑って
前に進もうか
後ろに戻ろうか
すくんで立ち止まってしまうのか
いつ訪れるとしれない始まりを気にしないようにして
もしかしたらって期待を抱きながら
一面の空を見上げて
誰かの事を思うのっていつだってそんな感じ
かもしれない