詩01~03
■詩01
東から太陽が昇ると、皆それを朝と呼んで、
信号が青に変われば歩を進め、猫を見れば可愛いと笑う
誰かが決めたルールを破った誰かの棄てたゴミが荒らされれば、真黒いあの鳥を睨み、
雨が降れば傘を差して、目の前の君を友と呼ぶ
どうして、どうして
■詩02
僕の好きなもの
それは形あるものだから
この手で掴むことが出来る
だけど形あるものだから
皆がそれを、奪っていく
僕の好きなもの
それは目に見えないから
誰にも奪われない
だけど目には見えないから
僕も、触れない
■詩03
青は進めで、赤は止まれ。昔誰かに教えてもらった。
誰だったっけな?母だったか、父だったか、それとも祖母だったかな。
何が正しくて、何がダメなのか、僕はいつから知ってたのだろう。
教えてもらったのか、それとも分かるようになったのか。
どうしてだろうか。物事の良し悪しが分かるのに、いつからか気が付いてしまった。
僕の知っている正しいことは、僕のしたいことじゃない。
僕の知っているダメなことは、本当にダメなことなのか?
視界がぼやける。世界は美しいのに。
僕は何を見てるんだろう。誰が僕を見てるんだろう。
きっと僕じゃ気が付けないから、誰か教えてくれないか。