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生まれて初めてゲームをしたらパーティーメンバーが最強すぎる件について!  作者: ゆーしゃエホーマキ
第四章:ユーベル

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第91話【そうだ、雪崩を起こそう】

「【バーストグレネード】、【バーストグレネード】! よしこれで25個ぉぉお!!!」


「頑張れーベルー!」


 ベリーは爆発物を雪の上に設置しながら言う。

 ベルももちろん頑張っているが、ソラとフィールはそれ以上に辛い。


「やべぇ! 喰われる!」


「【カウンター】、【カウンター】、【カウンター】……!」


 倒すことが出来ればそれでいいのだが、相手のHPはほとんど動かない。だからこうして追われているのだ。

 後ろから見た目も恐ろしいボス級の強さを持つモンスター二体からほぼ一方的に攻撃されながら追われる気持ちは体験した者にしかわからない。

 ソラは自身の盾でうまくガードし、フィールは【カウンター】で攻撃を防ぐ。


「これで全部っ! っはぁ! スキル発動してるだけだけど疲れたぁぁあ!」


「お疲れ様ですベルさん、あとは点火の準備とソラさん達が来るのを待つだけです」


 ローゼがそう言っている中、アップルがソラとフィールの姿を確認する。


「ソラとフィールが来たわ! って意外とHPを減らしてるみたいね」


 フィールが何度も繰り返し発動した【カウンター】により、《アイスウルフ・ユーベル》と《イエティ・ユーベル》のHPは減っており、残り70%ほどになっていた。


「設置準備終わったよ!」


「点火もいつでもOKです!」


 ベリーとバウムは準備が出来たことを言う。


「フィール!」


「ん……!」


 ソラとフィールはベリー達がいる、雪山の麓にユーベルモンスター二体を誘導すると、手を繋ぐ。

 そしてローゼが【テレポート】でベルをソラとフィールの元へ瞬間移動させる。


「っと! ありがとう二人とも! 【テレポート】ッ!」


 そしてベルはそう言ってフィールの手を取ると、【テレポート】を発動して安全な場所へ移動する。


「今です! 点火してください!」


 ローゼの合図でバウムは爆弾達に繋がっている導線に火を付ける。


「私達も離れるわよ!」


 ベリー、バウム、アップル、ローゼはそこを急いで離れる。

 そしてその瞬間、一斉に爆発が起き、その爆風で辺りの雪が舞う。

 作戦の内容はこうだ。ソラとフィール以外の全員が近くの雪山に移動し、ベルが爆発物を作成している間にソラとフィールは《アイスウルフ・ユーベル》と《イエティ・ユーベル》を雪山の麓に誘き寄せ、設置が完了したところでローゼ、ベルが協力し、ソラとフィールを回収。

 その後点火し避難。もちろん爆発するがその爆発で倒すのではない。爆発を利用し、雪崩を引き起こし二体のモンスターを雪崩に巻き込む。

 これがローゼの作戦だ。意外と単純かもしれないが、埋もれて動けないところを総攻撃することも可能だ。

 ちなみにゲームなので雪で湿気って不発ということは無い。


『グォォォ!?』


 作戦通りに進み、轟音をたてて雪崩は発生し、《アイスウルフ・ユーベル》と《イエティ・ユーベル》を巻き込んだ。


「やったやった! 成功だよ!」


 ベリーは飛び跳ねながらそう言う。しかしまだ安心はできない。近付いてHPゲージを確認しなければいけない。


「攻撃準備しとくか」


 雪崩が治まり、全員雪山から降りたところで、ソラがそう言ってスキルの発動準備をしておく。


「HPは……あぁ、やっぱり少し残ってるみたいね」


 アップルが《アイスウルフ・ユーベル》と《イエティ・ユーベル》のHPゲージが少し残っていることを確認する。

 ならば倒すしかない。


「【神技・大車輪】ッ!」


「【レーヴァテイン・フィニッシュ】……!」


 ソラの【神技・大車輪】が雪を抉りながら二体のHPを軽く削り、造り出していた《レーヴァテイン》を構えたフィールが発動した【レーヴァテイン・フィニッシュ】が二体にクリティカルヒットし、HPは0となり光となって消滅した。もちろんオーバーキルだ。


「なんかいろいろ強引だった気はするけど……まぁいいか、よし! 街に戻って報告しようか!」


 ひとまずはこれで良しとすることにしたベル。最後こそ呆気なかったが、雪崩でHPを減らしていなければヒットアンドアウェイ戦法を取る他無い。これで良かったのだ。

 水晶の街へ戻り、さっさと報告するべくベリー達は水晶の街へ向かって歩き始めた。


「皆さんは気付いていませんでしたが……アイテムのドロップが少ない……? いや、私の気のせいでしょうか?」


「ローゼ~! 早く行こー!」


「あ、はい! 今行きます!」


 ローゼはベリーに呼ばれて思考するのを止めて走る。

 しかしドロップが少ないというのは違う。確かにドロップ品は通常と同じ量なのだ。ならばその行方だが……。


「……? あの影は……?」


 気配を感じ、ふとローゼが振り返り、雪山のほうを見ると、何かの大きな影が飛び去っていくのが見えた。

 しかしそれはすぐに消え、ローゼも問題視はしなかった。

 何故ならただの飛行モンスターと思ってしまったから。

第四階層でベリー達がその影と出会うのか。

それは誰にもわからない。

しかしいずれは出会うだろう。

神はいつだって見ている。この世界を。








そんなことよりおうどん食べたi((おい

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