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生まれて初めてゲームをしたらパーティーメンバーが最強すぎる件について!  作者: ゆーしゃエホーマキ
第四章:ユーベル

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第78話【白薔薇の姫】

「うわぁ……すっご……」


 爆発する【滅玉】を見てそう呟くベル。

 プレイヤー達は口を開けたまま棒立ちになっていた。


『ジジジ__ッ!』


 爆発に巻き込まれた《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》はHPが大きく削れる。

 右腕左腕の両腕ともHPはもう残り少ない。


「じゃあ第二形態へ進みますかね!」


 ハクはそう言って杖を高々と投げる。

 するとファングが顔を出し杖を飲み込む。


『グルオオォォォォオオッ!!!』


 ファングは大きく吠えると、その姿を見たプレイヤー達は顔を真っ青にして震えていた。


「まぁ……普通はあーゆー反応だよね……」


 ベルがそう言っている間に右腕はファングによって捕食されてしまった。

 そしてほぼ同時に左腕もHPが無くなったのか、フィールドが拡張していき、《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》本体戦へ突入する。


「おー、わかりやすく弱点があるねぇ」


 ベルはそう言って《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》の【滅玉】の爆発によって崩れた胸部から現れた心臓部であるオーブのようなものを撃ち抜く。


「ッ! ベル避けてッ!」


 ベリーがそう叫んだ瞬間にオーブは光り、ベルの右肩は撃ち抜いた。


「かっ、カウンター!?」


 しかし弱点のオーブへ攻撃してダメージは入っていた。

 ベルの攻撃を跳ね返したというわけではないようだ。


「まぁ……こっからが本番ってことだろうな」


 ソラが【パーフェクトガード】で減ったMPをポーションで回復させて言う。


「攻撃来るぞッ!」


 ロウがそう言って大剣でガードする。

 その瞬間、《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》の目から光線がプレイヤー達を襲う。


「やっぱり【絶対回避】は発動しないようね……っ!」


 アップルはそう言ってギリギリで光線を交わす。


「とりあえずカウンターを解除する方法を探ろうぜ」


「ソラの言う通りだね……でも方法……って腕が復活してる!?」


 オーブによるカウンターを解除する方法をわからせようとしないためか、《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》の両腕が再構築され、復活する。

 バウムだけでなく他のプレイヤーも驚きの声を上げていた。


「……【創造・剣】グラム……!」


 するとフィールは《魔剣グラム》を【創造】し、オーブへ向かって行く。


「【エンチャント・ヘルフレイム】………!」


 フィールは【エンチャント・ヘルフレイム】を発動し、オーブを攻撃する。

 するとオーブはまた光り、フィールへ攻撃する。


「【カウンター】……!」


 するとフィールは【カウンター】を発動する。

 攻撃は跳ね返りオーブに直撃する。

 しかしまた光り出す。


「【カウンター】……っ!」


 そしてまたフィールは【カウンター】を発動する。

 確かにこうすればHPは削られていくが。


「【カウンター】……あ……ッ!」


 同じように攻撃を【カウンター】した瞬間、《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》から光線の攻撃が放たれフィールはそれに直撃してしまう。


「フィールッ!!」


 ソラはフィールの元に駆け寄る。

 先程の光線を完全に浴びたプレイヤーは居ない。だが擦っただけで多くて4割もHPが持ってかれていたプレイヤーも居た。

 つまり直撃してしまったフィールのHPは一瞬で消し飛んでいた。

 ソラはすぐにフィールにポーションを飲ませようとしたが、人魂となってしまう。


「……クソッ!」


 ソラはそう言ってポーションを床に叩き付ける。

 死亡したプレイヤーを復活させるにはかなり時間が掛かる。

 つまりその時間の間は動けないのだ。

 そしてこう言ったクエストでは先程の光線のようなヘイト関係無しの全体攻撃が行われる。


「蘇生スキル持ちはッ、居る!?」


 だがそんな時役に立つスキルが【蘇生】だ。

 極僅かな時間でプレイヤーを復活させることができるスキルなのだが、そのスキルは職業《魔導師》や《賢者》にしか取得できないスキルで、さらに取得難易度はかなり高い。

 副職業に《回復術師》や《精霊術師》があれば、復活させる時間を短縮することが出来るが誰一人居なかった。

 【蘇生】持ちも、時間短縮できる副職業持ちも。


「ボクも【蘇生】は持ってないです……ごめんなさい」


 ハクがそう言って謝る。


「あ、謝らなくてもいいよ! 別に悪くないんだから!」


 と、頭を下げるハクに対してそう言うベル。


「とりあえずアイツの気を引いてやるから、さっさと蘇生させろ」


 ロウはそう言って他プレイヤー達と共に《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》に突撃する。


「あ、あの、すみません……私、【蘇生】使えますよ」


 すると一人の女性プレイヤーが手を上げて言う。


「ほ、本当か! 頼む!」


 ソラはそう土下座してまで頼む。


「ふふっ、あなた達はゲームだからと言っても人の死を無下にはしないのですね……私、そういうの大好きです」


 女性プレイヤーはベリー達を見て頬笑みフィールを【蘇生】する。


「……んぅ……【蘇生】………?」


 フィールは【蘇生】により復活し、そう言って起き上がる。


「あ、ありがとうございます……!」


 ベルはそう言ってペコペコと頭を何度も下げる。


「ありがとう……ござい……ます……」


 フィールもそうお礼を言う。


「あ、あの!」


「ストップです、このままだと皆さんからお礼を言われそうなので……それに今は戦闘中、ですよ?」


 ソラもお礼を言おうとした時、女性プレイヤーはクリーム色に近い眩しいほど真っ白な長い髪と同じように真っ白な純白のドレスのスカートを揺らしてそう言う。


「私は“ローゼ”と言います! さぁ、行きましょうか!」


 ローゼは簡単に自己紹介をして《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》へ走って行った。



* * *



 その頃、その様子を見ていた四人のプレイヤーは。


「天使か?」


 と、《暗殺者》のプレイヤーがそう言う。


「いや女神だろ……」


 そう《剣士》のプレイヤーが言う。


「女神に1票」


 そうもう一人の《暗殺者》のプレイヤーが言う。


「いや……あのドレスに容姿………“姫”が相応しいのではないか!?」


 《狂戦士》のプレイヤーが右手に拳を作り叫ぶ。


「はっ! 姫を守るような剣士になりてぇ……!」


 《剣士》のプレイヤーはそう言ってその光景を思い描く。


「姫を影から守る暗殺者……!」


 《暗殺者》のプレイヤーがそう目をキラキラさせて言う。


「いや、お前の場合は影から盗撮する変態じゃね?」


 もう一人の《暗殺者》のプレイヤーがそう言う。


「それでもいいや……!」


 《暗殺者》のプレイヤーは否定せずその光景を思い描く……。


「「「変態やんけ……」」」


 そう言った3人と《暗殺者(へんたい)》のプレイヤーはまもなく左手に押し潰された。

もしもしポリスメン?



フィールは銀髪(白に近い)なので一応ローゼとの違いを言っておきます。

フィールは白に近い感じの銀、ローゼはクリーム色に近い白。

色は大事です。

ちなみに僕は白髪が好きです。(名前は黒いのに)

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