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生まれて初めてゲームをしたらパーティーメンバーが最強すぎる件について!  作者: ゆーしゃエホーマキ
第四章:ユーベル

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第76話【ユニークスキル】

※敵は《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》の右腕です。

ベルの【バーストグレネード】が爆発するとプレイヤー達が一斉に攻撃を開始する。


「いいぞ削れてる! 削れてるが……」


「うん……簡単すぎる気がする」


ソラとバウムは警戒する。

そうだ、右腕はまだ一度しか攻撃していない。


「ッ! 来るか、全員ガード!」


ソラはそう言って盾で防御する。

だがそれも無意味となる。

思いの外早く麻痺が無くなり、右腕はゆっくりと動き出す。


「う、嘘……」


フィールがそう言って動きが止まる。

他プレイヤー達も防御行動を止めてしまう。


『【滅玉】』


スキルが発動され、右手と左手から高エネルギー体が生成される。

それは時間が経つ毎に成長していき、嫌な温度がある。

冷たいような暖かいような、生暖かいような、高エネルギー体は真っ黒に膨張し、やがて放たれようとしていた。


「全員固まれェ!!!」


ロウがそう叫んだことで、ただ上を見ていた全員が行動に移す。

一ヶ所に固まればフィールのスキルやソラのスキルでなんとか防げるかもしれない。


「……【創造・壁】!」


「【パーフェクトガード】ッ!」


フィールの【創造】で壁を張り、ソラは【パーフェクトガード】を発動するが、【絶対回避】が通用しなかった攻撃だ、貫通するかもしれない。


「《聖剣士》職なにしてやがるッ! ガードしろ! 何のための盾だッ!」


「「「は、はいッ!!!」」」


ソラの他の職業、《聖剣士》のプレイヤーが元気良く返事をする。


「ロウ……凄い……」


フィールは【反撃者】を発動してそう言う。


「当たり前です! ロウさんは元々ですね」


「おいハク、防御力でも上げてろ」


ロウはハクの長話を止めて大剣でガードする。


「ただ見ているだけなんて許さねぇ、これは協力してモンスターを倒すクエストだろ」


これは一人では絶対にクリア出来ない。複数のプレイヤーが協力するクエストだ。

協力すれば、クリア出来るクエストなのだ。


「来ます! ガードに集中してください!」


ハクがそう言った瞬間に放たれた【滅玉】はゆっくりと地面に向かっていく。


「か、壁が……!」


フィールが造り出した壁は簡単に壊される。

しかし効果はあるようで減速していた。


「【スキルカウンター】……ッ!」


フィールは【スキルカウンター】を発動し、【滅玉】を跳ね返そうとする。


「ふっ……ぐぅぅ……!」


しかしカウンターも効果がないようで、さらに減速はしているものの【滅玉】はフィールを押していた。


「ッ! フィール下がれ!」


ソラはそう言ってフィールを戻そうとするが。


「む……り………っ動けないッ!」


「なんだって!?」


【滅玉】は近付いたものを硬直させて絶対命中させるようで、フィールはその場から動けなかった。


「【テレポート】ッ!」


するとベルは【テレポート】を発動してフィールの元へ瞬間移動する。


「フィールッ!」


「ベル……!?」


ベルはフィールの腕を掴みベリーに向けて投げる。


「わっ! っと……!」


ベリーはなんとかフィールをキャッチする。


「ベリー……! ベルが!」


「ベルなら大丈夫!」


ベリーは笑顔でそう言う。


「はいはいベルちゃんですよっと、ベリーもわかってきたねぇ」


「え……ベル? でも……あ……【分身】」


【テレポート】したベルは、いつも通りベルお得意のスキル、【分身】だ。

もういつスキルを発動したのかわからない、わからせないようになっているがベリーには本物と【分身】の区別が付くようだ。

だが【滅玉】は止まらずにソラ達の盾に触れた。


「うぉぉおおッ!!!」


【パーフェクトガード】が発動しているのかわからないがとにかく重い。


「【パーフェクトガード】でこんだけ重いってことは……だ、ダメかもしれねぇ!」


「まずいな……こうなったら軌道をずらすか」


と、ロウが無茶なことを言う。


「ろ、ロウさん……それは流石に無理です、近付いたら動けないのに」


ハクが言う通り近付いたら動けないのに軌道をずらすというのは難しい。


「いや……出来るかも……!」


ベルはそう言って先程進化した《鬼神ノ太刀》と同じように光り輝く《KS01》を見て言う。


「な……なんか光ってる……」


そう言ったフィールの両手も光出す。

《鬼神ノ太刀・激流》へモードチェンジすることが出来るようになったベリー。

ユニークスキルというのはそれだけの力がある。

ユニークスキルというのは所有者の精神に影響して進化していく。

影響して影響して、成長する。

そしてその影響するものが、同じユニークスキルだった場合。

【鬼神化】はフィールの【創造】の影響を受け自由に変化するように成長した。

ロウの【村雨】に影響され《鬼神ノ太刀》は《閻解》の名を持った。

そして【霧雨】の影響を受け《鬼神ノ太刀・激流》へ進化した。

そうして人間と同じように周りから様々な影響を受けて、成長するのだ。

ならば【鬼神化】だけでなく。他のユニーク系も影響を受けているわけだ。


「お、おいッ! なんか策あるなら早くしてくれ! そこまで持たないぞ!」


ソラが苦しそうにそう言う。


「み、皆で頑張れば勝てる!」


ベリーはそう言った。根拠もない言葉だが、全くその通りだ。


「確かにね、よーしさっさと右腕ぶっ壊して本体倒すか!」


ベルはそう言って、解放されたユニークスキルを発動する。

フィールの進化した【創造】。

解放された《KS01》のユニークスキル……右腕強い……。

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