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生まれて初めてゲームをしたらパーティーメンバーが最強すぎる件について!  作者: ゆーしゃエホーマキ
第四章:ユーベル

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第75話【巨兵玄武、顕現】

玄武ッ!

(亀のイメージがあるけど亀ではない、巨兵だ)

四神討伐クエストが開始され、バトルフィールドへ【テレポート】したプレイヤー達を出迎えたのは超巨大なゴーレムのようなモンスター、《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》………の右腕だった。


「ベル! 左腕のほうにもフィールドがあるよ!」


そんな声を聞いたベルを含めたプレイヤー達が《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》の左腕のほうを見ると、同じようにバトルフィールドがあり、30人ほどのプレイヤー達が居た。


「なるほど……巨大なボスの身体の一部を攻撃して弱らせてから本体へ直接攻撃する……っていう流れかな」


バウムはそう解析して言う。


「めんどいな……ってか腕かよ、もっとなんかあるだろ」


ソラの言う通り、確かに腕と戦うというのはなかなか無いだろう。あるところはあるが。


「………触手?」


「うーんそれは俺的にNG」


と、フィールが提案した“他の何か”を却下するソラ。


「なんでか聞きたいところだけどもう戦闘始まるよ!」


そしてベルが会話を中断させ、ボス……の右腕が動き出す。


「おっきいねぇー!」


「呑気なこと言ってないで、ほら来るよベリー!」


《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》の右腕はその巨大な手の平を地面に叩き付け大きな揺れを起こして攻撃する。


「ダメージは半分近く持ってかれるみたいね……気を付けて行くわよ!」


アップルは攻撃を受けてしまったプレイヤー達のHPを見てそう言う。

腕なのでやはり叩き付けや凪ぎ払いなどの攻撃方法ぐらいなのだろうが、驚くべきところは【絶対回避】を発動していたプレイヤーもダメージを負っているというところだ。

ベリー達は攻撃範囲外に居たので平気だったが、《NGO5》で“一番使うスキルは?”と聞かれたら大体の人が答える【絶対回避】というスキルがほぼ効果無しとなるとかなり高難易度だ。


「よっし、おいソラってやつ、俺と来い」


「え、俺? まぁいいけどさ……」


ロウはソラを呼び、まだ誰も攻撃していない右腕へ攻撃を開始する。


「俺に合わせろ! 【ブレイクアップ】ッ!」


ロウは大剣を構え、最初の一撃の攻撃力を5倍にし、さらに弱点へのダメージを上昇させる《狂戦士》が取得できるスキル、【ブレイクアップ】を発動する。


「俺はスキルで攻撃するかお前が合わせろよ! 【神技・絶断】ッ! オラァ!」


ソラは【神技・絶断】を発動したことにより剣は巨大化し、右手を地面もろともぶった斬る。

そしてその巨大化した剣を足場にし、ロウがジャンプする。


「【フルチャージ】ッ!」


さらに【フルチャージ】され、攻撃力が増したロウの攻撃は《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》の右腕の手の甲に砕く勢いで命中する。

ソラの攻撃と合わせると並のモンスターならとっくに光の粒となっているが、それでも右腕のHPは3割しか削れていなかった。


「「こいつかてぇ!」」


ロウとソラは同時にそう言って一度後方へ下がる。

二人が言った通り、というか見た目通りだが、防御力がかなりある。ゴリ押しをしても一人では1ドット間隔でしか削れないだろう。

だがこの場には30人ものプレイヤーが居る。


「【ディフェンスダウン】ッ!」


誰かが防御力を低下させる【ディフェンスダウン】を発動する。

そう、高いなら下げてしまえばいい。


「デバフお願い!」


ベルはアップル、フィール、ハクに向かってそう言って指示をする。


「了解! 【パワーダウン】! 【ディフェンスダウン】! 【クリティカルダウン】!」


「じゃあボクは取り合えず……【エンチャント・パラライズ】!」


アップルは《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》の右腕にデバフスキルを発動していく。

そしてハクは【エンチャント・パラライズ】を数人に使用し、こちらもデバフスキルを発動する。


「……【創造・槍】……《造・ゲイボルク》」


そしてフィールはいつも通り【創造】で槍、《ゲイボルク》を出現させるが、少し色が違った。


「【ゲイボルク・フィニッシュ】……!」


そして発動した【ゲイボルク・フィニッシュ】は無数の槍に分かれ、右腕に突き刺さっていくと、《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》の右腕に様々なデバフがかかる。


「えっと……フィールならデバフスキル持ってるかなって思ったけど……これは?」


と、ベルがそうフィールに聞く。


「ゲイボルクの改造版……今回は主に防御力ダウン……」


「へ、へぇ~……」


なぜそんなことが出来るのかと疑問に思うベルだが、【創造】なのだから仕方ない。

そしてデバフがてんこ盛り状態の《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》の右腕へハクが【エンチャント・パラライズ】を発動したプレイヤー達が一斉に攻撃する。

その中にはベリーとバウムも居た。


「ベリー! 合わせるよ! 【幻手】ッ!」


「うん! 【鬼神化・閻解】ッ!」


バウムは【幻手】2体にそれぞれ刀を持たせ、ベリーは【鬼神化・閻解】を発動する。


「【残刃刀】ッ!」


バウムは【幻手】2体と共に【残刃刀】を発動し、右腕に刃を残して攻撃する。


「【閻解ノ大太刀】ッ!」


「【残刃解放】!」


そしてベリーの【閻解ノ大太刀】とほぼ同時に【残刃解放】をし、大ダメージを与えたところでHPは半分を超え、【エンチャント・パラライズ】の効果を受けたプレイヤー達の頑張りで《リーズィヒ・ヴァッフェ・玄武》の右腕が麻痺する。


「叩き込めぇぇーー!!!」


ベルはそう叫びながら【バーストグレネード】を投げた。

右腕の出番……(ボソッ

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