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生まれて初めてゲームをしたらパーティーメンバーが最強すぎる件について!  作者: ゆーしゃエホーマキ
第二章:ムラサメの刃

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第50話【再戦】

ブックマークありがとうございます!

「うぅーーん! よし、体調バッチリ!」


アラームを止め、苺はそう言って身体を伸ばす。

朝に起き、ロウとの戦いに備える。

朝ごはんもしっかり食べ、歯も磨いた。

そしてゲームのハードを装着すると、《NewGameOnlin5》にログインした。



***



「よし……!」


ベリーは装備を確認する。出来れば武器を強化したいが、素材がない。

ロウとベリーのレベル差はかなりある。しかしこちらは上級職になり、それに刀の扱いはベリーのほうが上だ。


「まだ全然時間あるし……素振りしておこう!」


ベリーは転送場所に設定しておいた渓流にファストトラベルすると、《無銘・重》を装備する。


「集中……! ……1ッ! 2ッ! 3ッ!」


ベリーは集中し、《無銘・重》を振る。

ロウを一撃で倒すほどの威力を持つスキルは【閻魔】のフルチャージと【閻解ノ大太刀】くらいだろう。

しかしこの二つは発動中隙が大きい。なので高威力が期待できるのは【鬼神化】の連続スキル使用の効果だろう。


「……499ッ! 500ッ! っと、そろそろ行こうかな」


ベリーは遅れないように街にファストトラベルし、船のところへ向かう。


「どちらに向かいますか?」


「巌流島でお願いします!」


ロウが待つ《巌流島》は海の街と距離が近い、つまりすぐに到着するのだ。



***



船に乗り込み待つこと約10分、ベリーを乗せた船は《巌流島》に到着した。


「見晴らしいいなぁ……!」


《巌流島》に到着したベリーは辺りを見回して言う。

観光という目的で作られているのだが、それ以外何もないのでこの時間帯はプレイヤーは居なかった。


「……来たか、まぁ武蔵みたいに遅刻されても困るけどよ」


「や、約束は守る主義だもん!」


ベリーはそう言ったところで、ロウが《妖刀・村雨》を抜き構える。


「じゃあ早速……」


「……うん、今度は勝たせてもらうよ!」


ベリーも《鬼神ノ太刀・閻解》を抜き構えながら言う。


「「………………」」


二人が集中すると、プレイヤーが居ない《巌流島》は静けさに包まれる。

そして数秒後、同時に動きだし、スキルを放つ。


「「【一閃】ッ!!」」


同時に同じスキルを発動し、刃が触れた瞬間、二人は後方へ弾かれる。


「……【スピードアップ】ッ!!」


「【霧雨】ッ!」


速度が上昇したロウをなんとか【霧雨】を発動し攻撃を抑える。


「オラオラどうしたぁぁ! 【クイックブースト】ッ!」


【クイックブースト】を使用して目の前から消えベリーの真後ろに来たロウだが、ベリーはそれを予測しなんとか攻撃を防ぐ。


「【霧雨ノ太刀・三】ッ!!」


【霧雨ノ太刀・三】を発動したベリーは円形に刀を振り、ロウを攻撃する。


「ぐおっ! 裂傷か……範囲が広いな……だがダメージは低い!」


先制攻撃には成功したベリーだが、俊敏力のほかに生命力、防御力のステータスを上げているロウのHPは【霧雨ノ太刀・三】が直接当たったのにも関わらずまだ9割にもなっていない。


「じゃあお返しでもしようじゃねぇかッ! 【村雨乱舞】ッ!!」


全く怯まないロウは超連続攻撃スキルである【村雨乱舞】を発動してベリーに攻撃を仕掛ける。


「ッ! き、【霧雨ノ舞】ッ!」


ベリーは【村雨乱舞】を防ぎきれず2発攻撃を受け、HPがかなり減ったことで【霧雨ノ舞】を発動する。

一定時間無敵状態になったベリーは今もなお【村雨乱舞】で攻撃している隙だらけのロウに攻撃する。


「【霧雨ノ太刀・一】ッ!」


「甘いな! 【カウンター】ッ!」


【霧雨ノ太刀・一】を発動し、攻撃したベリーだが、ロウは発動中のスキルをキャンセルし、【カウンター】でベリーの攻撃を弾いてダメージを与える。


「くっ……! まだ、何か足りない……!」


「ごちゃごちゃ言ってねぇで防御してみろッ! 【閃廻】ッ!」


【閃廻】は高速回転しながら相手を斬るスキルなのだが、使用者の俊敏力が高いほど攻撃力と回転速度が上昇するスキルなのだ。

【霧雨ノ舞】の効果で最初の部分は防げたが、途中で効果が切れダメージを受けてしまった。


「どうした、攻撃してみろ! 【絶空】ッ!」


「ぜ、【絶対回避】ッ!」


ベリーはロウの単発攻撃スキルの【絶空】を【絶対回避】で避ける。

ロウは装備やスキルでベリーとの技術の差を埋めていた。

いくらベリーが上級職でもロウの手数の多さはやはりベリーにはキツかった。


「……どうした? 俺に勝つんだろ? だったら攻撃してこい」


「………………」


“攻撃してこい”、そう言われてもロウへのダメージは雀の涙ほどで、しかも【カウンター】される可能性もある。

攻撃力では多少勝ってはいるだろうが、俊敏や防御もそうだが経験の差が一番大きかった。

例え技術の差があったとしても、戦闘経験があればそれを埋めることは容易い。


「来ないのか……【オーバードライブ】」


ベリーが棒立ちなのは気になったロウだが、《妖刀・村雨》を納刀し、【オーバードライブ】でさらに加速する。


「【村雨ノ太刀・一ノ陣】ッ!!」


【村雨ノ太刀・一ノ陣】は俊敏力を上げるスキルで全く見えないほどのスピードで抜刀し、ベリーを斬り付け……。


「【見切り】ッッ!」


「な、なにッ!?」


なんとベリーはその攻撃を【見切り】で防いで見せた。


「……今度は、あなたが避ける番だよ!」


ベリーはそう言って刀を構え直す。


「……上等だ、全部避けて一撃で終わらせてやらァァッ!!」


【村雨ノ太刀・一ノ陣】のスピードを防いだことには驚いているようだが、全く動じないロウ。

しかしベリーも何もせずこの日を待っていたわけではない。


「【正宗ノ技】、【千力千斬】ッ!!」


ベリーは【正宗ノ技】の効果で攻撃力を2倍にし、攻撃を当てた分だけ攻撃力が上昇していく【千力千斬】というスキルを発動する。

ここからがベリーの本気だ。今持っている力を全て、ロウにぶつける時だ。

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