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生まれて初めてゲームをしたらパーティーメンバーが最強すぎる件について!  作者: ゆーしゃエホーマキ
第二章:ムラサメの刃

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第47話【ホームとハンマー、そしてロウ】

閑話も合わせて遂に50話目です!

《キャプテン・トートシュリット》戦から数日後、ベリーはまだ探索していなかった海の街を歩いていた。


「やっぱり綺麗な街だなぁ!」


海の街は今までの街と少し異なり、街並みが美しい。

それだけではなく、食べ物も美味しかった。海の街と言うだけあって魚介類を扱ったお店が多く見られる。


「それにしても……はむ、凄いプレイヤーが……はむ、増えてきたなぁ……はむっ」


ベリーは街の所々にある屋台で買った、ホタテ……のようなものを揚げた串カツを食べていた。

プレイヤーが増えてきたというのは海の街にではなく、全体的にNGOの人口が増えてきたのだ。


「んむっ? はへは(あれは)……」


数人のプレイヤー達が家の中に入っていくのが見えた。

第3回目のイベントの後の超大型アップデートで追加されたものはまだまだ多くあり、その中で“ホーム”というものも追加されていた。

ホームは街の至るところにあり、購入するとパーティーメンバー同士なら中に入ることができる。


「あれ良いなぁー……でも高いんだろうなぁ……はむっ」


ベリーがそう呟く。その通りホームはちょっとやそっとじゃ買える値段ではない。少なくとも500万ゴールドはするのだ。

第3回目のイベントで2位になったベリーは賞金で500万ゴールドを貰っているはずなのだが……そのお金も大体食べ物で使われ、ホームを買う金額は残っていない。


「釣りのお爺さんから貰ったこのハンマーも鍛治師のレベルをもうちょっと上げないとなぁ……」


ベリーはそう言ってハンマーを見る。

《エクストラクション・ハンマー》というこのハンマーは、武器に付属しているスキルを抽出することができ、他の武器に付属させる、もしくは自身のものにすることが出来る優れもの。

……なのだが失敗する確率が高いので鍛治師のレベルをある程度上げないといけないのだ。

鍛治師のレベル上げは簡単で、武器や防具を強化したり生産するだけだ。ベリーの現在の鍛治師レベルは30、成功率はレベルと比例しているので成功率も30%というわけだ。


「あぅぅ……とりあえずフィールド行こう……!」


この第3階層、海の街の海辺の反対側に行くと陸地のフィールドがある。そこには蟹のようなモンスターや二足歩行の貝など様々なモンスターがいる。

ベリーの今の目標は“お金を貯めてホームを買うこと”と“鍛治師のレベルを上げること”だ。

なのでモンスターを狩り、素材やゴールドを手に入れて武器を生産、そしてそれを売ることができれば一石二鳥だ。


「【開放の術】、そして【剣ノ乱舞】!」


ベリーは空を飛ぶトビウオのようなモンスターを【剣ノ乱舞】を使用して攻撃する。


『キュッ! プシュ!』


「うきゃあ!? 目に水が入ったぁぁ!」


トビウオはベリーに向かって水を放つと、ベリーの顔に見事命中させて逃げ出した。


「むぅ……っと、あれは……?」


するとベリーがふと目に入った大剣を持った狂戦士の男……ロウだ。


「うっし、久しぶりだからな……軽く振るくらいにしておこう」


ロウはそう言って大剣を構え、次々と向かってくるモンスターを一刀両断していく。

そんなロウをこっそり見るベリー。


「職業って変えられるんだぁ……」


その通り、NGOでは職業を変更する《職業変更チケット》というアイテムがあるいわゆるジョブチェンジだ。

それを使用することで職業を変えることが出来るのだ。

ちなみにこれは課金アイテムで500円する。


「オラァ! 【クイックブースト】ッ! セイヤァッ!」


ロウは《妖刀・村雨》というレア武器がたまたまドロップしたので使ってみただけで、本来は狂戦士で大剣を使っている。


「ふぅ……こんくらいにしとくか……」


するとロウは《職業変更チケット》を使用して侍になる。


「あいつといつでも戦えるようにこの刀も練習しておかなくちゃな……」


ロウはそう言ってまたモンスターを狩っていった。


「……私も負けてられないっ! 【鬼神化・閻解】ッ!」


ベリーもそう言って、もっと【閻解】を使いこなせるようにモンスターとの戦闘で経験を積んだ。

ベリーとロウの再戦の時は近づいていた……。

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