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生まれて初めてゲームをしたらパーティーメンバーが最強すぎる件について!  作者: ゆーしゃエホーマキ
第二章:ムラサメの刃

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38/241

第35話【ムラサメの刃】

累計アクセス数が4万を越えていました!

ありがとうございます!


今回はちょっと短めです。


修正しました。

「さぁさぁ! 準決勝戦に参りましょう! 続いての対戦チームはぁ~……チーム:優勝vsチーム:ムラサメでぇーっす!」


そして両チームが入場する。


「あっ、あの……ボクは何をしたら?」


と、チーム:ムラサメの一人のプレイヤーが言う。どうやら初心者プレイヤーのようだ。


「適当に支援するか、攻撃当たらねぇとこに引っ込んでろ、俺一人でやる」


「え、ロウさん一人でですか?」


「いいからテメェは離れてろ! 邪魔だ!」


ロウ、という男のプレイヤーはそう言って初心者プレイヤーを突き飛ばし、刀を構える。


「あいつらマジかよ! これはやっぱり俺達チーム:優勝の勝ちだな!」


「おう! さっさと倒して次に行こうぜ!」


そうチーム:優勝の二人が言った。


「おいテメェら」


するとロウが言った。


「舐めてると食われるぞ」


「は?」


「ゲームスタァートっ!」


お姉さんが開始の合図をすると、ロウは一瞬で敵の背後に回った。


「なっ、速っ……! ぐっ!?」


ロウはプレイヤーの背中に刀を突き刺す。普通ならこの程度ならまだHPが残る。普通なら。


「全て喰らい尽くす、【村雨】ぇえ!!」


そう叫び、刀により一層力を入れてスキルを発動する。


「ぐぁぁあ! こ、これはっ、く、クソォォオ!」


プレイヤーは最後にそう言って、人魂となった。

開始数秒で行われたこの行為。観客達は動揺せざるを得なかった。


「ふぅ……次はテメェだな?」


「ひっ、ひぃぃい!」


【村雨】という効果がわからないスキルで、仲間が一瞬でやられたプレイヤーは、両手剣を構えながら後ずさる。


「おうおう、情けねぇな? お前らのチーム名は“優勝”だろ? 優勝すんじゃなかったのか?」


「そ、そうだっ! 俺達はこの為に練習してきたんだ! せめてお前だけでもっ!」


「まぁ、アドバイスするとな? もうちょっと周り見ような」


「……は?」


するとプレイヤーは宙に浮き、いつの間にか後ろに居た、謎の黒い化け物に捕食された。

化け物はペッと人魂を吐き出すと、あの初心者プレイヤーの武器に吸収されるように戻っていった。


「どうですかロウさん! 教えられた通り、隙を突いて攻撃出来ました!」


「おう、偉いぞハク、手間が省けた」


「ねっ! ねっ! なでなでしてください!」


「あー、ほら、よくやったぞー」


ロウはなでなでをせがまれ、仕方なくハクの頭を撫でる。


「え、えー、勝者、チーム:ムラサメー! いやぁ驚きですねぇ、あんなスキルあるんですねぇ……お姉さんもNGOやりたくなっちゃいますよ!」


と、お姉さんはちょっと引き気味に言った。


「つーかハクテメェ、一人称変えろって言ったよな? お前一応女だろ?」


「一応じゃなくて、れっきとした女ですよボクは!」


「あー、もういい、早く休憩して決勝に備えるぞ」


「わかってますよー!」


そうして二人は待機室に向かった。



***



「……あのプレイヤー、もしかして……」


「うぇ? ベルあのプレイヤー知ってるの?」


「うん………えっとね、NGOは元々VRMMORPGじゃなかったんだけど、《NewGameOnlin4》で初めてVRMMORPGになったとき……プレイヤーを狩る、PKプレイヤーが居たんだ、それだけなら良いんだけど……そのプレイヤーはフィールドで待ち伏せて、多くのプレイヤーを倒したらしくて、一時期NGOの人口が急激に減ったことがあったの……そしてそのプレイヤーの名前は、“ロウ”」


ベルは、口で苦虫を噛んだような顔をする。恐らくベルもそのプレイヤーに出会ったことがあるのだろう。


「あの【村雨】ってスキル……ベリーが持ってる【鬼神化】とかと同じ、特別なスキル……ユニークスキルだよ、もう片方の化け物も多分同じ感じのスキル」


「……倒せる、かな?」


「わからない……けど、まずはチーム:朧を倒さなきゃ」


「……そうだね! よーし! 絶対優勝するぞぉ!」


そうベリーは意気込み、準決勝戦、チーム:朧との戦いに向かった。

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