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老いた旅人

諧謔のピアノが

おし黙る夜に

私は長い旅路を終えよう。


毒々しい色彩の花火が

私の墓碑銘を照らす夜に

私は山羊に生まれ変わろう。


何度も繰り返し塗りつぶした旅路に

私は何の意味も見いだせなかった。

かろうじて両手に掴んだものは

古ぼけた鍵と

悔恨の苦い水たまり、だけだった。


灌木がうなだれている荒野で

私は、私の夢とすべての記憶を横たえる、

くたびれた杖を添えて。

――季節はずれの驟雨が

    それらを綺麗に洗い流してくれるように……

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