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序章
20XX年。
世界は終焉を迎えた。
その5年後、生き長らえたモノ達はそれぞれの野望を持って戦いを始める。
あるモノは金の為に。
そして、あるモノは愛の為に。
はたまた、あるモノは明日の為に。
再び世界は終焉へのカウントダウンを始めるのか…
「さあ、我為戦争の始まりだ」
この物語は田舎町『ネリモノタウン』の一人の少年の武勇伝である。
―ネリモノタウンの路地裏―
ドスッ ガッ アッー ズブッ バンッ
ネリモノタウンの路地裏はまさに世紀末。
至る所で人外な行為が見受けられる。
様々な音が反響して見物していたカラスは飛び去っていく。
「…………」
火炎放射器で汚物を消毒していた男はそれを一瞥するも、男は再び行為を始めた。
しかし既にそれは動かぬモノとなり、バラバラの黒い残骸と化していた。
そして、強い風が吹きそれは散っていった。
「どうして、こうなった…」
男は火炎放射器を落とし、頭を抱えた。
「どないしょう…また俺の中のキャサリンが暴れてもうた」