表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/32

第15話 [無生物テイマー、復讐に協力する]

「あれ……わたし死んだ気がするけど……。あなた達だれ……?」

「俺はアレン。後ろに隠れてるのはソフィだ。実はかくかくしかじか……」


 コミュ障を発動させて俺の背中に隠れるソフィは放っておき、少女に今までの経緯を説明した。

 取り乱したりするかと思ったが少女はひどく落ち着いており、あまり真意が見えない子だった。


「……そう。やっぱ死んでたんだ。テイムされたなら……ご主人さま?」

「呼び方はどうでもいいが、そういうことだな。起きたばかりで悪いのは重々承知だが、なんでお前があそこで倒れてたのか教えてほしい」

「わたしは……そうだ、山賊に捕まってた。ねぇご主人」

「ん? なんだ」

「山賊ぶっ殺すのに手伝って」


 …………んっ? 今なんつった??

 曇りなき眼で表情一つ変えずにそんなことを口走っていたので、俺の耳がおかしくなったと勘違いをしていた。


「えっとだな、取り敢えず山賊に捕まった経緯を教えて欲しいんだが……」

「段取り大事なんだ。めんどいけどいーよ。

 えっとー、お兄ちゃんと村で暮らしてたら山賊に襲われて捕まった。わたしは体弱くて呪い持ってたから特に何もされなかったけど、お兄ちゃんに酷いことしてた。だから復讐したーい」

「そう……なんだな……」


 随分軽い感じで話しているから重大そうに思えないが、普通に問題だな。村単位で襲われたのなら、山賊側も相当な人数と戦闘力があるだろう。

 対策を練らなければ簡単には攻略できないな。


「ひゃわわわわわ……! すごく好戦的な子だったんだね……!?」

「ソフィ、そろそろ離れろ、熱い」


 しかし復讐、か。俺はガットらへの復讐は遂行したが、紅蓮の拳にはできていない。復讐に取り憑かれた者の気持ちはよくわかる。

 なので、俺は思っていることをニヤにとことん話すことにし。


「ニヤ、復讐は何も生まず、ただ破滅が待っているからしない方が美徳だとされている。

 けどな、俺はやられたらやり返すのがいいと思う。復讐せずにのうのうと暮らしていても心の隅では滓が残る、悔恨というなの滓が。だから――手を貸そう、ニヤ。最高の復讐劇を始めようか」

「にひ、ご主人さまってなんか、お兄ちゃんと似てる」


 ナースから『精神面で問題が〜』とかなんとか言っていたが、思っていたのとは違かったな。

 この子は強い。山賊の恐ろしさを知っているのにもかかわらずやり返したいとは……。


「復讐が終わったらどうすんだ?」

「えー……。めんどくさいから何もしたくない……」

「そういうわけにはいかないだろ」

「じゃあここで働くー」

「だってさ、よかったなソフィ。二人目のギルドメンバーだ」

「や、やったぁ〜! よよ、よろしくね、ニヤちゃん!!」


 『復讐したい』とは言っているが、力が無ければ難しいだろう。一体どんな役職なんだろうか。

 死体の時は確認できていなかったので、今こっそり【鑑定】を使って確認してみた。


 △ △ △


 ◾︎ニヤ(服従対象:アレン)


 役職:因果支配者フェイト・オペレーター

 [説明]

・因果律を操作し、運命を変えるスキルを習得することが可能な役職。

・階級はSランク。


※服従対象はスキルの一部を使用できます。


 ▽ ▽ ▽


「……は……」


 因果律を操作……? Sランクの役職……? スキルが使える……?

 ソフィとニヤが少し仲良くなって親交を深めている中、俺は開いた口が閉じなくなって脳みそがショートしていた。

【作者からのお願い】


「面白い」「早く続きが読みたい!」と思ってくれ方は、↓にある☆☆☆☆☆で評価をつけていただきたいです!

作者のモチベにもなるのでお願いしますっ!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ