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第十七話 俺は人間だ。異論は認めない。

 あれから数日たち、どこから情報が渡ったのかは知らないが、俺とライルの模接戦は、学園内での話の種となっていた。とりあえず怪物の誤解? は解けたようでよかった。まぁ、相変わらずライル以外に友達はいないのだが。

「そういえばライル、お前のスキルってさ、なんなん?」

「あぁ、おれのスキルは……まぁ、説明するよりステータス見たほうがいいな」

【名前】ライル・レオンハルト

【種族】人間

【魔力】7,826

【Lv】 27

【加護】なし

【称号】剣術上級者

【スキル】分析推理

【Exスキル】超頭脳

【魔法】上級

【耐性】状態異常耐性

【状態】 正常

「んで、ほら」

 ライルがスキルの所をタップする。

【スキル】 分析推理

 一度見た攻撃を全て記憶。構造、属性、威力や攻略法が一瞬にしてわかる。

攻撃と自分が判断しなければ発動しない。

【Exスキル】超頭脳

 10分間の間、自分の知能を三倍にする。が、三倍になるだけであり、頭が悪ければ、使いこなすのは難しい。

「なんかすごい頭良さそうなスキルばっかだな」

「いや、そうだけれども……というか、お前の方こそどういうスキルなんだよ」

「えっとね……I・D」

【名前】フユツキ・トウマ

【種族】人間

【魔力】1620,238

【Lv】32

【加護】なし

【称号】御神木の天敵 岩石粉砕者  龍殺し

【スキル】玄武化 〔〕〔〕〔〕

【スキル応用】魔法玄武化

【Exスキル】 思考加速

【魔法】超級

【耐性】落下耐性IV

    土魔法耐性V

    暗闇耐性IV

    打撃耐性II

【状態】正常


あ〜、これはちょっとヤバいかな? いや、かなりヤバい!

「……!?」

 ほら、ライル絶句してるし。

「お、おい! これなんだよ! お前人か?」

 ライルが困惑しながら尋ねる。もうそれディスってますよね?

「いや人だし。ステータスにも書いてあるでしょ、人間って」

「そうなんだけれども! もう人の領域超えてるぞ!? このステータス」

「いや、俺も久しぶりに見てさ、まさかここまでとは...」

「そうか……いや、そうかとはならないが……まぁ、ちょっと一回、部屋戻って、飲み込むわ」

「さすが、ライルさんですね〜」

「軽い」


 取り敢えず部屋に戻り、ライルと一緒に飲み込んでいく。

「えっとまず、魔力総量だが、なんなんだ? この数値は」

「それは、俺が聞きたいくらいだ」

「なんだそりゃ。ま、お前もこの異常値の正体は知らんのな。んで、この称号の数々はなんだ?」

「それは……まぁ、故郷で色々あったんだよ」

「故郷ではどんな色々があって龍殺しがつくのかは気になるが……」

「そこを聞いたらお前は失神する自信がある」

「なら聞かん」

「それが賢明だ」

「それじゃあ次だ。スキルの所にある空欄はなんなんだ?」

「それはマジで知らん」

「ガチで?」

「ガチで」

「じゃ、最後な。魔法が超級なのはどうしたんだ?」

「ん〜。明確な理由はわからんが多分、学校に行くまでの4年間修行してたからかな?」

「なんだよそれ、どんだけ暇だったんだよ、お前は」

「時間が腐るほど」

「なるほどね……道理でお前が異常に強いわけだ」

「なんかすまん」

「いいんだよ、もう驚かねぇし」

 流石ライルさん、頼りになる男!なんでモテないんだろうね〜、とかなんとか思っていると、

「あ、そういえばこれから森林合宿あるだろ? 準備とかしたのか?」

「ん? 何それ?」

「え?」

「え?」

「「……」」



 と、言うことで、俺の森林合宿行きが決まった。 この文面二回目だな。


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