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第十四話 学生か… 何年振りだろ

「さて、果たしてこれで受かるか……?」

 結果としては、魔法がダントツで、歴史がボロクソ、受験生320人中26位だった。

 事前勉強をしてない割には、よかった方だろう。多分。……本当に受かるか心配になって来た。





 筆記試験の次は実技試験で、試験方法は試験官とのタイマンだった。スキルありで、魔法は中級まで。

「手加減はせんぞ?」

 試験官と向かい合った時に二ヤつきながら言われた。舐められたもんだ。

「始め!」

 開始の合図で、試験官が距離を詰めてくるが、死ぬほど遅い。

「まぁ、こんなもんか、普通」

 試験官が振り下ろす木刀を、玄武化でガード。まぁ、する必要もないけど、一応、ね?

 本気を出すと試験官が死んでしまうので、試験官に死なない程度の土魔法を放つ。

「!?」

 急に魔法が発動したことに驚く試験官。もう遅いけど。

「じゃ、また会えるといいな」

 ーーーーー!結局、俺はダントツの実技一位で、無事合格を果たした。







「疲れたぁ〜」

 今日は久々に緊張したこともありかなり疲れた。ちなみに、学園に通う生徒はこれから寮住まいになる。小屋ともしばらくはお別れか……


ーーガチャ。一ー

 寮のドアを開けるとそこには、見覚えのある顔があった。そう、入試の前に葉っぱを取ってくれた貴族君だ。貴族君は、俺が入ると安心したような顔をした。

「なんだ、お前だったか……」

「それこっちのセリフ。とりま、よろしく」

「あぁ、よろしくな」

こうして、俺の学園生活が始まった。

「お前、名前はなんて言うんだ?」

「俺はフユツキ・トウマ、トウマでいいよ。お前は?」

「俺は、ライル・レオンハルト。ライルか、レオンでいいぞ」

「りょ〜。てかお前貴族だろ? 格好的に。俺みたいなのと相部屋でいいのか?」

「ん? ああ、そのことなら気にするな。俺はただの貴族の息子ってだけだし、正直、特別扱いされるとめんどい」

 そんなもんなんなのか、貴族も大変だなあ。ま、取り敢えずよかった、めんどくさい奴とじゃなくて。

「よかったよ、お前みたいなのと相部屋で」

「ははっ、お前も変わってるな」





「ふあぁ〜、学校ってきついな。久々すぎるし」

「お前何言ってんだよ、久々って…」

 学園生活が始まってしばらく経った。まぁ、かなり平凡な学園生活なので、特に言うことはない。強いて言うなら、ちょくちょくーーーー

「おい貴様! お前みたいな平民が実技一位だと? 誰のコネを使った? この僕がその鼻をへし折ってくれる!」

 そう、俺みたいなのが実技一位をとったせいで、どこからかテンプレ貴族様たちがちょくちょく喧嘩を売ってくるのだ。

「だから、コネなんか使ってねぇし、いちいちしゃしゃって来んなよ温室育ちが!」

おっと、思わず口が悪くなる。

「なんだと! その減らず口を叩っ斬ってやる!」

あ〜あ、めんどくさ……もういいや、ぶちのめそ。

「じゃ、放課後に校舎裏で待ってっから。やってみろよテンプレ」

 もう誰にも通用しないメタ発言をぶちかまして、その場を去る。

「はぁ...…」

なんでこうも平穏な生活が送れないんだよ……




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