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自転車での経験

食べたいだけ食べて、飲みたいだけ飲んでいたのに、4日で12kg減量した話

作者: 鶴舞麟太郎

 実際の体験談ではありますが、減量のため、真剣に読もうと考えると、精神衛生上よろしくない可能性がありますので、ご注意を。先に結論を言っておきますが、簡単に減量ができるわけではありませんので悪しからず。


 私は大学時代、自転車部に入っていました。

 緩い部活ではありましたが、一応体育会系ということもあり、日頃の運動量がそれなりにあったため、私も、今とは比べものにならないほど、スッキリした体型をしておりました。


 ところが、我が母校の所在地は北国でした。夏場はいいんですが、冬は思うように自転車に乗れません。

 まあ厳密に言うと、乗れないことはないんですが、何もない場所で、いきなり横転したり、足まで使ってブレーキをかけても止まりきれず、交差点で飛び出しそうになったりするので、普通の人(・・・・)は、ほとんど乗りません。また、市街地ならともかく、郊外になど行こうものなら、日中でも、吹雪で 遭難→凍死 のコンボにはまることだってあり得ます。そんな状況ですので、冬場は、ほとんど動かない生活を送ることになります。


 こんなことを言うと、「せっかく雪が降るんだから、スキーやスノボでもしろよ!」とおっしゃる方も多いと思います。実際、私も1年目は、隣町にスキーをしに行きました。

 しかし、2年目以降は、全く行っておりません。


 なぜなら、毎日毎日、雪雪吹雪吹雪曇曇雪雪曇雪雪吹雪曇雪吹雪……。


 晴れるどころか、雪が降ってない日の方が珍しいんですよ!

 何が悲しゅうて、金まで払って寒い野山をうろつかなければならんのですか!!



 そんなこともあって、私は春~秋=動くから痩せる。冬=動かないから太る。という生活サイクルを繰り返していました。


 これはそんな大学時代のある夏の出来事です。




 その年、私は2台目の自転車として、15万円のロードレーサーを買いました。

 ロードレーサーとは、速く走るためのレース用の自転車で、余計なものは一切付いておりません。空気抵抗や摩擦を減らすため、タイヤは極限まで細く、しかも溝がないので、雨の日などは、平地でいきなり横転することもあるほどです。そもそも雨の日に乗ると、泥よけがないので、後輪に巻き込まれた泥水は、背中に一本の線を作り、前輪にかかった泥水は、顔面を直撃し、運が悪ければ、鼻や口に飛び込みます。


 なぜそんなものを買ったかと言いますと、私は、前年に愛車のランドナー(※ツーリング用の自転車)で“センチュリーラン”という8時間以内に100マイル(※約160km)を走る記録会に参加していました。そして、現地で、ランドナーの遅さとロードレーサーのかっこよさを目の当たりにし、ど~うしても、ほしくなってしまったのです。



 費用の捻出のため、その年は、春から初夏にかけて、バイトに明け暮れることになりました。そして、めでたく購入はできたのですが、バイトのため、部活の定例のランは、ほとんど欠席と相成りました。


 自転車を買うため、自転車に乗れないという、ほとんど本末転倒の状況ででしたので、当時の最高到達体重から微減の70kgで、私は夏を迎えておりました




 7月末。夏の集中講義を終えた私は、実家に帰ることにしました。そして、北海道に興味がなかったため、夏合宿への不参加を表明していたこともあって、“実家まで自転車で帰る”という野心的な計画を思いつきました。


 実家までの距離は約700kmあります。ランドナーでも8時間で160kmは走れるのですから、ロードレーサーなら10時間ぐらいあれば、200kmぐらいなら余裕で走れそうです。

 それまでの1日の最高走行距離は超えますが、テント泊ではなく、宿に宿泊しながら走れば行けるんじゃないか? こう考えて立てた計画がこれです。


1日目 120km(Mユースホステル泊)

2日目 180km(Dユースホステル泊)

3日目 180km(Tユースホステル泊)

4日目 210km(実家着)

※端数があるので、合計すると700kmをちょっと超えたぐらいになります。


 1日目は体を慣らすのと、中央分水嶺を越える峠越えがあるので短めに、最終日は宿の食事の時間を気にする必要がないので長めにとってあります。



 今考えると、結構杜撰な計画ですが、若いってすごいですね。できると思っちゃったんです。


 準備期間数日(!)を経て、7月31日早朝5時、私はアパートの自室を出発しました。





1日目(70kg)


 この日は体慣らしをする必要があるのと、中央分水嶺を越えるため120kmと短めの設定にしてあります。


 実は、前日は相当の荒れ模様で、この日も天気が安定しない予報でした。が、既に3か所のユースホステルの予約は取ってしまってありますので、出発するしかありません。

 ただ、コースのほとんどの区間でJR線が並行して走っています。最悪、輪行(※自転車をばらし、列車に積んで移動すること)すればいいので、なんとかなるだろう。そう考えて、計画を決行することにしました。


 寝る前に網戸を閉めるのを忘れていて、夜中、蚊の飛び回る音で目が覚めるというアクシデントがあったものの、朝6時にアパートを出発した私は、まだ水たまりの残る道に、自転車をこぎ出しました。


 この年は、これまで、あまり自転車に乗っていなかったこともあって、体が動かないのではないかと危惧していたのですが、家から30kmほど離れた場所にある、標高500mほどの峠を越えた段階で、全くの杞憂であったことが判明しました。

 体のキレはお世辞にも良いとは言えませんが、軽いギアが無いロードレーサーを駆っているにもかかわらず、ノンストップで峠越えができたのです。これならば、走る方は問題なさそうです。


 ところが、中央分水嶺を越える、山間やまあいの道にさしかかったとき、困った事態が発生しました。



 ……腹が減ってきたのです。


 みなさん怒ってはいけません。これって切実な問題なんです。


 例えば、大きめの市民マラソン大会だと、途中で給水ポイントだけでなく、チョコとかバナナとかの給食ポイント(エイドコーナー)がありますよね。

 そんなことからもわかるとおり、継続した運動をするためには、途中のカロリー摂取が不可欠なんです。そして、腹が減ったと感じるのは、必要なエネルギーが不足しているからで、その状態が長く続くと、力が出なくなります。特に上りの坂道では致命的です。


 しかも悪いことに、普段は“カロリ○メイト”とか“ウィダ○インゼリー”とかを持って走るのですが、今回は荷物を極限まで減らした結果、そういったものも持っていませんでした。


 食事ができる店を探しますが、あるのはリゾート客向けのおしゃれな店ばかり。

 そんなおしゃれな店に、汗と泥水にまみれた、ヘルメット+レーサージャージ(ぴちぴち。しかも半袖短パン)の男が入ってきたら、良くて白い目で見られる。最悪、通報案件です。


 今ならコンビニが結構あるので、そこに逃げることもできますが、この当時はコンビニは都市部の施設。田舎には滅多に存在しませんでした。



 トラック運転手向けのドライブインとか、ラーメン屋とかを探して走りますが、こんな日に限って一切見つかりません。


 そのうちに点在していた店や民家が途切れ、急勾配が始まりそうな気配。これは1度引き返すしかないかと考えたとき、天の助けが!

 よく見かける赤い自販機を発見したのです。


 コンビニがそこかしこに建ち並ぶようになったせいか、最近減ってきたように感じますが、以前は、あの赤い自販機は、結構な山の中を含めて、どこにでもありました。



 こんな時買うものは、基幹商品“コカ・コ○ラ”一択です。“ファ○タ”とか“ミニッツメ○ド”とかに逃げてはいけません(※“マッ○スコーヒー”ならギリ許せるかもしれませんw)。当然“ダイエット何チャラ”とかは論外です。

“コカ・コ○ラ”の持つハイカロリーが体を動かし、あのきっつい炭酸が満腹感を生んで、脳をごまかしてくれるのです。

 しかも“コカ・コ○ラ”はペットボトルが一般的でなかった当時も、500ml缶がありました。これがあれば、とりあえず、最低1時間半は体が動きます。


 500缶を一気飲みして元気になった私は、無事峠を越え、麓で場末のドライブインを見つけて、安心して食事をとったのでした。




 結局、目的地のユースホステルに着いたのは午後2時。走行距離は125kmでした。

※予定と距離が微妙に違うのは、食堂を探したり、温泉に行ったりしたためです。



 ちょっと早く着きすぎましたので、先に近隣の温泉に行って汗を流します。

 そこで体重を量ったところ、67kg。1日で3kg減りました。


 その日は飯をたらふく食べ、同室のみなさんは、まだ起きておりましたが、翌日に備えて、一人だけ20時には寝たのでした。






2日目(67kg)


 今日のコースは平地で、目立ったアップダウンはほとんどありません。ただ、これまでの自身の最長走行距離(※160km)を超える約180kmを走る予定です。さらに、自宅を発った昨日と違い、ユースホステル発のため、7時~という朝食時間の制約があります。ですから、どんなに早くても、出発は7時より前にはできません。そのうえ本日の天気予報は快晴。だいぶ暑くなりそうです。熱中症にも注意する必要があります。



 なるべく早く出発するため、私は、7時の食堂の開放と同時に、室内に飛び込み、食事を開始しました。どんなメニューだったかは全く思い出せません。まあ、ユースホステルですから、大したメニューだったとは思えませんw。当時のメモを見ると、とりあえず、エネルギーを確保するため、ご飯は3杯おかわりしたようです。


 食事、トイレを済ませ、出発は7時20分。まずまずの時間です。

 決して良いことではないのですが、大学時代、食べるのは速くなりました。電車の乗換時間5分=ゆったり(・・・・)と“駅そばタイム”という認識でしたw(流石に3分以下は厳しいですが、同一ホームの乗換なら2分まではいけましたよ ※経験談)。



 さて、この日は非常に順調でした。多少のアップダウンはあるものの、基本は平坦なコースです。さらに、通っているのが一ケタ国道のため、昨日のような恐怖を味わう心配が無いのも単純に安心できます。1時間に1回(5分)程度の休憩を挟みながら進み、10時過ぎには予定の1/3以上を消化していました。


 ところが、このあたりで、またもやアクシデントが発生します。



 11時前だというのに腹が減り始めたのですw


「あれだけ食っておいて何だ!」と、突っ込みたくなるところでしょうが、現実に減ってしまったのは致し方ありません。私は、走りながら食事場所を探し始めました。この日はすぐに、ドライブインだのラーメン屋だの、私のような、埃まみれで汗まみれの、汚い者にも優しいお店が、多数見つかりました。流石は一ケタ国道です!



 ところが、店はたくさんあるのに、食事はできませんでした。


 個人営業のお店では、11時前だと、ほとんどのお店が“準備中”なのです。


 当時はコンビニだって24時間営業は一般的になっていませんでしたし、そもそも田舎にはあまりなかった時代です。24時間営業の食堂チェーンなど夢のまた夢。

 私は食堂が開くまでの約1時間、またもや“コカ・コ○ラ”ドーピングで急場をしのいだのでした。




 結局この日は、昼食を挟んで計3回ドーピングを行い、17時ぐらいに無事宿に着きました。182km。1日の最高走行記録更新です。


 普通の時間に到着しましたので、荷物を置くやいなや宿の風呂に直行し、その日の汗や埃を流します。風呂上がりに体重を量ると64kg。この日も3kg減りました。



 晩は、ユースホステルには珍しい、ブランド米100%のご飯を堪能し、翌日に備えて、21時には床についたのでした。






3日目(64kg)


 今日のコースは最初は平地ですが、途中から海岸沿いの丘陵地帯に入ります。さらに、慣れてきたとはいえ、最高距離だった昨日をさらに上回る183kmを走る予定です。また、ユースホステル発のため、7時~という朝食時間の制約があるのは変わりません。


 なるべく早く出発するため、私は、7時の食堂の開放と同時に、室内に飛び込み、食事を開始しました。昨日同様、おかずはどんなメニューだったかは全く思い出せません。ただ、白米が旨かった。これだけは覚えていますw。当時のメモを見ると、とりあえず、エネルギーを確保するため、ご飯は5杯おかわりしていました。すごい食い意地です。



 この日は前半は快調でした。最初の数十キロは大きな川の河口部に広がる平野を走るからです。しかし、行程の1/4を過ぎた辺りから、起伏が大きくなり始めます。


 車に乗っているとあまり気付かないのですが、実は、海岸沿いのルートは、自転車で走るにはあまり向かないコースです。大河の河口部や、砂浜平野が広がる海岸なら問題ないのですが、日本全国、そんな条件の良い場所は、決して多くありません。ほとんどの海岸線は起伏に富んだコースになっています。典型的な例としては、岩手~宮城の三陸海岸や、鳥取~京都の山陰海岸などを思い浮かべていただくと、わかりやすいのではないでしょうか。


 実は、ほとんどのツーリング主体の自転車乗りにとって、1,000m上って、1,000m下るコースと、100mのアップダウンを10回繰り返すコースでは、圧倒的に前者の方が楽に感じます(※異論があるのは認めます。が、少なくても私の大学の自転車部では大半が同意見でした)。

 前者が、峠まで上れば、後は下るだけなのに対し、後者は延々と起伏が続くんです。急坂を上りきって一息ついたとき、一度下った先に次に上る坂が見えている。この瞬間は、いつも、三途の河原で石を積んでいるような絶望感に襲われます。体力の問題じゃないんです。精神にダメージがくるんです。


 この日の後半のコースはそんな感じでした。しかも特に消耗が激しい、残り3/4ぐらいからアップダウンがきつくなる悪夢のような展開です。しかも、こういうコースにありがちな“風光明媚”な場所という、MP回復ポイントも見つかりませんでした。さらに、一ケタ国道ですから、車がバンバン通りますので、その面でもメンタルがゴリゴリ削られます。


 もう定番になった“コカ・コ○ラ”ドーピングでHPとMPを回復させながら、何とか17時ぐらいに目的地近郊にたどり着きました。



 目的地であるユースホステルの近郊には、温泉地がありました。時間のも少々余裕があったこともあり、宿に行く前に立ち寄ってみました。

 その温泉は、昔ながらの銭湯といった趣でしたが、きちんと成分分析表が貼ってあり、しっかりとした温泉(確か“ナトリウム塩化物硫黄泉”だったと思います)であることがわかりました。良い湯でした。そして、体重を量ったところ、61kg。今日も3kg減っていました。


 その日も飯をたらふく食べ、ユースホステルでも再度風呂に入り、やっぱり21時には寝たのでした。走行距離は、温泉に寄ったこともあって、187km。連日の記録更新です。







最終日(61kg)


 今日で実家に到着する予定です。宿にチェックインする時間を考える必要がありませんから、その辺の融通は利きます。ただし、走行予定距離は、210km。初の200km超えに挑戦します。それでも、今まで走ってきたペースから考えると、距離についてはあまり問題なさそうです。また、今日もアップダウンはありますが、起伏が大きいのは、前半の1/4程度で、実家に近づくにつれて、徐々に小さくなっていく構成なので、その点も問題ありません。


 ただ、ちょっと不安なのは、終盤の1/3は、アクシデントが起こった際、鉄道に逃げられないことです。


 これまで走ってきたルートは、コースにほぼ並行して鉄道が走っていたため、問題が発生したとしても、“輪行する”という手段が使えました。ところが、この日のコースの終盤70kmほどは、鉄道のないエリアを走ります。もし、何かが起こったとしても、自力で解決するしか方法はありません。


 一抹の不安を抱えたままではありましたが、この日もご飯を4杯おかわりし、7時20分頃、宿を発ったのでした。






 と、不安をあおってみましたが、実はこの日は、な~んにもありませんでした。強いて言えば、前半、山が海に迫っているため、交通のボトルネックとなっている区間があり、交通量が増えて、精神的にちょっときつかったのが難所と言えば難所でした。



 コースの半ばを過ぎて、主要道から外れて以降は、休憩度に、近在のおっちゃんおばちゃんたちにつかまって、「どっからきたの?」「どこさ行くだや?」といった質問を浴びせられるようになりましたw。そして、包み隠さずに正直に答えると、天地がひっくり返るような塩梅で驚かれ、お菓子やジュース、西瓜なんかをもらえるのも楽しいところです。こういう交流があるのは、一人で田舎を走る醍醐味ですね。


 この“ナチュラルエイドコーナー”のおかげもあって、この日は、無ドーピングで1日を過ごすことができました。(※ただ、懐かしさのあまり“マッ○スコーヒー”という魔の飲料に手を出してしまいました。口にして、あまりの濃厚さに“チェイサー”が必要なことに気付き、後悔しましたw)。



 最後の県境を越えたのは17時過ぎ、そこから、約30kmの道のりを走って、故郷に帰ってきたとき、時計は既に19時を回っていました。夏とはいえ、辺りはだいぶ薄暗くなっています。

 実家まで200mを切り、細い路地に入ったときのことです。最後のアクシデントが発生しました。


 事故を起こしてしまったのです。




 もうすぐゴールであることがわかっているため、ゆっくりと自転車をこいでいたところ、いきなり右手から何者かが飛び出してきて、私の自転車に激突したのです。


 その衝撃で、私は肩から道端の垣根に突っ込み、突撃してきた彼は跳ね飛ばされて、道路に叩きつけられました。


 私が、垣根に半分埋まった体を引き起こしたとき、彼は何も言わず、暗がりへと消えていきました。謝る暇さえない一瞬の出来事でした。あの素早い動きを見れば、大きな怪我はなさそうです。
















 衝突相手は、狸でした。



 狸が飛び出してくる道。「ああ田舎に帰ってきたなぁ!」と実感させられる出来事でした。


 数分後、家で家族の出迎えを受けた私は、荷物を下ろすと風呂に直行しました。体重計の針は、58kgを指しています。本日も3kg減です。なお、この日の走行距離は214kmでした。


 今日は“コカ・コ○ラ”は飲まなかったんですが……。

 おやつが悪かったのか、体が慣れたのか……。


 何はともあれ、4日間の総走行距離708km。体重12kg減。これが私の成果でした。







 いや~、それにしても、有酸素運動は効きますね。あんなに短期間で減量できたのは、後にも先にもこれ1回です。実は、もっと長い期間(※2週間以上)連日走っていたこともあるのですが、これほどは減りませんでした。

 効果に差があった原因は、途中休憩の量ではないかと思います。この実家へ帰る4日間は、給水と食事の時間以外は脇目も振らず走っていました。それに対して、2週間以上旅行していたときは、観光地があれば立ち寄り、風光明媚なところでは写真を撮りと、大休止を入れながらの旅でした。1日の走行距離は平均すると150kmぐらいで、さほど変わりがなかったので、一番の原因はそこにあるのではないでしょうか。


 つまり、体重を減らしたかったら、かける負荷の量はさておき、継続して動き続けることが重要であるということになります。

 こんなのは、かなり言い古された話ですから、皆さんにとっては面白くないと思います。が、奇しくもこの身をもって、効果を証明してしまう結果となりましたので、一応、結論として書いておきます。





 なお、この後ですが、2kgほどは、すぐにリバウンドしました。そして、微増を続けつつも、11月頃までは62kg程度で頑張っていたのですが、自転車に乗れなくなる12月からは一気に激増に転じ、例年の最大体重となって、翌春を迎えたのでしたw。


 ちなみに、大学卒業後は、


 “サービス残業当たり前、ふっと気が付きゃ午前様”

 “週休二日なんだそりゃ? 休日手当は500円”


 という、なかなかブラックな環境に就職したため、自転車に乗る機会はかなり減りました。


 すると、どうしたことでしょう! なんと“最大値”だと思っていた体重に、さらに上があったのですw

 気が付けば、大学時代の最大値よりも20kgも体重が増えておりました。

 現在は、食生活の改善を中心にダイエットを行い、10kgほど戻した状態で落ち着いていますが、やっぱり動かないと、思ったように体重は減りませんね。自分自身これを書いていて、考えさせられることが多かったです。




 でもね。何時間も自転車に乗り続けられる余裕って、なかなかないんです。精神的にも肉体的にもスケジュール的にも。


 家族や仕事から完全に離れて、丸々1週間、時間がとれれば、可能かもしれませんが、まあ現実的には厳しいでしょう。


 つまりは、痩せるためには、少しずつ地道にやるしかないってことです。すっごい効果を期待していた方。ご期待に添えず、すみませんでした。






 そんなに簡単に事が運んだら、そのダイエット商品の会社は大儲けです。そうなってないのは、この話みたいに、なんか裏があるんです。簡単に信じちゃいけませんよ。


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― 新着の感想 ―
[良い点] いや〜ダイエットの参考に……参考に……なりませんでした!w
[一言] 読みながらひえ~って何度も声を漏らしてしまいました。 そら痩せるわ笑 総消費カロリーはどれくらいになるんでしょ? 4日で700キロはしゅごい……(*゜Q゜*)
[良い点] 若いゆえの無茶話はいいですね。 でも、しっかり計画して、ちゃんとBプラン用意した上で完走したのはすごい!!( ; ロ)゜ ゜ ダイエット的には利尿作用の大きいカフェイン飲料を飲みながら長…
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