第8話 Meets A Heroines…。(8)
朝礼が終わり、数学の窪田先生に言われたことを思い出し生徒を呼び出した。
???「鈴木先生、私に用って何ですか?」
俺「おう、お前数学得意なんだって?」
???「まぁ、それなりには。」
俺「窪田先生分かるか?」
???「はい」
俺「窪田先生が是非お前に数学部に入ってほしいって言ってたぞ。」
???「知ってます。昨日はいりました。」
俺「あら、そうなの?」
???「窪田先生は先生と違って『おまえ』なんて言わなかったですけどね。」
俺「すまん、まだ生徒の名前覚えてなくて。」
???「私は反町美月です。」
俺「覚えたぞ。改めてよろしくな反町。」
反町「はい。」
反町の言うとおりだな。生徒の名前覚えられないのはやばいよな。
1時間目は授業がないな。職員室戻るか。
???「鈴木先生、暇なんですか?」
俺「あぁ、はい。授業がないもので・・・」
???「つぎ、鈴木先生のクラスの子たち見るんですけど鈴木先生も来ます?」
俺「いいんですか?お邪魔には?」
???「なるわけないじゃないですか。さぁ行きましょう。」
彼女は美術担当の小鳥遊弥生先生。
女性の多いこの学校でもトップの美人姉さんだ。
伊藤「あらら、美玖。ばばあに鈴木先生とられちゃうよ?いいの?」
宮崎「か、かん、関係ありませんから!」
ちなみに伊藤先生とは仲が悪い。・・・なぜか。
小鳥遊「さぁ、みなさんはじめまして。美術担当の小鳥遊です。今日は担任の鈴木先生もいらっしゃるので皆さん張り切っていきましょうねぇ。」
様々な感情が俺の目には移り込んでいた。
???「鈴木先生、みてみてー」
俺「うん?なにこれ。」
???「私のサーフィンボードの絵だよ?」
俺「サーフィンボードなんてもってるのか?」
???「私、辺野古詩はサーフィンボード3個持ってます。」
俺「それで?辺野古、美術の課題終わったのか?」
辺野古「全く」
俺「やりなさい。怒られるぞ。」
辺野古「はーい。」
小鳥遊「いいもんでしょう?」
俺「まぁ、息抜きにはなりますね。」
小鳥遊「生徒たちも安心していると思いますよ?」
本当にそうかかどうかは置いといて普段は見ない生徒の様子を見て何となく安心した。
1時間目の授業も終わり自分も次の授業の準備に向かうことにした。
伊藤「よぉ、すずっきー。ばばぁにつけこまれたか、どんまいだなぁ。」
俺「え?いや、そんなことはないですけど・・・」
宮崎「なんで、小鳥遊先生と仲悪いんですか?」
伊藤「まぁ、いろいろと気が合わないっていうかさぁ。むかつくんだよ。」
俺「お二人とも魅力的なのになー。」
宮崎「え?」
俺「え?いや、そういう意味じゃないんですけど・・・。」
伊藤「全くうれしいこと言ってくれるじゃねぇか。」
誤解を生んでしまった午前中であった。