第5話 Meets A Heroines…。(5)
この学校の学食は、レパートリーも多く揃えてある。
伊藤先生は、味噌ラーメン。宮崎先生は、カレーライス。
窪田先生は、親子丼。浦田先生は、かつ丼。
俺は、チャーハン大森を頼んだ。
席を取ると、向かいのテーブルに全く同じメニューたちが並んでいた。
そんな偶然もあるんだな・・・。
一人、うちのクラスの生徒とみられる生徒が来て食べ始めた。
驚いたことに一人で食べてしまったのだ。
俺「あー、えーっと。お前・・・」
???「うん、あ、鈴木先生ではありませんか。」
俺「お前全部食べたのか・・・?」
???「そうです。私、箱根日葵が食べました!」
俺「すごいなぁ。眠くならないのか?」
箱根「いえ、全然。足りないくらいです。」
俺「おかわりもいいが5時間目には間に合えよ。」
箱根「はーい。」
5時間目に入る前に切らしていた飲み物を買いに自販機に向かった。
その横に日向ぼっこをしてる生徒を見た。
???「あ、あなたは私の担任の先生ですね。」
俺「あぁ、おそらく。」
???「噂によると生徒の名前を覚えてないとか。」
俺「あぁ、その通り。」
???「私もそうだよね。眠理琴音。」
俺「眠理か。そろそろチャイムが鳴るぞ。」
眠理「そうですね。戻ります。」
眠理は俺が勝ったお茶をもって教室に戻った。俺も5時間目のクラスに向かうことにした。
5時間目が終わり、職員室に戻ってから一息ついてると後ろから声がかかった。
???「鈴木先生って、地理の先生ですよね?」
俺「あ、はい。あ、福尾先生」
彼女は福尾先生。福尾梨花先生。名前の通り理科の先生である。
福尾「歴史はどうなんですか?」
俺「できないことはないですね。」
福尾「歴史部の顧問はやってみませんか?」
俺「もう、テニス部の予定もあるので・・・」
伊藤「いやできるだろう。歴史部は週2だし。」
俺「え?」
伊藤「たまに覗く程度でいいしな。負荷はかからんだろう。」
俺「まじか。」
そんなこんなでテニス部と歴史部の顧問を任せられたのであった。
6時間目も終わり、クラス前に行くと生徒に呼び止められた。
???「鈴木先生、私が学級委員というのは良いですか?」
俺「おう、いいけど。部活とかは大丈夫なのか?」
???「私たちの部活は全く活動していないので・・・。」
俺「そうか、じゃあ。フルネーム教えてくれ。」
???「渡部愛未です。」
俺「じゃあ、渡部明日から忙しいと思うし何かと雑用頼むと思うがお願いするな。」
渡部「はい、頑張ります。」
帰りの会が終わったので、テニス部部長に練習メニューを伝えて歴史部に向かった。