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違邦創作  作者: 世界創作学部生、めい
1/1

①The lie that you deny and the truth you deny are denying the same someone.

いろんな人達の助力とぶつかり合いを経て、この作品達は生まれました。

地産地消じゃ終われない。グローバルにみせていきたい。そんな願いを込めた第二弾、始まります。

-00


どうして

どうして

どうして?



平和な日常が

ありふれた秩序が


どうして私じゃないの?


どうして

ねえ、返事をしてよ


ずっと居たい温もりが

続いていく筈の暖かなあなたの笑顔が


冷たくなって、熱い血を流して。

いる。


いた。



先輩。



「せんぱいっ!」





00


がばっ


「少女は起き上がる。日差しが気持ちよく差し込み、日光に当てられた廃ビルの地鳴りが目覚めを歓迎する。」


この人は誰?私を背負って歩いている。


振り返って私にこう言った。

「ベッドの上じゃなくて済まないね。おはよう、気分はどうだい?」




べっどという物の上で過ごしたことは無いので分からないが、ひとつだけ確かなことがある。

私は、夢を見ていた。


「大変だったんだよ。こっちにぶち込まれたと思ったらいきなり人が倒れいる。全く訳の分からないところだよ。」


神にのみ許された創造のための想像、夢の閲覧。

それを人間が行い、まして行ったことを自覚するなんて。何たる冒涜か…!


「まあとりあえず眠らされていたようだし、フトンで起こさないとーと思ったんだけど、眠らされていた、と言うよりはキゼツ?に近いのかもね。」


どうしようどうしようどうしよう、これでは先輩のように捕まってしまう。

先輩のように?先輩、先輩…


「せんぱいっ!先輩は何処ですか?」


つい、叫んでしまう。

私を背負っている人が身体を震わせ、ゆっくりと返す。


「…びっくりするじゃないかいきなり。先輩?君と一緒に誰か居たって言うのかい?」


そうだ。私は

「私は、先輩が、審問者に…。」


審問者に?

私を背負っている人が聞いてくる。


「審問者に…!」

殺された所に、偶然…

先輩殺された

殺された所に先輩が審問者に

私は審問者が先輩を殺し偶然偶然偶然偶然殺さ殺し殺殺殺ここ

「五月蝿いよ。もう少し寝てろ。」


どさっ





01


がばっ


「古い記録によれば、二度寝の後の起床ってなぁ罪深いモンなんだとさあ。おはよう、気分はどうだい?」


この人は、さっき私を背負っていた人…。


「君はどうやらあれか、いわゆる巻き込まれ事故って奴なのか?」


巻き込まれ?確かに、先輩が殺された事件に偶然立ち会ってしまっ…殺された殺殺


どんっ


「落ち着けって、順番に説明するから、ほら。」

背中を叩かれた。人に危害を加えるなんて、よくない。

「良くないのは君の落ち着きの無さだ。」

さっきからなんで、この人は私が思っていることに対し的確に言葉を返せるんだろう。

「それも後で説明する。」

やっぱりおかしい。

「そうだ、君は今、おかしな所に連れてこられ、ハッキリ言うか、収容されている。」

収容?なんでそんな、更生施設みたいな言い方を

「そうなんだよ。いや、もっとちゃんとした所だ。」

ちゃんと?

「いいか、くれぐれも、くーれーぐーれーも、落ち着いて聞いてくれ。君は今。ここ。譜来空に収容されている。」

譜来空、譜来空って…。

「外の空ではこう呼ばれている。監獄式更生施設兼収容所、と。」

やけに長い名前だ。収容所でいいの…では…

「収容所?!」

収容所?!

収集週臭修秀衆宗収容所??!!

「ああ、頼むから落ち着いてくれよ。死んだわけじゃないんだから。」

「でも先輩は、殺された。」

「…。」

私を背負っていた人は、言葉を返さない。

何故だろう、不思議と落ち着いている自分が居る。先輩は殺され、私は収容所に収容されている。あんまりだ。あんまりにも訳が分からない。

頭がどうにかなってしまった結果、落ち着いていると言われても不思議ではない。それくらい、今の私は平静で冷静を保っている。

「…驚いた。急にそんなに落ち着かれても…びっくりするよ。」

「その割には随分と手つきがいいじゃないですか。」

よく見れば、さっきから何か作っている。この赤く揺れているものはなんだろう。その上に鉄板?金属であることは違いなさそうな音を立てながら、これは…貴重品のヤサイだ。野菜が宙を舞っている。どうしてこんなものがこんな、収容所の中に?それにしても何のヤサイなんだろう、調べてみ…

あれ?

調べ…調…しらししししししししし

「おっ、また興奮しだした。」

「いや、ちょっと待ってください。どうして」

「言いたいことは分かる。君たちみたいな文明人は気になったらすぐ調べて、他人の知識を知ったように自分の知識にすることが出来るからな。それが乗じて、調べていることを意識しないでも、で調べるくらいなんだからね。」

どういう」

「順番に説明するってば。口に出始めてるよ。」

背負っていた人は金属器を揺らめく赤色から離し、野菜を容器に移した。

「メシ食いながら、ゆっくり話そう。」


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