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とある団員の一発芸



団員T「ふわぁ〜、寝みぃ」

団員A「…….寝不足か?」

団員T「あぁ、仕事が長引いてな」


団員A「そうなのか、せっかくだから団長主催の

    一発芸大会に誘おうかと思っていたのだが」


どうやら、いつもの2人が話し合っているらしい

Aがどうやら団長主催のイベントに誘おうとしているようだ。



団員T「何やってんだよ団長。」

団員A「……日頃の息抜きだそうだ」

団員T「ま、俺は参加するがな、そんな面白そうな

    イベントに参加しない理由が無い」

団員A「そうか」





◇教団主催一発芸大会



最初に地味に長い団長の一発芸をしたが全く面白く無かったので飛ばさせてもらった。

団員達の一発芸はモノマネや歌唱などが多かったのだが特に異色を放つのが演武だ、何故一発芸で演武をやるのかは分からないが中々に様になっていた。


そうして一発芸を見ているうちにAの出番になったようだ。


団員T「お、そろそろお前の出番じゃねぇか?」

団員A「……あぁ行ってくる。」


団員T「アイツ一体どんな一発芸するんだろな」





そんな風に期待を寄せているとAの前の一発芸が終わり

Aが出てきたのだが姿がおかしかった。

赤い外套を纏っているのだ、それ自体は別に何の問題も何のだが、それは俺がガキの頃に見ていたアニメ、

『運命の夜を過ごす』聖杯と呼ばれるどんな願いも叶える道具を奪い合う戦いなのだが、その登場人物の1人、弓兵(アーチャー)に似ているのだ




そのアーチャーは主人公を殺そうとするのだがそれには実に面倒な理由が、とこれ以上先はネタバレになるので止める。


そんな風にTが考えているとAは右手を上げて何かを唱え出した。



団員A「ーー体は社畜になっている」


団員達「!?」


団員A「ーー血圧は高く、心は硝子。

    

    ーー幾たびの仕事(せんじょう)を超えて不敗。


    ーーただの一度も休暇はなく、


    ーーただの一度も欠勤を許されない。


    ーー彼の者は常に独り 楽園(VR)で盾を取る


    ーー故に生涯に意味は無く


    ーーその体は、きっと社畜で出来ていた!」



そう最後の呪文を唱えると、周りが一変した。

ここは……多分何処かの会社だろう。

あ、俺が居る。あらら、頼まれてもいない仕事引き受けちゃって、全く俺ってばお人好しなんだから

この先で社畜として働く日々が待ってるて言うのにな


……あぁ、何だろう凄く心が痛む、あれあれ?何でかな、涙が溢れてきたぞ? というか何で俺が電話対応の上に書類整理やプログラムまでしなきゃいけないの? もっと人材いるよねぇ! じゃなかったらオンラインゲームなんて稼働出来ないよね……泣きたい



ハッ! 俺は一体? 何か社畜以前の俺を見ていた気がするのだが、周りを見てみると不思議そうに辺りを見渡す者や雰囲気がとてつもなく重い者、何か目から涙を流している者も居た。


団員A「……どうだった? 俺の新スキル

    【無限の仕事アンリミテッド・デスクワークス】は」


団員T「……どんなスキルだよ」


団員A「社畜の想いを詠唱とする事で他の人にも

    同じ想いを抱かせる事の出来る、ネタスキルだ」


団員T「……A」

団員A「?」


団員T「そのスキル、封印な」



これは教団によって禁忌認定された、ごく一部の人間にとってもっとも嫌な精神攻撃スキルだろう





この詠唱が書きたかった、反省はしないし後悔は……してる。


あと、地味にプログラムまで出来ちゃう優秀なTさんです。しかもそれ以外にも人並み以上に熟せるために重宝されています。まぁ本人は嫌がってますが


あとあと、『運命の夜を過ごす』は皆さんお察しのとおり、何処ぞFateなヤツです



【名前:無限の仕事アンリミテッド・デスクワークス

【説明:とある社員が悪戯で作成されたスキル、

社畜の心を持つ人がその詠唱をすることにより

同じく社畜の精神に特大ダメージを与えられる。

対社畜特攻、なお普通の人には効かない。】



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