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マジック サーヴァント マイスター  作者: すあま
第零章  〜マイクロ ワールド アプローチ〜
3/29

第3話 下僕達(Subordinates)

構成しなおしました。

 自衛手段ですので以下は気にせず、飛ばしてください。


 無断転載禁止


 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 現在、2chRead 対策で本作品「作品名」につきましては、

 部分的に本文と後書きを入れ替えると言う無断転載対策を実施しております。

 読者の方々には、大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解の程よろしくお願いします。 

 Copyright © 2018 すあま All Rights Reserved. 

 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



 今話題の2CHRead無断転載問題、五分で出来るちょっと痛快な自己防衛対策のすゝめっ!

 作者:MITT様よりお借りしました。




「クフィーリア、何か魔法は使える?」

「マスターの目的に添える物が使えると自負します。敵の粉砕、埃の除去、音の強弱を助け、又は静寂、熱さを遮ることも可能です」

「熱も? 温度も操れる?」

「いえ、熱さの制御は得意ではありません。熱さは炎の精霊が、寒さは氷の精霊が得意なのです」

「うん。熱が遮断出来るのは意外だったから、聞いて見たんだ」

風の壁(ウィンド・ウォール)風の盾(ウィンド・シールド)で熱遮断はある程度可能です。光は遮れませんが炎を避ける事くらいは可能です」


「んー? 風の壁ってどう言うの?」

「はい、風を巻き起こして対象を炎や飛んで来る矢から守る障壁を作ります」

「天候操作は?」

「え? 可能ですが、長時間の魔力制御が必要になりますので今は無理かと存じます」

 クフィーリアの回答から恐らく召喚者の魔力量が問題なんだなと推測する。


「アイルスよ、取り敢えず風の壁から発動して、雨乞いなどはもう少し魔力量を増やしてからぢゃな」

「はい、師匠。クフィーリア、ウィンド・ウォールを発動!」

「ハイ、マスター! "ウィンド・ウォール"!」

 クフィーリアが優雅に舞い、陽炎の如く向こう側が揺らめく厚い風の壁が出現した。


「それで、師匠。魔力量ってどうすれば増やせるのですか?」

「魔法をとにかく沢山唱えて、限界過負荷(マージナル・オーバーロード)する事ぢゃの」

「マージナル・オーバーロード?」

「うむ、エーテルをエーテルフィルムで包み、その一部を構成する。その上にアストラル体を構築する事で魂と定義しておる。アストラル体の構成はほぼ魔力と言えよう。アストラル体のオドを使い果たし、エーテルフィルムを壊さずエーテルを絞り出し、魔素を取り込む事をするのぢゃ。初めは死にそうな程に辛いぢゃろう。が、慣れれば多くのオドをその身に秘める事になるぢゃろう」


「死ぬほど……」

「やってみれば分かろう」

「分かりました。やってみます」

「今ここで行うでないぞ。寝る準備ができた時に最後の魔法を使うが良い。いつ気を失っても良い環境でエーテルを生産する術を身に付けるのぢゃ」


「なんだか、根性が鍵みたいな鍛え方ですね」

「む? 生物の進化や蛹や成長変態の基礎は変わろうとする意思に帰結するからの。環境に適応し生き残ろうとする、根源的な強い思いを利用するのぢゃ。ボイフ・マジックもその法則に魔力利用を乗せただけぢゃしの」

「わかりました。師匠」


 その夜から、使える魔法を改造し、MPが尽きてもエーテルを捻り出す修行をした。気絶寝は、凄まじく疲労が残る。最初のうちは朝の師匠のお茶で強制的に補充をして体調を整えた。それも一週間を過ぎれば慣れ始めていた。


 ◆


 弟子18日目 昼 木の枝の上にある農場


 陽の光が降り注ぐ、畑でウッド・サーヴァント3体と野菜収穫に来た。この畑は、土からでは無く寄生木と合成した植物でトレントにお願いして栄養分を分けて貰ってる。見返りは新鮮なその……まぁ、厠設置だとか……。そんな空中野良仕事の際に師匠は僕に告げる。


「アイルス! そろそろお前にも助手を作る魔法を教えようかの。魔法の研究もやってみたい頃ぢゃろうしの」

「助手を作るのですか?」


 師匠と僕は手を止めた。それでもウッド・サーヴァントは作業を忠実に続けて居る。サボってても特に問題はない……ハズ。


「うむ」

「使い魔ではなく?」

「うむ。クリエイト・サーヴァントぢゃ」

「あの木の人形をですか?」

「なんぢゃ、まだ怖いのか?」

「いえ、そう言うわけでは……」

「毎日サーヴァントを見ておるぢゃろうに」

「はい……」

「歯切れが悪いのぉ? 動く人形が苦手か?」

「はい。あー。ちょっとだけ違います」

「では、なんぢゃ?」


「確かに、ウッド・サーヴァントは何となく何を考えてるか分からない状態で動くのが不気味でした。今はだいぶ慣れましたけど」


「前にも言ったかと思うが、人形とはセンサリー・シェアリングでコントロールも可能ぢゃぞ? 己の魂を分けて入れるようなものぢゃ。そんなに嫌かの?」


「いえ、そうではなく作るならロック・サーヴァントみたいに強いのが良いのです! ナヨっとしたウッド・サーヴァントだと不気味にも思えますけど、ロック・サーヴァントのあの格好良さを真似したいと思うのです!」

「ん? ロック・サーヴァントは元々高い枝を処理するために作っただけで基本性能はウッド・サーヴァントと変わらんぞ?」


「ええ? でも材質も形も違うじゃないですか!」

「やれやれぢゃ。見た目は用途別に分かりやすくぢゃ。ウッド・サーヴァントは家事をさせる為にそれと女性的フォルムを持たせたが、顔は必要ないと思っての。目となる機能は簡易版しか作っておらん。後は魔法式(ソフト)側でどうとでもなるでの」


「では、あの黒曜石の欠片が回るのは高枝切り用で作ったって言うんですか?」

「トレントぢゃしの。それで充分なんぢゃ。しかし、中身たるソフトは同じと来れば、その性能差は材質と構造強度による耐久性という程度ぢゃな。最もマナさえあればそれさえ補強でなんとかなろう」


「え? え? では、僕は見た目だけでアレがいいコレがヤダって言ってる馬鹿な子供だったのですか?」

「そうぢゃの。ただ少し間違うとるの。無知を愚かだとする行為こそ愚かな事ぢゃ。良いか、アイルス。相手を罵り軽んじる言葉や行為はせぬ様、気をつける事ぢゃ」

「? ……どういう事ですか?」


 僕は意味が分からず、師匠に聞き返した。


「無知は教えて、理解し、納得すれば無知ではなくなる。次から問題に対処出来よう。対処出来る術を学べる環境にあり、納得もしていながら、知ろうとしない事が真に愚かぢゃ。永遠に問題を解決する事なく放置し、逃げる」

「それ、納得してなくても、知っているだけじゃ、無知と同じぢゃないんですか? 馬鹿との差が分かりません」


「ほっほ。言うのぉ。知識もそれ相応の技術も受け取り側が納得していなければ理解していたとしても自分の力として行使出来はしない」

「納得する事が自分のモノにできる鍵なのですね?」


「そうぢゃ。納得しながらやらないのは、"やりたくない"に何かあるからなのぢゃろうな。愚かしく、その"やりたくない何か"を取り除けない無力さを哀れむ」

「愚かしいと思いながら可哀想?」


「かつて、ワシには兄弟子が居た。先代に教わり、共に魔導を究めんとしていると信じておった。しかし、先代は兄弟子に技術で劣るワシを二代目としこの魔導杖を託したのぢゃ」


 師匠の目が哀しみに潤む。しかし涙がこぼれる事はなかった。直ぐに怒りに変わったからだと思う。眉根のシワが深くなって苦悩が見え、同時に声が少し荒げられたからだ。

 僕は静かに聞き、次の言葉を待った。


「兄弟子は技術で劣るワシを見下しておった。それが兄弟子の人生を狂わせてしまった。他者を競争相手にしてはいかんぞ。アイルス。己の敵は過去の己であると肝に銘じよ」

「はい、師匠」


「目の前の比べ易い友や同僚を見下した時、覆る現実を、見下した者は受け入れ難いのぢゃ。その時に見下した側は攻撃してくるか、脱落者となるか。そのどちらかぢゃ。その後のその者の救いは容易ではない」

「どうして、そうなったのですか?」

「少し、解決策として根底の話をしてやろうかの」

「はい」


「群れを形成する生物は群れの存続に『トカゲの尻尾役』を作る。病気や怪我や先天性の奇形などの個体がその役を押し付けられるのぢゃ。大自然での生存の為に編み出された贄システムぢゃな。それと同時に群れのボスやその配下など上位に立場を置ける個体は子孫を残す為に異性を確保し易い」

「はい。それはなんとなく理解できます」


「ふむ。上位を目指す為、群れの中間に位置する個体は少し劣る個体を集団で蹴落とす」

「え? 同じ種族でですか?」

「目の前の競争相手は比較し易いからの。動物は己を磨く事はせん。最悪トカゲの尻尾役送りまでするのぢゃ。つまり、兄弟子は本能からの習性でワシを見下してしまったのぢゃ」


「本能……恐ろしいですね」

「歳をとったワシでも難しいことぢゃ。"知性ある者よ、他者を見下す事なく本能を凌駕し、精進せよ"……ワシの師である先代から聞いた創世の魔導師の言葉ぢゃ」

「はい」

努努(ゆめゆめ)忘れる事なかれ。真実を見きわめるのぢゃ」


 少し昔を思い出した。何も知らない兄弟に『そんな事も知らないの?』と言ってしまった過去があった事を。


「師匠」

「なんぢゃ?」

「僕は無知な弟達を馬鹿にしたい自分が居ました。どうしたら良いですか?」

「人の皮を被ったサルに支配されようとしていたんぢゃな」

「サルですか!?」


「人であれば他に目を向ける暇があるか理解出来よう。比べるならば頂点を目指した先駆者ぢゃ。己を磨くのぢゃ」

「は、はい! 僕絶対サルになりません!」

「ほっほ。頼もしいの。では、サーヴァントの魔法式と魔法陣から教えるとしようかの」


 この日、僕は生涯の相棒を作成する術と本能の持つ破滅につながる恐ろしさを知った。


 ◆


 弟子25日目 夕方 リビング 簡易書斎前


 クリエイト・サーヴァントにかかる魔力(マナ)量が思ったよりも多い。

 その対策としてだろうか? 師匠のサーヴァントは全てにマナ・プールを装備している。普通のサーヴァントはそんなもの装備してるはずがない。


 そのおかげで一日に一回かけ直すだけで良いほど、長時間の稼働を可能にしている。ここ一週間でパッケージ版クリエイト・サーヴァントの魔法式を弄って構造は理解した。そして、そこに追加の式を組込む。ただ、ベタ書き式はフリー過ぎて起動毎に必要なマナが安定しない。


 要は修行が足りないのだけれど、師匠のあの秘密の道具を使わせてくれないかな……。いや、それじゃ、剣士を目指す時に楽に出来る方へ逃げてしまう。父さんのような使い手になるにはこれも使い熟してかなきゃ!


 僕は気合を入れ直して、安定して魔法式と魔法陣の呼出しを考える。そこでマーカーの魔法に目を付けた。マーカー自体を魔法陣と魔法式の形にシンボル化し、表面より内部にマーキングする。マーキングしたシンボルをパッケージ生活魔法のヒートで焼付けると内部が劣化変質し、隙間が少し発生する。するとマナが通りやすくなる。


 この方法で取り敢えずは、サーヴァントを安定して早く起動させられた。

 しかし、師匠の秘密の道具にはまだまだ遠く及ばない。サーヴァントを作る際にあるコマンドの魂のガワの写し(エーテル・フィルム・コピー)は割と簡単に出来た。


 コレを応用してエーテル自体をマナからフィルタリングするものは出来た。実用化は難しいが、上手くすれば効率良くマナを溜め込むことができるだろう。マナ自体はベクトル操作出来るようになったのでいずれは、マナを集める装置を作れると思うがイマイチその全貌がイメージ出来ない。


 イメージ出来れば、魔力問題は早く片付くと思う。

 マナの枯渇まで後一体分。さてどうしたものか……。


「アイルス、食事にするぞ。コッチへ来なさい」


 リビングの簡易書斎で作業に没頭してた僕に師匠が声を掛けて夕食を宣言した。僕はただ言葉に従って動いた。頭の中で式を効率化させる作業を続けながら。


「何やら悩んでおるな?」


 師匠は、席に着く僕に優しく語りかけてくれる。少し考えをまとめる為に黙り込んだ。


「……」

「今は、ゆっくり考えて良い」

「はい。マナの枯渇が問題なんです」

「そうか。それではこうしてはどうかの? 発動時の余分なマナが出ないように調整しておるか?」

「それには使用素材の内部にヒート・マーカーで魔法陣と魔法式を書き込む事で安定したものにできました」


 僕が席に着くと、ウッド・サーヴァント達が次々と皿を運んで来る。


「ふむ。初期の魔導器(アーティファクト)の作成方法に至っておったか」

「初期のアーティファクト?」

「ん? 魔導具運用の入門を読んだわけでは無いのか?」

「いえ、僕の魔力量では二体を動かすのがやっとで……」


 すっかり精進料理の味には慣れた。いつもの料理と思い込んでいた僕の前に、久しぶりの肉塊が置かれた。しかも拳くらいに大きい。目をそちらに奪われつつ師匠の言葉に耳を傾ける。


「ふむ? あぁそう言う事ぢゃったか」

「何か分かったのですか!?」

「そうぢゃの、ま、これも訓練ぢゃ。明日の昼までに分からなければヒントを一つやろうかの」

「え、今では無いんですか?」

「自分で気付くのも必要な訓練ぢゃ。特に自分の……おっとしまったわい」


「自分のなんですか!?」

「ほれ、冷めてしまうぞ。……いただきます」


 師匠は自分のナイフとフォークを持ち、サラダに手をつけ、スープと一緒に食べ始める。

 僕もそれに慌てて続く。


「いただきます! それで、気付く事もということは僕の何かが良くないからってことなんですね?」


 師匠はもぐもぐ、ずずずっと食事しながらニコニコとこちらを見て居る。少しイラっと来た。しかし、師匠に教えられた通り忍耐強く自分の中に巻き起こった"イラッとした不快の原因"を我慢して考える。知らない事を知っている人が教えてくれないから怒った。知っていれば問題はない。自分自身の何かが原因で魔力量が足りない。それは何故だ?


 思考を巡らせる。

 師匠は魔法適正に感嘆した。そもそも適正がなければここへは来なかった。マナは見る事も多少コントロールする事も身につけた。自分の魔力量が足りないとは? 未熟? 魔力とはエーテルで運動する魔素。……分からない。其処彼処に静かに流れる魔力をピックアップして観察。次に僕の魔力を一欠片(ひとかけら)指先に出して見る。


 自分の出したマナは光が強かった。


 師匠の顔を見る。ニコニコしながら食事していた。光を抑える様に調整しながら魔力を出して見る。

 簡単に出来た。


「なんぢゃ、明日まで待つまでもなく、もう気付いてしもうたか」

「それじゃぁ!」

「正解ぢゃから、はよう、肉をお食べ。折角の馳走が冷めてしまうぞ」

「はい!」


 早速、肉にかぶりついた。久し振りの肉汁が口の中に広がると同時に包まれる幸福感。


「均等にエーテルを使う事を心掛けて見るがよい。魔素に対するエーテル量が多くなると、その分エネルギー量が大きい強力な魔法になる。その反面、魔を引き寄せ易い。それに、魔力の消費も早い」


 もぐもぐと口の中の肉の食感を楽しみながら耳を傾けていたが途中から入って来なかった。『均等にエーテルを使う事を心掛ける』迄は何とか覚えてる。その後から聞けてない。後でしまったと後悔した。もっともこの頃は、大きな問題に直面しなかったのですぐ忘れてしまった。


「はい」

「分ったなら、食後にやってみることじゃ」

「はい」


 肉に夢中になった僕は大きく返事しながらもはや聞いていなかった。


 ◆


 食後

 リビングの簡易書斎の机に人型に並べた小石に向かって魔法を発動させる。


 "クリエイト・サーヴァント"


 10cmほどの小石人形が青い輝きを放ち立ち上がる。残っているオドもサーヴァント一体分の余裕が出来、倒れずに済んでいる。後は稼働時間と魔力筋肉(マナスキン)の安定さ加減。やっぱり長く使えて力持ちが良い。その為にはマナの発散を抑えるのとその回収かな?

 ウッド・サーヴァントの足元のリル・アポーツをマナに応用できないものか考えた。


 アポーツの魔法を検索する。本の前にタグ表示してるインデックス・ミラージュを目をつぶったまま触れて行くと誰のものでもない音声が頭に響く。基礎魔法、第一、第二階梯には、そのような魔法はなかった。


 思ったより高度な魔法らしい……あ、サーヴァントを遊ばせとくの勿体無いから同じ型の人型出来るように小石集めさせよう。


「お前の体と同じ小石をできるだけ集めて裏庭の花壇の前に邪魔にならないように置いといて」

 サーヴァントは夜の庭に飛び出して行った。10cm程の身長だがそのサイズの人間よりはパワーがありそうだった。後でセンサリー・シェアードで使い心地試してみよう。しかしマナの引き寄せが分からない。よし、師匠に聞こう。


「師匠、魔力の回収についてヒントをください」

 何やらスクロールに書き込んでいる師匠が一節書き終わると手を止めて顔を上げた。


「なんぢゃ降参か?」

「リル・アポーツから考えてみようとしたら第二階梯以下にアポーツの記述がありませんでした」


「そりゃアポーツは重力の第五階梯ぢゃからの……基本にも使えるものがあるんぢゃがな。例えば遺跡文書(ルインズ・ブック)は目を通したかの?」

「いえ、まだ通してません」

「そこには必要になるであろう本を持って来ておる。読んでみることぢゃの。訳があってるかどうかの問題はあるがそれでも魔法にも使える知識ぢゃ。アイルスにとって、面白い事が載っておるやも知れんぞ?」


「分かりました。ええと、"サーチ 『ルインズ』"」


 簡易書斎の前面移動本棚が左へスライドしてその奥側の本棚の上から3段まで全ての本が明滅してルインズブックの範囲を示した。その様子を見て師匠は自分の作業に戻った。さて、どの様に探そうかな。


「"セットサーチ、レンジ イン ルインズ、フィルタ 魔力、引っ張る、集める"」


 検索キーワードに関する項目のインデックスマーカーが光る。取り出して斜め読んで、欲しい情報を探してみるが何やら、単なる物語が綴られている本だったらしく翻訳も途中で途切れていた。翻訳が無駄な作業と見切られたのかな?

 時間があったら読むのも悪くないかな。欲しい情報が無いのでキーワードを変える事にした。


「"フィルタ クリア、……待てよ……サーチリセット」


 キーワード検索より時間はかかるけど、一回全部目を通そう。その方が後々早く検索出来そうだ。だから、敢えてリセットした。


 ルインズブックを片っ端から斜め読む。眠くなりそうな話がほとんどだったけど、ちょっと興味が惹かれる話もあった。『生物の進化』の話や『遺伝情報』に『熱エネルギー』、『電流』その他諸々理解する程読まずに流し読み。どうにか寝る前までに作業は終了した。眠くなり始めてる。喉が渇いたのでパーツ・クリーニングが自動発動するお茶で口の中を軽くすすいで飲み込む。


 そう言えば目に見えない程、小さな生物のことも書いてあったことを思い出し念入りにすすぐ事にした。汚くしてると闇が寄って来ると言い伝えがある。闇っていうのはあの小さな生物の捕食行為や分泌物が起こすトラブルだったのだろう。原因が分からないから闇の所為にしていたのだと思う。有機物は分解出来ても、生物の為エーテルフィルムを破るとかしないと分解の魔法が作動しない。増殖を抑える為にも餌を与えない様にしなければ。その内ちゃんと活動停止出来るものを作らないと。


 庭を見ると大量の石が二山作られ、その近くに石人形のパーツが転がっていた。モニタリングし忘れてたからいつ魔力切れしたのか分からない。パーツを拾い自室のベッドへ潜り込む。

 今日最後のクリエイトサーヴァントを唱えた。もの凄い眠気に襲われながら、サーヴァントに細長いパーツを山から作り出すよう命令して、そこで意識を手放した。


 ◆


 翌 朝食後


「そろそろ、サーヴァントの動かし方を伝授せねばならんの」

「……動かし方ですか?」

「センサリー・シェアードは使ったかの?」

「パーツの研磨作業をサーヴァントに教える為に何回かしました」

「戦闘のための動作はしたことはないんぢゃな?」

「戦闘のための動作……いえ、したことありません」

「父の様に剣士になりたいのではなかったのかの?」

「え? 魔法使いを極めないと剣士は目指せないんぢゃないんですか?」

「思ったんぢゃが、魔導師ぢゃな。魔法使いだと魔法しか使えないみたいぢゃからの。外界のパッケージしか使わん連中と一緒になってしまう。もっとも対して違いなどないが。魔導師を極めるとなると困難極まりない。極めてから剣士を目指すなぞ、いつまで経っても始められぬぞ。別に今から魔導師と剣士を目指すのもよかろう。まぁ、強ければ良いのなら剣士で無くとも構わんぢゃろ」


「出来るんですか?」

「まぁ、論より証拠ぢゃ。裏庭に出よ」

「はい! 師匠!」

「サーヴァントを起動するのぢゃ……」


 師匠が裏庭へ通じる勝手口を開く。花壇の前に石山が作られてるのを見て、動きが止まり、こちらを見る。


「こりゃなんぢゃ?」

「サーヴァントのパーツ用の石です」

「ざっと一山60体分あるが120体分も? 操れるのかの?」

「それくらいのつもりです」

「こりゃ驚いた。今、1日に何体作れる?」

「2体位です」

「マナ・ヒーリング入れてかの?」

「はい」

「同時に3体操れる様にして余力を他の魔法に当てるのぢゃ120体なぞ無駄に多くしてもサーヴァントが待機状態になるだけぢゃぞ」


 考えてることを上手く説明できない。ここは師匠の言うことを聞いておこう。


「わかりました、師匠」

「思うところあるかも知れんが、一つ一つ段階を踏んで行くとそれが結局近道になることが多いんぢゃよ。何、いずれ数え切れん程の魔法を使いこなす事になろう」

「師匠は、七体と三体を同時に運用してますよね?」


「いや、十五体ぢゃ。ロック・サーヴァントは非稼動が多いからの。外回り八体と工房の三体、リビングに三体、書斎の一体ぢゃ」

「そんなに可能なんですか?」

「マナ・ヒールもある事ぢゃしの」

「師匠、お願いです! サーヴァントに装備させてる秘密の道具を使わせてください!」

「構わんよ」

「ええ!?」


「なんか使っちゃダメな理由でもあったかの?」

「え、だって簡易書斎は、自分で調べる為に用意したんですよね」

「そうぢゃな。ぢゃが、今は誰に魔導を習っておるのかのぅ。分からないことがあったら、すぐ聞いてゴールを知った方が無駄に考える時間も少なくて良いぢゃろ」


「では! マナ・プール構造を教えてください!」

「なんぢゃ、まだ作ってなかったのかの? あぁ、そうか後で関連資料を渡そう。ま、その前にロック・サーヴァントを貸してやろう。操ってみぃ」

「え? 良いんですか?」

「よいよい。ワシはアイルスの石人形を借りるかの。名前はつけたかの?」

「まだ、特には……」

「簡単でもつけると良いぞ。では、アイルス製ミニ・サーヴァント(仮)を借りるぞ。"クリエイト・サーヴァント"」


 僕の作成した石人形の中の魔法陣が仄かに光を放ち、立ち上がる。


「ふむ、なかなかの出来ぢゃの。アイルス右手を出してみよ」

「はい、師匠」


 素直に右手を出す。そこに師匠が右手を乗せて魔法を唱えた。


「"テレパス"」


 師匠が見ているもの共有される。

 サーヴァントから送られてくる視覚と聴覚に加え、術者にしか見えない幾つかのメニューの幻像が3D展開されていた。


「今見える様になったのは、ワシが使っておるサーヴァント操作補助の魔法ぢゃ。この使い方を一通り教えようかの」


 それは、不思議な光景だった。実態のない羊皮紙に映されるサーヴァントの視界。その上部の横長の細いスペースに『半分埋め込んだ様な細い透明のパイプ』が一本。緑が今も少しずつ無くなっている。__恐らくは魔力が消費されているのだろう__そのすぐ下に"実行管理"とドルイド語で書かれた題名があり、そこから下は箇条書きで指令(コマンド)がサーヴァントの司会の上に重なって、書かれていた。

 それが視界内の左上とパイプバーなしのメニューが右上辺りにある。


「師匠、コレは?」

「サーヴァント用の幻像管理紙面(ミラージュ・コンソール)ぢゃ。今構築しとる魔導器具(アーティファクト・デバイス)に記録させて、立ち上げたのぢゃ」


「コレ、悪魔が使う様な魔導器(アーティファクト)なんですか?」

「悪魔族の使うアーティファクトは武器を器とした魔導器ぢゃ。戦争でその脅威を示したアーティファクトが恐怖のイメージとして民衆に定着したのぢゃな。本来は発動魔法や付与魔法を記録させた道具で何回でも使用可能な物を魔導器と呼ぶのぢゃ。従って悪魔族のものと違い、コレにはなんの殺傷力もないただの道具ぢゃよ」

「アーティファクトって恐ろしい兵器のことだと思ってました」


「道具は使うものによって凶器にも便利な道具にもなるからのぅ。コレは言わばサーヴァントの脳ミソぢゃな」

「サーヴァントのノウミソ?」

「まぁ、つまりは頭で多少考え、判断を持たせられるモノぢゃて」

「それって物凄い事なのでは無いですか?」

「融通の利かない召使(めしつかい)が、多少便利な小間使になる程度ぢゃよ。もっと容量と反応処理速度を上げてやらんと、とても理知的な動作はせん、それに育てるのも面倒ぢゃしな」

「そうなんですか?」


「使ってみれば、アイルスにも分かろうて」


 そう言って、師匠は紙面の箇条書きの1つに触れる。


「ココに実行させたいコマンドの名前を入れると新しく幻想羊皮紙が現れる」


 触れた箇条書きの項目が紙面から少し浮き、新しくテキストが書けそうな紙面が現れた。サーヴァントの視覚情報が薄くなり可読性が高くなる。


「ココには、魔法式、魔法陣を好きな様に書き込める様になっておる。そして更に項目呼出し(コール・コマンド)を書き込むと、新しく幻想羊皮紙が出てくる」

 紙面に書かれていた魔法式に項目を追加して更に小さな紙面が現れた。


「ココには複合や、直ぐに終わるような魔法を入れる事ができる」

 と、そこに新しく魔法陣が追記される。

「こんな感じぢゃな。それぢゃ、ロック・サーヴァントを起動してくると良い」

「でも、あんな大きなサーヴァント動きますかね」

「大きさなどあの程度、誤差ぢゃよ。起動してみるとよい」

「はい! 師匠」


 僕は十四体分程のバラバラになって放置されてる状態のロック・サーヴァントのパーツに駆け寄り魔法を発動させた。バラバラだったパーツが繋がって一体分の人形になるとロック・サーヴァントが立ち上がった。

 センサリー・シェアードを起動してサーヴァントの感覚情報をシンクロさせる。


「起動させたら、コンソールのアイコンが目の前にでるぢゃろ? ミラージュ・コンソールと唱えてみると良いぞ。詳しい設定変更は、後回しぢゃ。自分の体を動かすように動かすんぢゃ」

「こうですか? “ミラージュ・コンソール”」


 唱えつつ、右手を胸前でぐっと握る仕草をする。半透明のコンソールが展開されながら、ロック・サーヴァントも同じ動きをした。


「よしよし、出来ておるな。それでははじめるかの。好きに攻撃してくるが良い」


 言われて僕は腰だめに構える。ロック・サーヴァントが同じ動作を行う。


「では、行きます! 師匠!」

「来るがええ」


 右足に力を溜めて解き放つ。くぐもった低い音が鳴り響き、地面にクレーターみたいな穴が出来る。巨体が信じられない速度で跳び、大ぶりの右手を開いて僕の作ったミニ・サーヴァント潰すように振り下ろした。


 同じ動きをした僕は、ロック・サーヴァントの後方で爆発する土煙に巻き込まれながら地面に右手を叩きつけていた。超痛い。サーヴァントだけ動かすのが難しいからこうなるのか


「まずまずの攻撃ぢゃ。しかし、術者本人に危害が加えられない範囲で行うともっと良かったの。ほれ、反撃ぢゃ」


 土煙の向こうから突如矢の如く右脚を突き出して、飛んで来るミニ・サーヴァント。避けられず、左頬に喰らい、強制的に右向きに首が振られる。


「教訓、其の壱! 安全確保! 一人であれば、それは即ち死を意味する。パーティーを組んでいればそこから戦線が崩れ良くて半壊、悪くて全滅ぢゃ」

「くっ!」


 一旦、ロック・サーヴァントに防御し続ける命令を出して、安全と思われる庭の(きわ)まで下がる。


「防御一手の命令か、その命令が相手に読まれれば、足元掬われるぞ。解呪(ディスペル)拘束(バインド)いくらでも動きを止める術はある。“物体化魔法(オブジェクト・マジック)”!」

 

 態勢を立て直し、ミニ・サーヴァントを見据える。その両手を右上に構えた先に青色の魔力が収束し白い光となって強く輝く。目を一瞬疑う。父さんの武器のシルエット。ヤーパンブレード。細く緩やかな湾曲のブレードが金色の光を放っていた。


「驚いてる暇はないぞ。教訓、其の弐! 想定外は必ずあると思って素早く動け!」


 ロック・サーヴァントの右手を打ち据えるミニ・サーヴァント。馬鹿な。右手に痛みを覚えた。その右手が痺れている!?


「魔法での強化はエーテル・フィルムにダメージを与えられる。教訓、其の参! 魔法は万能ではない。使う者に寄っては不利になる可能性もある。この武器に刃があったらその程度では済まない怪我ぢゃったろうの」


 右手は痺れてるだけで問題ない。エーテル・フィルムを叩くとそんな副次効果があるとは。


「反撃します!」

 僕の作ったサーヴァントだ。弱点は各パーツの中枢魔法陣。まずは武器を使えなくさせる為に両腕の魔法陣へ熱を与えれば良い。……なるほど。弱点の克服もしろと師匠は暗に仰られてるのか。


「“高速補助念動(ハイ・スピード・ヘルパー)”」


 ロック・サーヴァントのスピードが異常に上がり、振るう腕の風圧が辺りに旋風を巻き起こす。その速度は見たこともないほどだ。速さと重力に任せた大振りの拳がミニ・サーヴァントに叩き落された。


ギイイィィン! ギャリリッ!


 鉱石特有の金属音とそれを削る音が(ひし)めき、耳朶を打つ。ミニ・サーヴァントが、ロック・サーヴァントの拳に圧し潰されることなく、ヤーパンブレード型クラブで真っ向から受けていた。


「そんな!」


 長さ比、二百対一の体格差でなぜ互角、いや、それ以上。大きさなんてハンデにもならない!?


「大きい者が強そうに見える由来は生物特有ぢゃな。筋肉量で強さを比較する。教訓、其の四。相手を見極める時は経験量とエネルギー密度で比較せよぢゃ」


 驚愕のあまり後ずさっていた。師匠はヤーパンブレードを霧散させる。ミニ・サーヴァントが居住まいを正し、自然体に立った。


「初めてにしては上出来の動きぢゃ。デモンストレーションはこんなもんで良いかのぉ」

「師匠は剣術も扱えるのですか?」

「まぁ、息抜きに古代武術(エンシェント・マーシャル・アーツ)を翻訳しての。おお、そうぢゃ。ルインズ・ブックに出しておこうかの」

「後で読みます。今は、サーヴァントを動かして呪文唱えたらその場で寝そうになるんで……魔力確保が先決ですので」


 直ぐにでも読みたい。しかし今読んだところでサーヴァントの活動限界の方が優先順位が高い。剣技の練習に割ける時間を邪魔される。そう考えて師匠に訴えてみる。


「己自身も適度に鍛えて置いた方が良いぞ。せめて一人で山二つ徒歩で越えられる程度は欲しいのぉ。武器の扱いだけでなく体術も載っとるからエンシェント・マーシャル・アーツを読むと良い」

「でも、時間が……」

「焦っておるの? ならば時間管理の方法を考えようかの?」

「それはどんな方法ですか?」


 〜〜〜


 師匠は懇切丁寧につくりかたを教えてくれた。内容は楽しくないので手短にメモった。

 それはパズルピースを作成して、決められた枠にはめて行く作業だった。優先度(プライオリティ)を『急ぎ、やるべき』『急ぎ、したい』『後回し可、やるべき』『後回し可、したい』の順の四つに分けてそこにやるべきとしたい事を書き込む。その中でプライオリティの高いものから時間枠にはめる。


 後は1日の初めに時間調整しながら一週間のサイクルにしてそれに従って行動しトライ&エラーを修正する事で目標を達成する。実際それで信じられない程の事が片付いていった。因みに4つのカテゴリのままでもかなり使える。

 そして、重要なのは如何にして急ぎでないしたい事をねじ込むかだ。


 〜〜〜


 ◆


 さっきは派手にやられた。良いとこなしだ。悔しくて仕方がないが勝てることは不可能だろう。麻痺した部分もヒールしてくれたし全てが僕に対する教えだった事も理解はしている。


 それでも、悔しいものは悔しい。この先、負ける度にこの思いをするのか。見下す問題も負けた時の悔しいと思わせるこの感情も折角の時間割を台無しにしかねない。要らない感情だ。この感情が憎いと思う事にしよう。


 今の僕には目的を遂行する為にも怒りも悔しさも邪魔でしかない。悔しさをバネにして、やる事をオーバーワークして他をおろそかにする時間はない。ただ忠実なサーヴァントの様にこなしていかねば……それにしても、師匠をあっと言わせたい。




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 アイルス手記


限界過負荷(マージナル・オーバーロード)

 魂を構成するエーテルには実は余剰分が存在する。魂の余剰は本当に最後の最後、死なない為の緩衝材みたいなものでコレを使ってしまうのは危険な行為となるが、エーテルは絶えず魂が取り込み循環させている。殆どが謎の構造だからいつか解明したい。

 マージナル・オーバーロードはその循環を速める訓練になる。こんなの誰も気付かないな。


『馬鹿にする』行為と『真なる愚者』

 無知は仕方ないけれど、知って納得までしてれば無知ではなくなる。その可能性を摘み取り、馬鹿でいさせ続けその上に胡座をかこうとする輩は本能に支配された人の皮を被った動物だ。

 己を磨く事を考えられるなら馬鹿にするより自分にないスキルを常に自分のものとして真似できないか考えたい。動物でいる事とスキル猿真似をする事とどちらが愚者か分からないなら、残念ながら愚者と結論付けざるを得ない。


パーツ・クリーニング

 食べかすになった有機物を魔素化分解滅却させる。エーテルに余裕があるならオドになるが余裕がなければ魔素として体外へ解放される。

 パッケージ版は単なるクリーニング。魔素化せずそれよりも大きな粒子になる。


パッケージ生活魔法

 パッケージと呼んでいる魔法の中には生活向けに調整された簡易技術が存在する。


生活魔法:マーキング

 唱えた術者にしか判別出来ない目印魔法。唱えたら半年位は普通に消えない。魔法使い同士の手紙にも利用される。


生活魔法:サーチ

 ダウジングと並んで使い勝手の良い魔法。術者がかけたマーキングした物しか探さないので大量にマーキングを唱えられる術者しか使わない。


生活魔法:ヒート(100℃まで)

 温度を上昇させるだけの最も簡単な魔法の一つで(エネルギーが行き着くのはたいてい熱エネルギーの為)100度以下の熱を好きにコントロール出来る。発火もしないので火事になることも少ないが魔力消費は火を起こすより使うので今でも使い分けられている。


生活魔法:コールド(0℃まで)

 温度を下げる魔法。夏はウィンドとコンビで重宝される。魔力運用が問題なので一般に使われてるかは疑問。


魔導器(アーティファクト)

 魔法陣、魔法式が込められた道具全般。世界で初めて使ったのは悪魔族。パラディンの使う聖鎧も同じ原理。マナ・プール内蔵の便利なものもある。


幻像管理紙面(ミラージュ・コンソール)

 サーヴァントを効率良く動かす為ドル師匠が作ったオリジナル魔法。実際に動かす時は自分の体の様に動かすのでコッチは自動(オート)で命令を遂行させる為の補助魔法。


魔導器具(アーティファクト・デバイス)

 ドル式サーヴァントに組み込まれたパーツ。記憶領域(メモリ・ストレージ)、マナ・プールと類を見ない魔導技術の塊。



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 【ステータス】

 アイルス・プリムヘッツ(7歳)

 弟子25日目

 ◆才能:

 右脳検索術→アカシック・リーディング New


 ◆才能→技術化

 魔力制御法Lv5+魔法最適化Lv5→

 マジカル・オプティマイザ:Lv 2/?? New

 頭脳使用法:Lv 18→25/50 Re New

  記憶向上+関連記憶→

  フラッシュ・デフラグ・フロー

  動的空間把握処理能力+予測演算+

  動体視力処理速度連動加速→

  フラッシュ・シミュレータ

  夢想実現化演算→

  ブレイク・ダウン・マイル・ストーン

※頭脳使用法で纏められているのでLv 表示なし



 ◆技能:

 見稽古(分析、考察)New

 標準語(会話、読み書き)

 遺跡語(読み書き)New

 精霊語(読心会話)New

 高速切替思考処理(処理容量増大中)

 魔力察知(マナ・センシズ) Lv 0→2

 魔法式改造(マジック・カスタム)Lv 0→2

 魔法上級改造(マジック・ハイ・カスタム)(並列連動式等)Lv 0→2

 混成魔法(ミクスド・マジック)Lv 0→2

 物理造形設計技術(木材、石材)Lv 1 New


 魔術:New

 クリエイト・オブ・サモン・マナ・サークル New

 風の精霊召喚(サモン・シルフ)


 魔法:

 ライト

  クリエイト・ミラージュ(ライト派生)


 思い込み魔法(ボイフ・マジック)

 記憶(メモリ・コン)圧縮(プレッション)

 (リ・スー)(パー・バイ)(ザー・マ)(ニフェステ)(ーション)

 運動(エクササイ)能力(ズ・キャパ)限定(シティ・リ)解除(ット・オフ)


 ドルイド・マジック

 植物(プラント・アップ)取込(テイク・フォー)共生(・シムビオシス)




 ■登場キャラクター紹介■

 アイルス製ミニ・サーヴァント(仮)

 アイルス製サーヴァント第一号。

 パッケージ・マジックを改修し、4回目にして稼働時間を6倍に引き上げたプロト・アーティファクト・ボディの無関節石人形。


 稼働時に全身を棒人間の様な骨格のマナが結び付け、マジック・サイコキネシスで姿勢制御と稼働を行わせる。

 ヘッドは円筒型で目の部分が窪み顎パーツが少し突出しただけの簡単な作り。


 稼働時に目の周りは黒く青い光が灯る。各関節も青く淡い光を放つ。


 因みにドル師匠は、サーヴァントに魔法を唱えさせるとか無駄な労力と考えてる節があるのでサーヴァントにあれやこれやと高度な仕事はあまり与えてない。


 自身を鍛えるのがポリシーとして存在する為であり、根本的な考え方の違いがこれからアイルスの行動とサーヴァントに付随する機能に現れて行く。


 アイルス製ミニ・サーヴァント(仮)ステータス

 全長10cm

 全身パーツ内部に7層立体の魔法式を組み込んだ魔法陣がガラス転移した歪曲状態で描かれている。パーツ一個では意味がない。

 稼働時間は半刻(一時間)ほど。

 パワーは80キロ程なら運べる。




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